受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

お茶の水女子大学附属中学校

2019年11月7日(木)

大学と連携した最新の学びで、自主性と主体性を育む伝統校

 1882年に創設された東京女子師範学校附属高等女学校を起源とするお茶の水女子大学附属中学校は、国立の中学校としては最も古い歴史を持つ学校です。戦後の学制改革により、1947年に男女共学化されて東京女子高等師範学校附属中学校へと改称され、その後、お茶の水女子大学の附属中学校になりました。「自主自律の精神をもち、広い視野にたって行動する生徒を育成する」という教育目標を掲げ、大学との連携による最新の教育研究が行われています。一方、幼稚園から大学までが集うキャンパスで、豊かな人間性を培う教育が実践されているのも特徴です。中学の生徒の男女比は1対2で、附属高校へは女子のみが進学します。

 代々木のSAPIX代々木ホールで開催された説明会であいさつに立った副校長の小泉薫先生は、「国立大学の附属校として、さまざまな教育研究に取り組んでいます。また、文科省の開発指定を受けて、先進的で実験的な教育活動を行うこともあります。その一方で、日々の授業の質を高め、わかりやすくていねいで深みのある学びに力を注いでいることも本校の特徴です」と述べました。

 同校では「あたたかく深い人間力」「グローバルな視座」「科学的・論理的思考力」という三つのスキルの育成をめざしています。一人ひとりの興味・関心の幅を広げるため、カリキュラムに多種多様な体験活動を組み込んでいるのです。たとえば、中1では英語体験を中心としたグローバル・キャンプを、中2では志賀高原での林間学校を実施。中3の修学旅行では、東北地方の農家で民泊体験をするほか、被災地の復興について学ぶ活動も行われているそうです。理科では実験・観察が重視され、科学的なものの見方や考え方を身につけます。お茶の水女子大学との連携による「リケジョ・プロジェクト」では、ワークショップや公開講座を実施し、科学的・論理的思考力の育成をめざしているそうです。

 また、40年以上続く「自主研究」は、一つのテーマを探究する力を育む、中学3年間の継続プログラムです。文献調査や仮説検証も行う本格的な研究に取り組み、中3生はそれまでの研究の成果を生徒祭や大学講堂で行われる発表会で披露します。小泉先生は「正解のない問いに向き合うには、他者と協働しながら、新しい社会を築く努力が求められます。生徒はグラフや映像、音楽などのツールを活用しながら、多角的な視点で論理的に思考する力や、発信力を高めています」と説明しました。

 その他の教科でも、教員数人によるチームティーチング形式で授業を行い、電子黒板やタブレット端末などのICT機器を効率的に活用しています。英語を使う実践の場も多様で、ネイティブ教員による集中レッスン「Challenge Englishプログラム」、留学生と交流を図る「お茶大サマープログラム」などが設けられているそうです。

 続いて、入学検査については教務主任の前川哲也先生が説明しました。前川先生によると、「入学検定の国語では、情報を正確に読み、聞き、理解して、表現する力が求められます。算数は正確な計算力や、情報を整理・活用する力が大切です。社会は時事問題のほか、地理・歴史・政治に関する総合問題があるので、資料を活用する力が重要です。理科では実験の手順や、自然事象への幅広い関心が求められます。小学校での勉強を大切にして基礎・基本を身につけ、知識を活用し、それを表現する力を伸ばしてください」とのことでした。

 同校では2020年度までは従来型の4教科入試が行われますが、現在の5年生が対象となる2021年度入試からは適性検査(検査Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)に変更されます。前川先生の説明によると、検査Ⅰでは国語の基礎力と、言語や情報の活用能力が問われます。検査Ⅱは算数の基礎力や数理的思考力を測る問題、検査Ⅲは理科・社会を土台としてその他の教科を組み合わせた問題で、日常生活に焦点を当てた設問なども想定されているそうです。

イメージ写真東京メトロ丸ノ内線「茗荷谷」駅から徒歩7分。スマートクラスルーム(合併室)は150名を収容可能で、3面のマルチスクリーンが設置されています。そのほか、人工芝の中庭や、テニス用のオムニコートも完成しました

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