受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2018年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

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進学校 栄光学園中学校

受験日当日

M.Nさん お子さんの名前 Yくん

 第一志望校の入試日の朝、本人に体調を確かめて大丈夫だと知ったとき、「ありがとうございます」と私は空間に向かってつぶやきました。
 前々日、大量に作りおいた豚汁を温めて、朝食用、持参用と、おにぎりを握りながらその日の段取りを反すう。
 天候は雪。ズボンの上からレインズボン、さらに長靴を履いて、試験中に履くふだんの靴を持ち、集合時間の1時間前に学校に着く予定で出発しました。緊張と期待で親子ともに前のめりがちに。
 ところが試験終了後の帰り道、「理科で失敗したからダメかもしれない」と言い、黙り込む息子。慰めることばが見つからず、私も黙って歩きます。電車に乗り込んでからようやく「長い人生にはこのつまずきも意味があると思える日がくるよ」と声をかけると、目をつぶって黙ったまま息子はうなずきました。
 ですから、合格を頂けたときは信じられず、何度も「合格は現実だよね?」と親子で確認し合い、それが数日間続きました。
 さて、やる気のスイッチは人それぞれですが、息子の場合は親しい友だちのがんばりであったり、初めて同じクラスになった友だちにかなわないと感じたことであったり、先生のおほめのひと言であったり、不出来な模試の結果であったり、手応えがあった記述であったり。
 そして、それは一度きりのものではなく、大きくなったり小さくなったり波のようにたびたび押し寄せてきてくれないといけないようで、サピックスでは実に絶妙に前のスイッチの余波がなくなるころに次の波がやってきてくれたので、わが子には合っていたのだと思います。
 親の私が足を引っ張ろうとしても(たとえば模試の結果に一喜一憂したり、ノウハウ本を読んでやり方を変えようと提案したり)、サピックスに行ってくると息子の心が前向きにリセットされていて、皆さまに感謝しきりでした。
 そもそも息子は5年生の夏期講習からサピックスに転塾してきたのです。最初は無我夢中の日々でした。落ち込む余裕も楽しむ余裕もなく、目の前の問題をひたすらやる毎日。やがて慣れてきたころ、いや慣れてきてからも目の前の問題をひたすらやるのがサピックスでした。最後まで余裕を求めて走りましたが、余裕はありませんでした。「コアプラス」は塾でのテスト以外で6年生の12月から4周しても頭に入っていない問題が残りました。
 加えて、6年生後半はストレスが身体の変調となって現れました。目の痛み、頭痛、じんましんです。そこで私はひそかに「お笑い担当になろう」と決めました。しかし、「お笑い担当」は当初の意図とは異なり、「笑わせられ担当」になっていきました。それは息子の低空飛行の国語の偏差値が、しつこいほど通わせていただいた質問教室でのご指導で少し上向いたことと比例するように、ことばの幅が広がってきたからかなと思いました。そのことがよかったから(?)、1月にはだいぶ体調も安定しました。それとインフルエンザが流行っていたこともあり、冒頭の受験日当日の朝の感謝になるわけです。
 息子が受験を通して得たものはたくさんありますが、「努力は実る」という自信を得たこと、そしてそれがこれからの人生のいちばんのやる気のスイッチになったことではないかと、私の目からは感じられます。
 最後になりましたが、高みをめざすことを示してくれた友だち、優しいスタッフの皆さま、そして辛抱強く、ときに厳しくご指導くださった先生方に心から感謝申し上げます。

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