受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

早稲田中学校

2019年6月10日(月)

多様な経験を重ね、幅広い知識を習得することで総合的な人間力を養う

 1895年、大隈重信の教育理念に基づき、坪内逍遙らによって創設された早稲田中学校。国内外に7校ある早稲田大学の付属・系属校のなかでも最も古い伝統を誇る学校です。

 なかのZERO大ホールで開催された説明会では、副校長の金子一朗先生が登壇し、その冒頭で学校の沿革について紹介しました。早稲田大学の創立に携わった先人たちは「大学に入ってからの学生の伸びしろの差は、大学入学前に積み重ねてきた経験の差にある」と考え、“幅広く学ばせる中等教育”を実践しようと早稲田中学校を創設したそうです。金子先生は「本校の教育理念は『人格の独立』です。これは逆境にも負けず、正しい方向に向かっていくことのできる心を指します。こうした人材を育てるには、中学・高校時代の経験が重要です。中高一貫の6年間で幅広い知識を習得し、コミュニケーション力や体力など、あらゆる分野の能力をバランス良く高め、客観的に物事を判断する力を養うことが大切です」と話しました。

 その理念は、同校の教育に反映されています。各教科とも高いレベルの授業を展開し、中高一貫校ならではの効率良いカリキュラムで先取りも無理なく実現させています。たとえば、高2からは文系と理系に分かれますが、理系の生徒も古典や歴史を、文系の生徒も数Ⅲや物理・化学を学ぶのが大きな特徴です。理科については、中学では生物と地学を主に学習し、高校では数学的要素の強い化学と物理を中心に学習します。また、各教科ともレベルの高い授業を展開し、先取り授業も取り入れています。習熟度別授業や特進クラスはありませんが、放課後には補習を、長期休暇中には補講を行うなどして、学習の遅れがちな生徒のフォローを徹底しているそうです。このほか校外学習も、地質構造などを観察する地学実習のほか、専門家の事前指導とセットで行われる歌舞伎やオペラの鑑賞など、幅広い知識・教養を身につけられるプログラムがそろっています。

 実技教科に力を入れているのも特徴です。音楽では1人1台の電子ピアノが用意されており、ていねいな指導が行われます。また、家庭科では、離乳食を試食・研究するなど、育児について学んだり、アジを3枚におろしてフライを作る調理実習を行ったりするほか、シャツのボタン付けについては、合格するまで何度も追試を行います。金子先生は「世界中のどこに行くことになっても困らないよう、総合的な生活力を身につけることが大切です。男性が育児をこなすこともすでに当たり前の時代になっており、重要な教育だと考えています。そして、実技教科も幅広く培うことは『人格の独立』にもつながっていくはずです」と語りました。

 また、高校生のうちから早稲田大学の講義を受け、単位を取得すれば、大学進学後にそれが卒業に必要な単位の一部として認められる特別聴講制度もあります。さらに、理工学部の実験室で行われる理科実験、国際教養学部の留学生に教わる少人数実践型の英会話講習などもあり、大学系属校ならではのメリットを生かしたプログラムが充実しています。

 なお、1学年の生徒数約300人に対して、早稲田大学への推薦定員は169名ですが、毎年、この推薦枠がすべて埋まることはないそうです。被推薦権を保持したまま他大学を受けることはできませんが、例年半数以上の生徒が他大学受験を選択します。そして、たくさんの生徒が東大をはじめとする国公立大学や難関私立大学、医学部などに合格しています。

 2020年度の入試については、出願方法がWebのみに変更されます。また、そのほかの項目については、9月中旬ごろに発表されるとのことでした。

イメージ写真 早稲田大学に隣接するキャンパス。複数の路線を利用でき、通学に便利な立地も魅力の一つです

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