受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

逗子開成中学校

2019年7月3日(水)

地の利を生かした海洋教育などで、「予測不可能な時代」を乗り越える力を養う

 逗子開成中学校・高等学校は、東京の開成中学校の分校として1903年に開校しました。校名の由来となる「開物成務(人間性を開拓・啓発し、人としての務めをなす)」の理念に基づき、心身共に健全でたくましい青年を育てています。説明会の冒頭で校長の高橋純先生は沿革を紹介した後で、同校の特色である「海洋教育」について説明しました。

 海洋教育には、キャンパスのすぐ目の前に広がる逗子湾を利用して実践的に学ぶ「ヨット製作・帆走」「遠泳」と、海に関する知識を深める「海洋人間学講座」があります。まず、「ヨット製作・帆走」では、中1の10月から半年かけてグループごとにヨットを製作。完成したヨットの進水式を中2の5月に行い、中3まで帆走実習に取り組みます。

 「遠泳」では、毎年7月に中3全員が逗子湾内を約1500m泳ぎます。そのために、中1の5月から屋外の温水プールを利用した水泳の授業を開始します。入学時に泳げなかった生徒も、ていねいな指導によって中1の間に泳力が身につくため、心配は無用だそうです。高橋先生は、「海洋実習活動を通して、仲間と協力し励まし合いながら乗り越えていくことを学びます。また、刻一刻と変化する海の中で、独りで状況を判断し、対応していく力を養っていきます」と話しました。

 「海洋人間学講座」では、東京大学大学院教育学研究科附属海洋センターと提携し、海を通じた教科横断型の学習を行っています。実習の経験から得た海に関する知識をさまざまな角度から深く学ぶことで、幅広い教養を身につけていきます。

 このほか、一般の劇場と同じ設備を備えた「徳間記念ホール」での映画鑑賞や音楽会などを通じて情操教育にも力を入れています。土曜講座では年間100本ものテーマが扱われるなど、さまざまな学びの場が用意されています。グローバル教育については、全員参加のプログラムとしてニュージーランド研修旅行(中3)やアジア研究旅行(高2)があるほか、夏休みには希望者を対象とした語学研修も行っています。高橋先生は、「これからの予測不可能な時代を生き抜くために、変化に対応する力、学び続ける姿勢、互いの価値観を認め合う心を育てていきます」と結びました。

 また、「現役で難関国公立大学に進学する」という進学目標を掲げ、2019年度は国公立大学に80名、私立を含む医学部医学科に30名が合格。さらに、独自に取り組んできた鳥の研究が認められ、東大の推薦入試に合格した生徒のエピソードも紹介されました。

 続いて教頭の小西信行先生から、2020年度の中学入試について説明がありました。一般入試(全3回)、帰国生入試ともに日程・試験科目は2019年度と同様です。2月1日・3日・5日に実施される計3回の一般入試はいずれもほぼ同じ難度・傾向となり、各科目に基準点は設けず4科目の合計点(500点満点)で評価されます。過去3年の合否のボーダーラインは、およそ320点前後。合格の可能性が高くなる得点率65~70%を獲得するポイントとして、「問題に書かれていることを正確に読み解く『読解力』」「読み取ったことと自分の知識や身につけたことをつなぎ合わせる『思考力』」「考えたことやわかったことを正確にわかりやすく伝える『表現力』」の3つを小西先生は挙げました。「1次から3次までのすべての過去問題を繰り返し解き、対策することをお勧めします」とのことです。

 そして最後に小西先生は、元理事長・徳間康快氏の座右の銘である「志、雲より高く」ということばを引用しながら、「たとえ1次入試が不合格でも、2次、3次で合格する可能性は十分にあります。学力は入試当日まで伸びるので、あきらめずに粘り強く取り組んでほしい」とアドバイスを送りました。

 説明会終了後、参加者は構内を見学。中学校の教室のほか、屋外温水プール、食堂、ヨット工作室や宿泊施設を備えた海洋教育センターなどの施設を見て回りました。海洋教育センターでは保護者によるコーラスグループ「コール・レーネ」の合唱が響き渡り、途中で先生たちが参加して口ずさむ場面もありました。同校のアットホームな雰囲気が垣間見られた説明会となりました。

イメージ写真 校舎の眼前に海が広がる自然環境だけでなく、宿泊施設を備える「海洋教育センター」や、芸術鑑賞ができる「徳間記念ホール」、全面人工芝のグラウンドなど、充実した設備も魅力です

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