受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2021年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 麻布中学校

息子のミラクル

E.Kさん お子さんの名前 Nくん

 「がんばってきた子には、このようなご褒美があるんですよ」
 私の涙の電話の向こう側で先生が喜びの声を上げた後に、おっしゃってくださいました。息子の合格を自分のことのようにとても喜んでくれたこと、感謝の気持ちでいっぱいです。
 思い返せば、息子の3年間は山あり谷ありで、何度となく、成績不振に陥り、精神的にも落ち込み、先生から呼び出され、励まされ、その繰り返しをして、入試を迎えました。
 麻布中に入りたいと心に決めてから、がむしゃらに勉強に打ち込んできましたが、努力の成果がテストの点数に表れないことも多くあり、焦りやショックを感じたことも多かったようです。
 秋からのSS特訓では、クラスの中でお友だちと競い合い、毎回楽しくがんばってきました。特に息子は国語の授業が大好きで、帰ってくると必ず、その日の文章の内容を説明し、自分が感じた思いや、こういう表現をこう読み取るのだ、ということを話してくれました。おもしろいもので、好きだと成績もぐんぐん上がります。その一方で、苦手意識を持っていた算数は、なかなか苦しい域から抜け出せなかったようで、息子自身も、ずっともがいている感じでした。
 家にいても、算数の勉強に行き詰まると、手を止めてしまい、本を読み始めたり、逃げたりしていることがありました。そのつど、「受験をしようと決めたのであれば、努力の手を止めてはいけない。やりたくないことから逃げていたら、どんなことも成功はしない」と、息子に話をしてきました。今思うと、彼自身、頭のなかではわかっていても、なかなか実行に移せないという葛藤のなかで苦しかったのかもしれません。
 9月以降の模試で、息子自身が納得するような成績に落ち着き、あとは、冬期講習と正月特訓をがんばろうと言った矢先でした。家で勉強しないで、ずっと本を読んでいたことがありました。
 あと1か月のところで、息子は、「麻布に行きたいのかどうか、わからなくなった」と言い出し、気持ちが混乱しているような感じと、勉強に疲れてしまったような感じを受けました。数日後に先生に面談をしていただいて、がんばるようにと励まされ、気持ちを立て直し、1月の入試初日を迎えることができました。今思うと、1か月前のあの時期にもう一度、先生に背中を押していただかなかったらどうなっていたのかと、恐ろしくも感じます。おかげで最後の1か月はひたすらSS特訓の算数のプリントを繰り返し解き、がんばっていました。
 しかし、このまま2月1日の入試本番を迎えられればよかったのですが、1月の第二志望校の不合格にショックを受けて自信を失ってしまい、最後の1週間は少し不安定な状態に陥りました。それでも、最後の国語Bの授業で『ミラクル』という文章を読み、人が変わったようにキラキラした目で家に帰ってきました。自分を信じて努力を続けたら、奇跡は起こせるんだというメッセージを先生からもきちんと受け取り、息子は私に言いました。「ぼくはミラクルを起こすよ」と。
 サピックスの先生方、一緒に勉強して支え合ってきたお友だち、3年間、本当にありがとうございました。

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