受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

恵泉女学園中学校

2019年6月27日(木)

聖書・国際・園芸を教育の柱に、自分の意見を持って発信できる女性を育てる

 恵泉女学園は、第一次世界大戦を経験して「広く世界に向かって心の開かれた女性を育てなければ戦争はなくならない」と考えたクリスチャンの河合道により、1929年に創立されました。「聖書」を通して心を磨き、「国際」的な視点で世界の多様性を学び、「園芸」で命を育むという、キリスト教に基づく教育が90年にわたって継承され、さまざまな分野で活躍する女性を輩出し続けています。

 この日の説明会では、学校紹介DVDの上映後、校長の加藤英明先生が登壇。数学科の教諭でもある加藤先生は、同校の教育理念を楕円(オーバル)にたとえながら、「人間教育と進路実現を二つの焦点とした教育で、“生きる力”を育み、真円(グローバル)へと導きます」と語り、そのうえで、「本校の子どもたちには、単に学力だけではなく、人間力を土台とした総合的な力をつけてほしいと思っています」と述べました。

 続いて、具体的な教育内容の説明は、副校長の本山早苗先生が担当します。創立以来、自分の考えを持ち、発信することのできる自立した女性の育成をめざしてきた同校には、いくつかの特色があります。本山先生が一つ目に挙げたのは、「個性の尊重」という理念に基づいた自由服です。本山先生は「ふだんはジーンズやズボンなども自由に着用して登校できますが、式典などには、TPOをわきまえてきちんとした服装を選ぶなど、生徒に自分で考えさせる教材としての側面もあります」と話しました。

 また、毎朝25分間の礼拝においては、すべての生徒が持ち回りで、自分の思いを自分のことばで素直に語ります。本山先生は、「中1は原稿用紙2枚半ほどの文章量ですが、高校生になると7~8枚の量を書き上げてきます。このような経験を日常的に積み重ねている本校の生徒たちは、あらためて小論文の指導を行わなくても、きちんと自分の考えを人前で発表することができます。年に3回は自分の考えを述べ、また、そうした友人の考えを聞く機会があることが、自己の価値観の確立と他者の意見を受け入れていくことにつながっていきます」と説明しました。

 自分の考えを育む際に重要となるのが読書です。同校では中学生を対象に、主にノンフィクションの推薦図書リストが掲載された「読書ノート」を配布しています。本山先生は、「さまざまな社会問題に関心を広げてほしいという思いで始めた取り組みです」とその狙いについて説明しました。蔵書数9万冊の図書館、可動式デスクを配した学習室、二つのコンピューター室などが一体になったメディアセンターが、こうした読書教育を支えています。

 また、メディアリテラシー教育として、中3の国語で「メディアリテラシー」の授業を展開。ここではディベートやグループでの新聞作成などを通じて、メディアからの情報を批評的に読み解く力を養います。情報科の授業でも、同じく中3で週2時間、「情報と科学」という高校の授業を先取りして行っています。少人数制授業でコンピューターの操作やプレゼンテーションの方法などを練習し、責任を持って情報を発信する方法を学びます。

 英語教育は、中学入学後に初めて本格的に学ぶことを前提とし、少人数制で徹底的に指導しています。授業は検定教科書とオリジナル教材を併用して行い、単元ごとに実施される小テスト後には、間違えたポイントを自己分析した「直しノート」の提出を義務づけているのも特徴です。小テストで一定の基準を満たせなかった生徒には、指名補習も行っています。

 こうして培った英語力を応用・運用する機会となっているのが、4人のネイティブ講師による英会話の授業や習熟度別授業です。また、40年以上の歴史を誇る英語スピーチコンテストも行われています。さらに、高1・2の希望者は17日間のアメリカ・オーストラリアへの短期留学が可能です。ほかにも、オーストラリアへの3か月の中期留学、1年間の交換留学といったさまざまなプログラムがあります。

 最後に、2020年度入試について入試広報部長の德山元子先生から説明がありました。2月1日・2日・3日と3回行われる入試がすべて午後入試となります。また、第1回と第3回は2科で、第2回は2科・4科選択で行われます。募集人員も、第1回が50名から80名へ30名の増員となり、第2回が100名から70名へ30名の減員となります。

イメージ写真 屋上ガーデンや園芸畑など、緑が身近にある同校。1980㎡(HR教室24室分)を占める知の拠点「メディアセンター」にも、大きな木が植えられています

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