受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

共立女子中学校

2019年6月20日(木)

多様性に富んだコミュニティで、個性と思いやりに満ちた自立した女性を育成

 共立女子中学高等学校は、まだ女性が社会で活躍することなど考えられなかった1886年、女性の自立をめざした教育界の先覚者34人により共立女子職業学校として創設されました。「誠実・勤勉・友愛」の校訓の下、周囲と協調しながらそれぞれの個性を発揮して社会に貢献できる、自立した女性の育成を教育目標としています。

 人工知能(AI)が急速に発達し、今後の世の中の変化が予測不能ななか、大切なのは「人生を通じて変化すること、それを可能にする柔軟な心を持っていること」と校長の金澤大先生は指摘します。先生が言う、「知性に支えられた情操、感性に支えられた柔軟な心」は、まさにAIが苦手とする領域でもあります。「共立女子はリベラルアーツと呼ばれる全人教育を実践しています。試験で測定できるような認知能力と、他人を思いやるような非認知能力をバランス良く育てていきたいと思います」と話す金澤先生。「中高合わせて約2000人という、多様性に富んだ環境だからこそ、学ぶことができる多くの価値観があります」と人数が多いことのメリットに言及したうえで、「成功する人間よりも、幸福な人間を育てていきたい」と、同校の教育スタンスをていねいに説明しました。

 共立女子は伝統ある学校ですが、教育内容は当然ながら時代に合わせて改革を続けています。その概要について説明した広報部の桑子研先生が、これから特に力を入れていくものとして挙げたのが、「グローバル教育」「ICT教育環境」「表現力の育成」「生徒・家庭の環境変化への対応」の四つです。このうちICTの環境としては、2年前から全教室に電子黒板を導入しています。今年からは中1を含めた3学年が、来年からは全学年の生徒がiPadを持ち、授業をはじめ、家庭学習でも活用しています。そのほか、国語科から「国語表現」という科目を独立させるなど、表現力やコミュニケーション能力の向上を図る取り組みも行っています。さらに、苦手分野を克服するための補習や、得意分野を伸ばす補講を行うなど、きめ細かく対応していることや、チューター常駐の自習室を設置していることなど、手厚い指導体制について紹介しました。その一方、変わらず継承されている「共立らしさ」として、礼法を通して授業など日本文化の素養を育む取り組みをしていること、部活動が活発で、明るく元気な校風についても触れました。

 生徒たちの学校生活の様子が映像などを通して紹介された後は、同校が力を入れている、英語とグローバル教育について、国際交流部の石田大介先生から説明されました。最近でこそ「読む」「聞く」のインプットだけでなく、「話す」「書く」というアウトプットにも力を入れる学校が増えていますが、同校では約20年前から先駆的に発信型英語教育を実践しています。実際に使える英語力の向上をめざし、文法などの基本をしっかり押さえながらも、中1から少人数制の習熟度別授業を取り入れ、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力なども含めた4技能をバランス良く伸ばしているとのことです。また、グローバル教育として、中学生全員を対象としたオンライン英会話、外国人講師が常に待機しているランゲージスクエアなどをはじめ、豊富な海外研修プログラムの説明があり、日本の伝統文化も大切にしながら国際教育にも力を入れている様子をうかがうことができました。

 最後に、今春の卒業生の進学先と2020年度中学入試に関する説明がありました。同校は共立女子大学の付属校ですが、例年、推薦などによって同大学に進学するのは卒業生の約15%で、残りは他大学に進学しています。評定基準と試験(面接や小論文)をクリアすれば、他大学の結果を見てから共立女子大学進学を選択することもできます。なお、2020年度中学入試では一部のコースに募集定員や入試科目の変更があるとのこと。「本校のホームページで最新の募集要項を確認してください」と伝えられました。

イメージ写真 建物内は広く、歴史を感じさせる重厚な造り。生徒数の多さとともに教員数の多さにも触れ、一人ひとりにきめ細かく対応した「東京一出会いが多い学校」との紹介もありました

www.kyoritsu-wu.ac.jp/chukou/ 別ウィンドウが開きます。

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