受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

静岡聖光学院中学校

2019年10月26日(土)

自己肯定感を高め、主体性を育む教育で「決断できるジェントルマン」を育成

 静岡聖光学院はローマを本拠地とするキリスト教教育修士会を母体とし、1969年に中学校が、1972年に高校がそれぞれ開校しました。6年一貫教育を行う静岡県唯一の男子校である同校は、神奈川県の聖光学院の兄弟校であり、海外にも兄弟校を持つミッションスクールです。駿河湾や富士山を一望する丘の上のキャンパスには、ボセジュール寮(中1・2)とル・セール寮(中3~高3)という二つの生徒寮があり、首都圏を中心に県外からも多数の入学者を集めています。

 東京・代々木のSAPIX代々木ホールで行われた説明会には、入試広報部の伊藤哲大先生が登壇。まず、同校の教育方針について、「利他の精神“Men for Others”を根幹に持ち、自分の力を誰かのために使って行動する、『決断できるジェントルマン』を育てます」と語りました。さらに、男子校の魅力について、「伸び伸びと自分自身を表に出せる環境」と「男子の成長や志向に適した教科教育」を挙げた伊藤先生は、「失敗しても何度もチャレンジできる場を数多く設けて、自己肯定感を高め、主体性を伸ばすさまざまな取り組みを実践しています」と強調しました。

 今年4月には、新校長に星野明宏先生が就任。プラモデルで有名なタミヤとコラボレーションして、ミニ四駆やRCカーを使った探究プログラムを授業に取り入れるなど、新たな試みをスタートさせたそうです。伊藤先生は「文理を融合させたさまざまな要素を教育に積極的に盛り込み、新しい時代に向けて柔軟な発想力を養うための環境を整備しています」と述べました。創立50周年を記念してリノベーションされた校舎内には、BGMが流れるカフェのような図書室「聖光カルチャーラボ」や、プレゼンテーションのトレーニングができる「ピエールロバートホール」、学びのスタイルに合わせて活用できる「クリエイティブラボ」などがあり、創造的な教育活動を支えています。間もなく、自由にものづくりができる「文理融合デジタル創造工房」も完成予定です。

 部活動が盛んな同校では、部活動も教育の機会としてとらえています。全国大会に出場する強豪として知られるラグビー部も、活動日は火・木・土曜の週3日です。平日の活動時間は90分で、11月から2月までは60分に短縮されます。このように限られた時間のなかで生徒が主体となって、「勝利」より“Moral Victory”をめざして活動することで、チーム力を高めているのが特徴です。短時間で効率的な練習を行って成果を挙げている全国の高校の運動部を集めた「部活動サミット」の開催資金をクラウドファンディングで集めた同校のラグビー部員についても詳しく話されました。

 また、同校が力を入れている、国際環境に“どっぷり浸かる”という意味の「グローバルイマージョン」については、「イギリスのイートン校やハロー校など、世界各国の名門校とも国際交流を行っています。海外で英語を学ぶだけではなく、国際会議や模擬国連への参加などの機会も設けています」と説明がありました。今年度は7か国が参加する「国際未来共創サミット」を同校で開催。各国の混合チームがゴミ問題について英語で議論し、最終日には大ホールでプレゼンテーションを行いました。静岡大学在学中の留学生を招いて定期的にディスカッションなども行っているほか、現在、4名の留学生が学んでいる生徒寮の中でも英語が飛び交い、生徒たちは日常的に生きた英語に触れているそうです。

 全校生徒の約3分の1が生活する生徒寮では、基本的には生徒が委員会を立ち上げ、自主的に運営しています。毎日2~3時間の学習時間が設定されており、集団学習では教員が寮に来てサポートを行うほか、試験前には講座が開講されます。自身も同校の寮生だったという伊藤先生は、「寮は第2のわが家です。慣れない中1~2のころは、多少のトラブルもありますが、それを乗り越えて仲間とは家族のような関係になります。掃除や洗濯などもすべて自分たちで行うので、自然と親への感謝の心が生まれます」と寮生活の魅力を伝えました。

イメージ写真 カフェと図書室を融合させた「聖光カルチャーラボ」は、コーヒーを片手に読書を楽しむだけでなく、自習や仲間との学び合いの場としても利用されています

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