受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

千代田区立九段中等教育学校

2019年11月15日(金)

強い心を育む学校行事 多様な体験学習で「知」を伸ばす

 東京都でただ一つの区立の中高一貫校として知られる千代田区立九段中等教育学校の前身は、1924年開校の第一東京市立中学校です。戦後の学制改革によって都立九段高等学校になり、2006年に6年一貫教育の中等教育学校に改編されました。

 説明会に登壇した校長の牧野敦先生は、「九段生が精神的支柱とすることばに、『至大至剛』があります。これは長く受け継がれる有形無形の熱いパワーを表しています。本校は先進的な教育を行う一方、多様な体験学習や学校行事で強い心を育んできました」と語りました。

 続いて、話題は「豊かな心 知の創造」という教育目標へと移りました。「本校がめざす『知』とは、変化の時代を生き抜く力である『確かな学力』のことです。予測できない未来に対応する力が身につくよう、主体性や自主自立の心の育成に力を注いでいます」と牧野先生は説明します。また、同校が、高校入試がない、6年間完全一貫の中等教育学校であることについては、「メリットもデメリットも両方あります」と話します。中だるみを避けるために、中学に相当する前期課程の学習の理解度を確かめる実力テストを、3年の1月に新設する予定だそうです。

本物に触れ、本質を学ぶ理科授業 都心の立地を生かしたキャリア教育

 続いて、実際の教育内容が紹介されました。同校は、千代田区九段という、周辺に官公庁・大企業・大学・研究機関・大使館などが点在する恵まれた立地を生かし、各機関と連携して、体験教育や講演会を行っています。また、英語の授業は20人以下の少人数制で、グループワークや発表活動を多く取り入れながら4技能をバランス良く伸ばします。始業前には隔週で外国人留学生による「イングリッシュシャワー」があり、生きた英語に触れる機会となっています。一方、理科では、「本物から学ぶこと」を重視し、六つの実験室を活用した実験を数多く行っているそうです。

 キャリア教育は、「九段自立プラン」として6年間をかけて実施されます。そこでは、日本の伝統文化の学習や、全員参加のオーストラリア海外研修旅行(3年)、シンガポール海外修学旅行(5年)などを通じて、自国の伝統文化に対する理解を深めたうえで、視野を広げ、国際感覚を養っていることが特徴です。

 また、UCLA海外大学派遣研修(4・5年生選抜)では、UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)の研究者や学生との交流も体験して、人間性を大きく向上させ、グローバルマインドを備えた人材を育成します。

 学校行事も多彩です。体育祭や九段祭のほか、千葉県勝浦市の沖で最長2キロの遠泳に挑む4年生の「至大荘行事」は、サポート役の卒業生も大勢参加する同校ならではの4泊5日の伝統行事です。

 2020年度の適性検査は、例年と同様2月3日の実施です。募集区分は、千代田区内に居住する者(入学後も継続して居住)を対象とした「区分A」と、それ以外の東京都内居住者が応募できる「区分B」とがあり、定員はそれぞれ80名です。入学者決定に当たっては、小学校からの報告書に記載された4~6年の3年分の評定も換算されるそうです。

イメージ写真 主に1年生から4年生は九段校舎で、5年生と6年生は富士見校舎で生活します

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