受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

東京電機大学中学校

2019年11月20日(水)

「人間らしく生きる」を校訓に、個性と適性を引き出す教育を実践

 東京・北千住と埼玉県・鳩山の二つのキャンパスに5学部を設置する東京電機大学は、「実学尊重」という建学の精神の下、技術で社会に貢献する人材を育成する理工系大学です。その系列校である東京電機大学中学校・高等学校は、「豊かな心、創造力と知性、健やかな身体」を備えた人を育てることを目標に掲げ、個性と適性を引き出す教育を実践しています。

 説明会の冒頭で校長の大久保靖先生は、東京電機大学の初代学長で、ファクシミリの生みの親としても知られる丹羽保次郎先生のことば「技術は人なり」を次のように紹介しました。「丹羽先生は学生たちに『技術者は常に人格の陶冶を必要とする』と説いていました。本校では、技術者の卵である学生に向けたこのことばを“翻訳”し、『中高6年間で人として大切なものを追求しながら学んでほしい』という願いを込めて、『人間らしく生きる』を校訓に定めました」。続けて、大久保先生は「2007年生まれの2人に1人が107歳まで生きるといわれる人生100年時代では、知識をアップデートしたうえで次のステージに進む『学び続ける姿勢』と、『自分の人生を自らデザインする力』が求められます」と指摘し、予測困難な未来の世界で人間らしく生きていくために身につけるべき資質として「視野の広さ」「冒険心」「向上心」「共感力」「専門性」の5つを挙げました。

 これら「5つの力」を育成するために、同校では学年横断型の課題探究学習「TDU 4D-Lab(ラボ)」に取り組んでいます。まず、中1では準備段階として「基礎Lab」で学びます。中2以降は、「社会・国際学」「人文・文化学」「生命・環境学」「理工学」「情報学」「体育・芸術学」の6分野にわたる約40の多様な研究テーマ(ラボ)から好きなテーマを選択し、中高合同ラボでグループ研究を行います。一つのラボは中2~高2の4学年から各4~5名ずつ、合計20名弱のメンバーで構成され、途中でラボを変更しない限り、4年間同じテーマを掘り下げていくことになります。大久保先生は「異なる学年の生徒同士が協力し、『課題発見→調査→考察→発表』の4ステップで課題探究学習に取り組むことで、論理的思考力やコミュニケーション力を磨きます」と説明しました。

 次に、具体的な教育内容に話題が移りました。中学校では1クラスを30~35名程度の少人数で編成し、きめ細かい指導体制を敷いています。英語・数学は小テストで常に到達度を確認し、火・木曜日の放課後には必要に応じて補習や講習を行います。また、授業担当者による授業ノートや課題への添削指導も日常的に行われています。こうした学習フォローを受けながら、生徒の80%以上が他大学を受験しています。学内推薦で東京電機大学に進学する卒業生は10~20%程度ですが、国公立大学に限り、被推薦権を保持したまま受験できる制度もあります。

 続いて、多くの時間を割いて大久保先生が説明したのが、理科教育と情報教育についてです。同校の理科教育の特徴は、実験・観察・工作を重視し、物理・生物・化学・地学の4分野を体験を通して楽しく学んでいることです。中学生は実験に使う道具を手作りし、先生が用意した素材と一緒に、自分の「実験BOX」で保管します。実験道具は必要に応じて手直しをしながら大事に使います。一方、情報教育では「表現力を鍛えること」を目標とし、中学3年間、クラスを分割しての少人数制授業が毎週1時間行われています。また、創立当初からプログラミング教育に力を注ぐ同校には3室のコンピュータ室があり、100台以上のパソコンが設置されています。このような恵まれた環境のなかで中1からプログラミングの基礎を学び、高1ではC言語によるプログラム演習に取り組みます。なお、電子黒板などのICT環境の整備も進んでいます。2020年度の新入生からは1人1台のタブレットを日常的な学習に活用し、2021年度以降は全学年に拡大する予定です。

 最後に、大久保先生は在校生について、「おっとりしていて穏やかな生徒、自分の好きなことに夢中になれる生徒、自分の世界を持っている生徒が多い」と紹介し、「今後もそんな生徒たちの挑戦を促し、学ぶ意欲を後押しすることで『自分で自分のことを決定できる生徒』『自分の足で自分の将来をしっかりと歩いていける生徒』を育てていきたいと考えています」と結びました。

イメージ写真JR中央線「東小金井」駅から徒歩5分の便利な場所に立地。人工芝のグラウンド、屋上のプール、体育館地下のトレーニングルームなど、運動施設も充実しています

www.dendai.ed.jp 別ウィンドウが開きます。

ページトップ このページTopへ