受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2018年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

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進学校 慶應義塾普通部

息子のサピ生活

S.Sさん お子さんの名前 Sくん

 子どもの可能性を伸ばしたいと考え、最寄りの駅近くにあるいくつかの進学塾を訪問したのが2年生の冬でした。いくつか見学した後、唯一「楽しかった」と言った塾がサピックスであり、「ここへ通いたい」と決めたのは息子自身でした。
 初めての通塾の夜、「大阪城はどうして世界遺産になれないか知ってる?」と話してくれたときのキラキラした目を今も覚えています。先生から聞いたお話に興味を抱き、お友だちの名前が日に日に増えていき、毎回楽しそうに話す姿に「自分の居場所を見つけられたのでは」とうれしく思いました。
 一方で、苦手教科もはっきりしてきました。精神的に幼い男子にはよくあると聞くことですが、息子も国語が苦手でした。物語文にいたっては「ぼくはこうは思わない」と、解説を見ても理解できず、それは点数にも反映されていきました。得意教科との差が20ポイント近く開くことも珍しくなく、そのため、入試直前は国語の点数を上げるよりもほかの教科でカバーするようにしようと切り替えました。ただし、漢字・知識では点を落とすことのないようにとの先生からのアドバイスもあり、「漢字の要」と語彙力完成プリントには毎日欠かさず取り組むようにと声がけをしました。
 算数は得意科目でありながらケアレスミスが止まらず、難易度の高い問題を楽しんで解く一方で、正解率の高い計算問題を苦手と感じるようになっていきました。しかし、本人が意識すればするほどケアレスミスが続くため、特に声がけはせず、気持ちが乗って問題が解けるようにほめることを心がけました。
 「子どもを信じ、その覚悟を持つこと」は受験を通し、私たちが学んだことです。入試を終えた今だから言えるのかもしれません。真っただ中にいるときは「後悔してほしくない」と思うばかりに、「もう少しもう少し」と多くを求め、悪い結果を極端に心配してジタバタしていたのは、親のほうだったと思います。現に、過剰な口出しはプレッシャーを与えただけで、プラスになることは何一つなかったのです。
 それでも、「起床・就寝時間を守ること」「朝の『基礎力トレーニング』と漢字、『コアプラス』」は、毎日しつこいほど言い続けました。就寝時間が守れない→起きられない→朝学習ができない→言われたくない息子と言いたくない親のぶつかり合いで、「いやならやめろ!」と声を荒らげたことも一度や二度ではありませんでした。
 それでも最後までやり通せたのは、サピックスが大好きだったからだと思います。テストの点が悪く、席順を大幅に落としてしまうかもというときに一度だけ、「サピに行きたくない」と言ったことがありました。親が話しても聞く耳を持たなかったのが、先生のひと言であっという間に笑顔になり、いつもどおり出かけていったのです。
 お友だちの存在もとても大きいものでした。第一志望校を早い段階に決め、揺らぐことはなかったのですが、6年生の秋に「3日目はここを受けたい」と言い出したのです。切磋琢磨してきた仲間の多くがめざしている学校に自分がどこまで挑めるのか、試してみたいというのです。先生にも相談をし、結果的に受けることはなかったのですが、息子をここまで成長させ、高めてくれた仲間との出会いは、紛れもなく息子にとって財産となっているのだと感じました。
 入試当日は緊張しながらも、「算数、どんな問題が出るのか楽しみ!」と出かけた息子の後ろ姿に頼もしささえ感じました。親の私たちが思っているよりも、息子はずっと成長していたのです。
 小学校の卒業式を翌日に控え、「サピが終わるほうがさびしかったな~」と言った息子。それも終わった今だから言えるのかもしれませんが、4年間通ったサピックスは息子にとって、ただの進学塾ではなかったことだけは確かなようです。
 優しく楽しく厳しく指導してくださった先生、職員の方、寒いなか最後の一人が帰るまで見守ってくださった警備の方、4年間、本当にありがとうございました。

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