受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2021年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 麻布中学校

口出ししない勇気

K.Aさん お子さんの名前 Rくん

 冒頭、サピックスでお世話になったすべての先生にお礼を申し上げたい。そして、陰で支えてくれた妻に感謝したい。もちろん、第一志望校に合格した息子にはよくがんばったとほめてあげたい。
 2月3日、麻布中の掲示板にわが息子の受験番号を見たとき、何十年振りかの涙が自然にあふれてきたことを思い出す。
 この日のために、さまざまなことを犠牲にし、我慢もしてきた。旅行はもちろん、友だちとの遊び、1年生から続けていた算盤の休塾、野球部の休部など。小学生には少々酷なことだったかもしれない。葛藤もあった。ここまで我慢させることが本当によいのかと自問自答するときもあった。だから、どうしても息子には合格してもらいたかった。目標に向かって努力をすれば、報われることを証明させたかった。今回、それがかない、安堵の胸をなでおろしている。
 サピックスへの入室は2年生と比較的早めにさせた。これは5歳上の娘を5年生からサピックスに入室させ、苦労したことへの反省からである。中学受験は繰り返しの勉強だと思っている。よってその数が多いほど優位であると私は思っている。幸いにも息子も早くからサピックスに通いたいという強い意思があったため、入室を決めた。
 息子は比較的勉強が好きだったかもしれない、いや勉強ではなくサピックスが好きだったかもしれない。「やめたい」と言ったことは一度もなかった。比較的成績は安定していたが、それでも何度か上位クラスから落ちることはあった。落ちたときは次のテストで必ず上位クラスに復帰できるよう、テストまでの家庭学習計画を策定し、親(私ではなく妻)が進捗状況を管理した。モチベーションの維持にはテストで結果を出すのがいちばんだと考えていたので、特に範囲があるマンスリーテストにはこだわったと思う。それは勉強した分だけ成果が出たからである。ただし、このように親が関与したのも6年生の1学期までで、夏からは一切口出しせず、息子に任せるようにした。なぜなら、息子は先生のご指導、アドバイスを忠実に守ることができたからである。不安がなかったかというと嘘になるが、自主性とともに息子が成長できたのも事実である。この時期の親にとって必要なことは、口出ししない勇気、グッと我慢する勇気であると思う。
 このように、息子に対し、家庭学習についてとやかく言わないようにしたが、一つだけ言い続けた約束がある。それは「授業を大切にしなさい」である。「先生のひと言ひと言に集中し、特にテキストにないちょっとした雑談も聞き逃すことがないようにしなさい」と。息子はこの約束は最後まで守ったと思う。だから合格できたと思っている。
 最後に、莫大なテキストを整理・管理できる保護者(わが家であれば妻)がいて、授業を大切にする子であればサピックスは夢をかなえることができる最高の塾といえると思う。

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