受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

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2018年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

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進学校 慶應義塾普通部

アスリート受験生の勉強法

M.Kさん お子さんの名前 Kくん

 息子をサピックスに入室させたのは、入学準備体験講座「もうすぐ1ねんせい」からで、保育園のときでした。とにかく、じっとしているのが苦手、常に動き回っている子だったので、小学校4年生くらいから「受験だよ!」と塾に入れても、「ひたすら座って勉強すること自体に耐えられないのではないか?」と思ったからです。
 案の定、息子が小学校1年生のころは、教室の映っているモニターで、立ちながら問題をやったり手を挙げたりしているのを目の当たりにしてびっくり。先生からは「今のうちだけだから大丈夫ですよ」と言われ、確かに3年生からは立つ姿は見られなくなりました(笑)。楽しく勉強を始めたばかりの小さいうちにサピックスに入ったのは良かったと思います。低学年入室はお勧めです!
 また、息子は保育園時代から競泳をやっており、受験でもやめないどころか、サピックスの授業がある日以外は最後まで競泳の練習に行き、受験真っ最中の2月4日も大会に出場。さすがにサピックスの先生からも驚かれました(笑)。
 6年生の夏には、「受験も大事。でも、標準タイムを切って、全国大会に出場できることは名誉なことなんだから絶対に出るよ」と言い切り、夏期講習も休んで出場し、全国総合7位でした。「水泳だけやっている人はたくさんいる。勉強だけやっている人もたくさんいる。でも両方やっている人はほとんどいない。ぼくは絶対に両方ともやる! がんばる!」と強い意志で最後までまっとうしたのは、自分の息子ながらすばらしいと思っています。しかし、実態はどうかというと、少しでも空いた時間に自分から率先して勉強するわけでもなく(笑)、圧倒的に少ない勉強量のなかで、どうやって効率的に勉強させるかということを私がひたすら考えた受験生活でした。
 5年生になるとやるべき復習が膨大すぎて、全部やり切る時間は到底なく、サピックスの先生に競泳を続けている息子の状況を説明し、どの教科も最低限やるべき内容を相談しました。その復習ができないこともあり、そこから私がさらにセレクトし、先生に逆提案して、ぎりぎりのところを探りました。6年生になると、やるべきことがさらに山のようになり、もっともっと削って、本当にフォーカスしました。そして、その場ですぐポイントを説明し、理解させられるよう、私が常に問題の出来具合から、どこが理解できていないか、どういう間違え方をしているかを全教科チェックしていました。私は企業の役職者で日々多忙であるため、毎日帰宅が遅く、いつも夜中に睡眠を削って、息子の解いた問題をチェックしていました。自分自身もよくがんばったなと思います(笑)。
 日曜日は毎週のように大会がありました。早朝から終日で、ときには土・日両日とも大会のため、座って勉強する時間がまったくとれません。そのため、その週のサピックスの全教科分の教材と画板、ブックライト、電子辞書、計算用紙等々重い勉強用具一式を大きなバッグに入れ、辰巳国際水泳場に私が持参。レースの合間に問題を解かせ、覚えさせ、解説しました。レースのウォーミングアップとして縄跳びや走り込み、ストレッチをする時間に、画板にブックライトをつけて勉強もさせました。息子は「自分だけ勉強しているのはいやだ」と言いましたが、そんなことを言っている余裕はありません。
 日々の練習も2時間で4000m泳ぎ込み、終わると陸上でのトレーニング。疲れ果てて帰ってくるので、勉強どころではありません。しかし、疲れている息子にハッパをかけ、ときには眠いのをたたき起こし、「両方やると決めたからには、人と同じ努力じゃダメ。人並み以上の努力を覚悟すべき。時間とのたたかいだから、いつでもどこでも勉強すべし」と、ご飯を食べているときも横で知識事項を解説して覚えさせたりしました。間違ったところの解説を読み物のように読ませて、わからないところは私が解説したり、理科・社会は横で質問して、その答え方で私が認識度ランクをつけ、危ういところ、覚えていないところは次回、次々回とやってつぶしていきました。なるべく車で移動し、移動中もひたすら知識事項をクイズのように出して、父親と競争して覚えさせました。
 率直な感想として、スポーツと受験を両立するのは子どもの気力、体力が勝負なのはもちろんですが、親のマネージメントもかなり大切だと思いますので、親はつらいです。良く言えば両立ですが、悪く言えば両方とも中途半端にならざるを得ないので、相当子どもにハッパをかけて、やらせなければならず、お勧めしたいとは言いかねます。息子は「受験は睡魔とのたたかいだった」と言いますので、あまり健康にも良くありません。
 しかし、限界まで挑戦してやり遂げたこと、がんばれば夢はたくさんかなえられることがわかったことで、今後の人生において選択肢が広がり、自分の可能性をもっと追求することができるようになったと思います。
 息子は卒業に向けた旅立ちのメッセージに、「ぼくは何事にも挑戦し続ける人になりたい」と書いていました。本人の意志とやる気だけに任せることはできないですが、息子がそうありたいという可能性を信じて、その夢を実現するために親も最大限にサポートして一緒にがんばることで、どんな夢もかなうのだと思います。これから、もっともっと大きく、大空に羽ばたいていけるように、親も限界を超えてサポートすることの意義を実感した受験生活でした。

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