受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

多摩大学附属聖ヶ丘中学校

2019年9月30日(月)

探究学習「A知探Q」など多彩な授業で、「自己有用感」を体感させる

 多摩丘陵の南端に位置する多摩大学附属聖ヶ丘中学高等学校は、1988年に高校が、1992年に中学校が開校した中高一貫教育の共学校です。「自主研鑽・敬愛奉仕・健康明朗」という教育理念の下、自立と協働を合言葉にグローバル化に対応し、平和で平等な社会をめざす心豊かな人材を育成しています。

 この日の説明会は、学校見学から始まりました。3万冊の蔵書を誇る図書館、ネイティブ教員と日本人教員の2人体制で行われる英語の授業、校内に掲示された探究学習「A知探Qの夏 2019」のポスターなどを見て回り、同校の最大の特色でもある、生徒と先生との距離がとても近い、小規模校ならではのアットホームな雰囲気を確認しました。

 続いて、今年4月に校長に就任した石飛一吉先生が登壇。同校の教育について、「『少人数できめの細かい指導』『本物から本質に迫る教育』『主体性と協働性の育成』を柱に据えて、日々の教育活動を行っています」と説明しました。具体的には、中1・2では1学年約120名を30名ずつ4クラスに分け、一人ひとりにきちんと目が行き届く環境を用意しています。中3からは40人ずつの3クラス編成となりますが、英語と数学は習熟度別授業を行い、生徒の理解度に合わせたきめの細かい指導を徹底しています。また、中3では4000字あまりの卒業論文に取り組みますが、生徒3人に対して先生1人がつき、ていねいに指導しているとのことです。

 石飛先生が「本物から本質に迫る教育」の取り組みの例として挙げたのが、中学3年間で100時間を超える理科の実験実習です。先生方が作成するオリジナルの実習ノートとテキストを使い、毎回レポートが課されます。また、中1の社会科では年に6回も社会科見学を実施します。見学後はワークシートを記入し、レポートを作成しています。このように各教科で「書かせる授業」を展開し、思考力や表現力を磨いているのです。石飛先生は「本校の教員たちは、ただ教科書の内容を教えるだけではなく、その教員にしかできないことを中心に授業を設計し、より充実した学びを提供できるよう努めています」と話します。

 一方、「主体性と協働性の育成」では、生徒が主体的に新しい課題を発見し、仲間と意見を交換したり、調べ学習をしたりする機会を豊富に設けています。その一つが、2018年からスタートした体験型の夏期講座「A知探Q(叡知探究)の夏」です。生徒も教員も「楽しむ」を合言葉に、学ぶ楽しさを知るための37講座を開講。その内容について、石飛先生は、「現職の弁護士の方と架空の事件を題材に裁判を行う『逆転裁判』や、プロの脚本家、アニメ監督、音響監督を招いて、想像したことを文章に表現する方法などを学ぶ『アニメで国語』など、多彩なプログラムを実施しました」と説明しました。

 英語教育にも注力しています。実践的な英語力を向上させる場として、2泊3日の国内イングリッシュキャンプ(中2)、2週間のニュージーランド修学旅行(中3)があるほか、ニュージーランドへのターム留学制度、カンボジアスタディツアーといった希望制のプログラムも充実しています。

 石飛先生は、「世の中では、よく『ほめて伸ばせ』と言いますが、ほめられるだけの“実績”がなければ、ほめられても、自信はすぐに壊れます。しかし、自分でこつこつと努力して得た自信は、ずっと忘れず、いずれ誇りとなります。『自己肯定感』も大切ですが、わたしは『自己有用感』を味わってほしいと思います。中高6年間で学びの種をまき、生徒たちを後方からサポートしていくのがわたしたちの仕事だと思っています。社会も生徒も変わっていくなかで、本校の教員も今、大きな変化にどう対応するかという課題に向かって突き進んでいます」と結びました。

イメージ写真 本格的な天体観測室や室内温水プール、図書室などの施設が充実。通学には京王相模原線「京王永山」駅と小田急多摩線「小田急永山」駅のほか、京王線「聖蹟桜ヶ丘」駅からも運行されるスクールバスが利用できます

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