受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

鷗友学園女子中学校

2019年6月21日(金)

生徒主体の学びを通してみずから課題を見つけ、解決できる力を育てる

 校訓に「慈愛(あい)と誠実(まこと)と創造」を掲げる鷗友学園女子中学校は、国際社会で活躍できる人材を育成しています。この日、あいさつに立った校長の大井正智先生は、同校が東京府立第一高等女学校(現在の東京都立白鷗高等学校)の同窓会・鷗友会によって1935年に創設された歴史に触れ、「本校は、東京府立第一高等女学校の校長を長く務め、女子教育の先覚者と仰がれた市川源三の『女性である前にまず一人の人間であれ』『社会の中で自分の能力を最大限発揮して活躍する女性になれ』という教育理念を受け継いだ学校です」と話しました。「市川源三は当初から、教師が教壇に立って一方的に教える従来の講義型授業ではなく、生徒たちが中心となって学ぶ『学習者中心主義』を提唱していました。良妻賢母教育が主流の時代に、アクティブ・ラーニングを考えていたのです」と述べた大井先生は続けて、「女性に選挙権がなかった時代に、いずれ与えられることを見据え、級長と副級長を生徒たちに選挙で選ばせていた」とも話し、「自学自治」「自動創造」「全人教育」の土台が脈々と築き上げられてきたことを強調しました。

 同校が重視する「本物に触れる学び」の最も特徴的な授業として、創立以来受け継がれている「園芸」が挙げられます。中1は週2コマ、高1は週1コマ設定され、キャンパス内の実習園で野菜や花を育てます。さらに、理科の授業では、自分たちで育てた野菜の構造について学習し、家庭科ではそれを調理して味わうなど、教科の枠を超えた体験型学習の場にもなっています。このように、生徒たちは「園芸」を通して、協働することの大切さや、生命への感謝などを感じ取っていくのです。

 古くからアクティブ・ラーニングを実践してきた同校では、どの教科でもグループワークを豊富に取り入れ、ディスカッションやプレゼンテーションも頻繁に行われています。入試広報部長の若井由佳先生は、「鷗友生は、ひるむことなく自分の意見を発信しますが、それにはちょっとした工夫があります」と話します。「中1・2は、1クラス約30名の少人数編成で、3日に1度は席替えを行います」とのことで、このようにして生徒間の距離を物理的に縮め、誰とでも打ち解けられるようにしているのです。また、より良い人間関係を築くための上手な自己主張の仕方を学ぶ「アサーション・トレーニング」も専門の講師から学びます。

 こうした授業をより効果的に進めるツールとして積極的に利用しているのがICTです。全教室にプロジェクターとWi-Fi環境を整備し、教員はタブレットを授業に活用しています。また、以前は、生徒が授業で使う端末はパソコン室などから借りてきたものに限定していましたが、昨年度から、高校生を対象にBYOD(Bring Your Own Device)がスタート。生徒たちは、自分の使い慣れた端末(タブレット・ノートPC・スマートフォンなど)を学校に持参し、授業や課外活動、行事の実行委員会などさまざまな場面で活用しています。

 定評のある英語教育については、中学生はオールイングリッシュで行われています。「入学前には、ついていけるかどうかと心配する保護者の方も少なくありませんが、心配は無用です。本校では英語を“実技教科”と考え、子どもが日本語を話せるようになるステップと同様、『たくさん聞いて、たくさん話す。たくさん見て、たくさん読む』ことを繰り返しながら授業を進めていきます。その結果、英語を英語のまま理解する力がつくのです」と若井先生。そうやって英語での発信力を十分に身につけ、高校生になると、韓国の韓亜(ハナ)高校主催の国際シンポジウム、アメリカのチョート校サマースクールやイェール大学研修など、他国の高校生と意見交換を繰り広げるさまざまな国際交流プログラムを通じて、スキルアップさせていきます。

イメージ写真 閑静な住宅街にあり、キャンパスは広く、屋外プールや実習園など充実した設備が整っています。クラブ活動も盛んで、華道や茶道などの課外活動があります

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