魅力再発見
(「21年12月号」より転載/22年7月公開)
魅力再発見 獨協中学・高等学校
演劇部で培ったさまざまな知見が
今の生活で生きる貴重な「財産」に
中村 健太朗さん(株式会社宣伝会議 勤務/獨協高等学校2014年卒)
1883年創立の「獨逸学協会学校」を前身とする獨協中学・高等学校は、日本でも有数の歴史と伝統を持つ、完全中高一貫の男子校です。同校では、男子特有の成長曲線を考慮した6年間の教育プログラムを実践。今回は、現在、株式会社宣伝会議で教育セミナーなどを企画するOBの中村健太朗さんに、6年間の学校生活の思い出を語っていただきました。
あこがれの「獨協演劇部」で得た学び
中学受験に際しては、男子校であること、そして活発な部活動があることを条件に学校を探しました。そうしたなか、6年生のときに獨協祭(文化祭)で見た演劇部の公演が、それまで経験したことがないおもしろさで、「自分もぜひやってみたい」と、この一点で、獨協を第一志望に決めました。合格を知ったときは、涙が出るほどうれしかったです。
中学・高校の6年間で最も力を注いだのは、やはり、志望動機となった演劇部での活動です。他校の演劇部と比べると、獨協は「笑いが多い」のが特徴で、自分たちの芝居で会場が笑い声に包まれたときは、とてもやりがいを感じました。また「きちんとした土台を作ったうえで、笑いを取りにいっている」と、演劇の大会で審査員に評価されたときは、誇らしかったのを覚えています。年4回の定期公演では、六本木の俳優座劇場や世田谷パブリックシアターなど、プロが使用する舞台で演劇ができるのも、とても勉強になりました。中高生相手でも真剣に舞台を整えてくれる、劇場スタッフの皆さんの仕事も間近で見ることができ、とても貴重な経験になりました。
演劇部顧問の柳本博先生(左)は「先輩からの圧力に後輩への指導、加えてわたしからの圧迫があるなか、何でも率先してやってくれました。女の子から人気の役が多くて、うらやましかったです(笑)」と、当時の中村さんについて話します
獨協のいちばんの魅力は、自由なところです。授業でも行事でも、生徒が主体となって進行できる、伸び伸びとした環境でした。演劇部でも、基本的に脚本は部員が書いて、部内の投票によって決めるので、そこでも獨協ならではの校風が表れていたと感じます。もちろん「自由」の前提にあるのは、生徒一人ひとりの「自立・自律」です。中1のとき、演劇部の先輩の話を聞いておらず、とても叱られました。しかし振り返ってみると、悪いことは悪いと、きちんと叱ってくれる人がいるのはありがたいこと。そこで学んだ、正しい上下関係の在り方は、組織で働く今でも、とても役に立っています。
支えてくれた個性豊かな先生たち
獨協の先生は、個性的でおもしろい方たちばかりで、当時のクラスメートや演劇部の仲間と集まると、必ず話題に出てくるほどです。先生方はとても面倒見が良く、一人ひとりの得意・不得意を把握したうえで、その生徒に合ったアドバイスをしてくれます。また、高3で志望校に合格できず、浪人することを報告したときも、ポジティブなことばを掛けてくださり、精神面でもサポートしていただきました。おかげで、翌年、慶應義塾大学文学部に無事合格。大学でも英語劇のサークルに入り、演劇を続けました。
現在は、宣伝会議という広告宣伝専門の出版社の教育事業部で、社会人向けの教育セミナーの企画などを担当しています。セミナーでは、第一線で活躍する経験豊富なビジネスマンを講師として迎えるので、目上の人を敬う姿勢や礼儀を備えていなければなりません。さらに、企画を立案するには、前例にとらわれない自由な発想が求められます。社会人となった今、仕事や生活のさまざまな場面で、獨協で過ごした6年間で鍛えられたことが、大いに生かされていると実感しています。
《学校のプロフィール》
獨協中学・高等学校
●所在地 〒112-0014 東京都文京区関口3-8-1
●交 通 東京メトロ有楽町線「護国寺」駅より徒歩8分 「江戸川橋」駅より徒歩10分
東京メトロ副都心線「雑司が谷」駅より徒歩16分
●TEL 03-3943-3651
●H P www.dokkyo.ed.jp
Information
学校説明会などの情報はこちらよりご確認ください。
https://www.dokkyo.ed.jp/admissions/briefing_list
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