受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2018年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

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進学校 学習院中等科

先生方の情熱に感謝・感激

F.Iさん お子さんの名前 Rくん

 息子がサピックスに入室したのは4年生の1月で、受験まで2年というタイミングでした。
 「2年もあれば受験なんてどこでも受かる…」
 その考えは甘過ぎました。
 サピックスに通い始めた息子のノートやテキストを見ると、どの教科も誤字・脱字があり、字も汚くて読めません。復習や家庭学習はもちろんのこと、字や数字をていねいに書く意識づけからのスタートでした。
 国語は、漢字や文法などは繰り返し学習。文章問題などは、問いに対する答えを文にするのが苦手だったので、長くなってもいいからことばに出すようにさせました。
 算数は、「基礎力トレーニング」を欠かさずやりました。文章題は問題文を理解しながら読み進め、線分図や式などをかいて、解説のように解答をかくことを意識させました。
 理科は、得意な分野は自由に勉強させて、不得意な分野はテキストの復習と「コアプラス」の繰り返し。
 社会は得意な教科でしたが、漢字の間違いが多かったので、正確に書くことと「コアプラス」の繰り返し。
 このように取り組んでいても、一向に成績が上がらなかったのです。とにかく、ケアレスミスが多かったのに、本人がその重大性を深刻に受け止めておらず、のほほんとしていたのです。
 このような息子の姿に、居ても立ってもいられず、何度校舎に足を運び、先生方に話を聞いていただいたことかわかりません。そのたびに、先生方に笑顔でご対応いただいたことが、受験が終わるまでの心の支えとなりました。
 成績が上がらなくても、受験校を絞っていかなくてはなりません。学校説明会や文化祭などに足を運び、息子と話し合い、第一志望を学習院中等科としました。第二、第三志望も男子校に決め、他の受験校と合わせて最終の保護者個別面談で先生に伝えました。
 息子の受験は1月から始まりました。
 1月受験校は第四、第五志望ですが、「ここで合格すれば2月の本命校に向けて弾みがつくからがんばろう」と言って臨みました。しかし、連敗。共学校である第四、第五志望は息子からすれば難関校。先生から「厳しいかも」と言われていました。結果を先生に伝えた妻もかなり落ち込んでいました。それでも先生は電話で息子にいろいろとアドバイスをし、激励もしてくださいました。
 合格校がないまま2月を迎えることへの不安はありましたが、「今さらバタついても仕方がない。何校受かっても行ける学校はただ一校、最後の最後まであきらめず取り組もう」と、息子と誓い合いました。
 2月1日。とても寒い朝でした。この日は午前と午後、2校受験です。午前の一校目、正門を入るとそこにサピックスの先生方が待っていてくれました。先生からアドバイスを頂き、息子もさぞかし心強かったことと思います。先生に挨拶して息子を見送り、控室となる体育館で試験が終わるまで待つことになりました。
 試験問題が張り出され、それをチェック。すべての教科を見て、息子ならできると確信しました。試験後、息子と合流したとき、最初のことばが「できたよ」でした。
私 「よーし、お前の本当の受験が始まった、この調子で午後もいくぞ」
 冷たい雨が本降りになり、やがてみぞれ交じりになってきました。とにかく寒い、寒過ぎる。午後の受験校が見えてきました。すると、そこに息子がお世話になった先生が立っているではありませんか!
私 「先生、まさか、息子が来るまでこんな寒いなか、待っていてくれたのですか?」
先生 「まぁ、そんなことは大丈夫です。気にしないでください。午前の試験はどうだった?」
息子 「できたよ」
先生 「そうかぁ!」
 私は、先生が二人で話したいこともあるかもしれないと思い、さっと離れました。息子を心配して、わざわざ激励に駆けつけてくださったことに、私は一瞬で目頭が熱くなり、ハンカチで目を覆いました。
 「先生が来てくれたんだよ」と妻に電話をしたら、妻も感激のあまり泣いていました。先生、本当にありがとうございます、息子は絶対に受かりますから。
 控え室のホールで、試験問題の配布と解説が始まり、すべての教科をチェックしたとき、「息子ならできる」とまた確信しました。
 試験が終わったあと、息子と合流。「できたよ」。
 19時過ぎに午前の受験校に、22時過ぎに午後の受験校に合格したという連絡が妻から入りました。第二、第三志望校に合格し、息子もひと安心の様子でした。2日、3日と続く第一志望である学習院中等科の試験に向けて、息子と連泊して臨みます。
 2月2日。昨日に引き続き雨と雪が降り乱れ、とても寒い日でした。いよいよ大本命の入試日です。
 学習院大学の正門を入った左側にサピックスの先生方がずらりと並んでいました。息子がいちばんお世話になった先生はいませんでしたが、普段教えてくださっている先生がいました。息子はこの日も先生方からパワーを頂きました。
 「先生方、激励してくださり、ありがとうございます。息子よ、きっと大丈夫だ。最後まであきらめず、全力でがんばろうな」
 創立百周年記念会館に集合。受験生が受験番号順に呼ばれ、一列になって校舎へ向かう姿を見送りました。保護者は試験が終わる昼過ぎまでここで待つことになりますが、私は合格した2校に合格証と書類を受け取りに向かいました。そして昼前に戻ってくると、各教科の問題用紙が張り出されていました。
 「国語はできそうだ。算数は難しくて時間が足りなくなりそう。社会は複雑。理科はひねっている。これは厳しいかも…」
 試験後、息子と合流。「うーん、できたと言えばできたけど、算数が難しかった」。やはり、これでは厳しいな。明日の試験に備え、ホテルで最後の復習だな。
私 「昼飯食べて、少しゆっくりしたら、一緒に問題を解き直そう。まずは、よくがんばったよ。お疲れ、お疲れ…」
 19時8分。
私 「さーて、と。今日の勉強はここまでにして、夕飯を食べに行こうか」
息子 「うん」
私 「一応、今日の学習院第1回の合格発表が19時に出たから見てみようか」
息子 「うん」
私 「今日の問題は難しかったよな、明日がんばればいいじゃん。終わったことは気にしないで…。
  あれっ、あれっ、お前の受験番号あるみたい、だ、ぞ、あれっ、受験票出して番号確認しよう…」
息子 「えっ、ホント!? 見せて見せて」
私 「ちょっと待って、冷静に。(受験票の受験番号を確認し)間違いない、ほら、受験番号と同じ番号が掲載されているよ。合格だよ、受かってるよ。間違いないよ、やったぁーーー」
息子 「うん、これで受験は終了?」
私 「だって第一志望に合格したんだから終わりだろ。母さんに電話しなきゃ」
私 「受かったよー、合格したよー」 
 妻に電話で報告すると、「本当!? おめでとう、よくがんばったね」と大号泣。
 私はホテルの部屋で息子を思い切り抱きしめました。涙がどんどんあふれ出てきました。
 学習院中等科に合格証を取りに向かっている途中、サピックスから携帯に電話が入りました。妻が真っ先に合格の連絡をしたのは、お世話になった先生でした。先生はすぐに折り返し電話をくださったのです。
 息子と先生が話している姿を見て、それまでのことが頭の中を巡り、またどっと涙があふれてきました。
 体育館に張り出された合格者受験番号の中に間違いなく息子のものがあることを確認し、事務窓口で本人が合格証を受け取りました。
 こうして、とても長く険しい道のりだった息子の受験生活は幕を閉じました。これから受験に臨まれるお子さんのお父さまやお母さま、悩んだらどんな些細なことでも恥ずかしがらずに、先生方に相談してください。先生方は必ず情熱を持って応えてくださいますから。
 息子はサピックスに通った2年間のうち、修学旅行で一日休むことになりましたが、それ以外は休まず通塾しました。
 サピックスの先生方、受付の皆さん、そして仲間たちがいたから、息子は最後まであきらめずに取り組めたのだと思います。息子と私たち夫婦ともども、お世話になりました。本当にありがとうございました。

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