受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

自慢の授業

東京農業大学
第一高等学校・中等部

「理科」「英語」

メインビジュアル

大学の〝先〟を見据えた
個性的な授業で
生徒の「学ぶ力」を伸ばしていく

 東京農業大学第一高等学校・中等部は、「知耕実学」を教育理念として、確かな学力とたくましく豊かな心を持つ生徒を育成しています。独自のカリキュラムの下、「理科」では隣接する東京農業大学の研究施設を利用した高度な学びを、「英語」では英検®対策や音読指導を通して、「英語を英語で理解する」ための学びを実践しています。中1の理科と英語の授業を訪ねました。

〝本物に触れる経験〟が
生徒の好奇心を刺激する

 同校の魅力といえば、やはり東京農業大学と連携した高度な学びにあります。理科の授業では、大学の施設や機材を活用しながら、中高6年間で80以上もの実験や体験を行います。「教科書で学ぶだけではなく、実際の経験を交えて、学びのおもしろさ、本質を知ることを重視しています」と説明するのは、理科教論の武中豊先生。中1では週4時間の理科の授業がありますが、そのうち3時間を生物分野の実験に充てています。

 この日に見学したのは、ブタの目を解剖する授業。同校では、このような体験を通して、生物の進化の過程を3年間かけて学びます。「最初はアメーバなどの微生物を観察することから始まり、最後はマウスなどの脊椎動物の解剖をします。初めての解剖では戸惑う生徒も多いようですが、徐々に興味を持って取り組むようになります」と武中先生。授業を見ると、ブタの目を解剖しながら、「この構造、どうなっているんだ?」と興味津々な生徒や、「少し気持ち悪いね」と怖がる生徒もいるなど、反応はさまざま。それでも、教員の説明を聞きながら、熱心に取り組みます。

 東京農業大学の進化生物学研究所を訪れて、進化に関わる重要な生物の標本も観察します。5万点にも及ぶ昆虫の標本など、博物館に行かなければ見られないような貴重な標本に触れられるのも、同校の魅力です。「大学の教員も後進を育てたいという意識が強く、熱心に説明します。生徒のなかには、この学びを通して昆虫に興味を持ち、大学の研究室に通い詰める子もいます」と、武中先生はこれらの体験が生徒の好奇心を刺激していると説明しました。

 解剖以外にも、米づくり、米の科学的な分析を行う「お米の科学」という取り組み、PCR検査機器を使ってメダカのオスとメスを判別する実験など、バラエティー豊かな体験をたくさん行います。ただ、数を重視しているわけではないと武中先生は言います。「実験を通して、観察の仕方・データの取り方というノウハウを学ぶのはもちろん、その学びをどのように発展させるかという思考力を培うのも、本校の教育の狙いなのです」

 このように、高度な学びを実践している同校の理科の授業。大学の研究室のような真剣さで、実験に向き合う生徒たちの姿が印象的でした。

目標は英検®準2級の取得
英作文を書くこつをつかむ

 英語では、全生徒が中学校卒業までに英検®準2級を取得することが目標です。「授業内でも、英検®対策に特化したライティング指導を行います」と説明するのは、英語科の神戸健人先生です。

 英検®では、与えられたテーマに対して、自分の意見を述べる問題が多く出題されます。この日に見学した授業では、タブレット端末と、ホワイトボードへの記入や、他人との共有ができるアプリを使用。「ボランティア」ということばをテーマに、グループでそれに関連する英単語・英熟語をアプリ上に書き込みました。たとえば、ボランティアのメリットに関することばであれば“Connection”(つながり)、デメリットに関することばであれば“No Salary”(無給)など、検定でも使える簡単なことばをどんどん挙げていきます。「これらをつなげて短い文章をつくっていくうちに、徐々に長い文章もつくれるようになります」(神戸先生)

 アプリを併用するメリットとして、神戸先生は次のように説明しました。「ほかのグループが挙げた単語もアプリ上で確認できるため、『これも英作文で使えるな』という学びにつながります。また、自分たちの書き込んだアプリ上のホワイトボードが、そのまま〝人に見せる教材〟にもなるため、緊張感を持って取り組めるのも利点です」

 同校の英語で重視しているのは、「英語を英語で理解する」ことだと神戸先生は言います。「たとえば、中学の間は音読指導を徹底して行います。現在(9月時点)は、対面授業とオンライン授業を交互に行っていますが、対面授業では間違えやすいことばをピックアップして読み方を練習し、オンライン授業では音読を録音させ、提出してもらいます。正しい発音の習得に加えて、フレーズごとの意味のまとまりを理解することが狙いです」

 生徒が提出した録音に対して、教員はその日のうちにフィードバック。録音は生徒同士でも共有し、どこが良かったかをお互いに指摘し合います。これらを繰り返しながら、徐々に正しい発音と読み方を理解するのです。

 「英語を英語で理解する」ために、中学の間は、基本的に日本語訳を与えずに授業を進めます。その理由について、神戸先生は「英語を日本語に変換するのではなく、英語をそのまま理解する力を習得することで、テンポの速いネイティブとの会話や、難解な長文読解に挑戦する下地をつくることができる」と説明。さらに「大学入試まで時間がある中学の間に、英語を受け取ったまま理解するスピード感を身につける必要があります」と強調しました。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

4 解剖する手元を見せながら、手順をていねいに説明します。生徒も勇気を出してブタの目の解剖に挑戦

5 この水槽では、水温の高さや餌の量によって、金魚の体の模様がどのように変化するのか実験中です

タブレットPCを利用して、個々の考えを英語で共有します 英語の授業では、アプリを活用して、ボランティアの利点・欠点に関する英語のことばをまとめます 英語の音読では、生徒全員が録音データを共有アプリ上に提出。教員がその日のうちに1人ずつアドバイスを送ります

東京農業大学
第一高等学校・中等部

〒156-0053 東京都世田谷区桜3-33-1
TEL:03-3425-4481

説明会(要予約)
10月24日(日)10:00~WEB開催
01月09日(日)10:00~

入試対策説明会(要予約)
12月05日(日)10:00~、14:00~

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