受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2021年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 開成中学校

異例ずくめの1年を乗り越えて

A.Kさん お子さんの名前 Kくん

 3年間のサピックス人生のなかで、親子ともども最もつらかったのは、やはり新6年生の3月から5月でした。新型コロナウイルス感染症の流行により、テキストを自主学習するだけ、という苦しい日々が約3か月もの間続き、私自身、家で慣れないテレワークをするかたわら、息子が一日を無為に過ごすことのないよう、最低限のノルマをひねり出すことに毎日必死でした。楽しみにしていたGS特訓も中止、ちまたでは9月入学説なども飛び出し、例年どおり受験が行われるのかどうかもわからないなか、親子共にモチベーションは下がる一方でしたが、「つらいのはみんな同じだ」と言い聞かせ、サピックスを信じてなんとか乗り切りました。6月から対面授業が再開された際には、本当に安堵したものです
 親としての反省点は、何と言っても志望校の選定です。12月にサピックスオープンの結果が出そろったとき、今思うと非常におごった考え方なのですが、筑波大附駒場中はわからないにしろ、開成中は大丈夫だろう、くらいに考えていました。そのため、第二志望校以降については、あまり深く考えず、偏差値順で選定してしまったようなところがあり、これが深い後悔を招くことになりました。1月に2校を受験しましたが、どちらもあまり手応えがなかったようで、特に2校目の合格発表日は、毎週欠かさず通っていたSS特訓をオンラインでの受講に切り替え、朝から重い表情で授業を受けていました。授業中に合格がわかり、そっと伝えると、かなり安堵した様子で、「念のため、入学手続きをしてほしい」と言われました。このとき私は初めて、いくら模試でいい成績を取ろうと、本番はやり直しがきかないこと、また、それが息子にとって、どれだけプレッシャーとなっているかをようやく実感し、同時に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。どこに行っても後悔のないような志望校選びをしておくことが、せめてもの親の役目だったと、ようやく気づいた瞬間でした。
 その後、本命校の受験までの短い期間は、「今までがんばってきたんだから、絶対に大丈夫」「自分ができないときは周りの人もできていないよ」と、前向きなことばで必死に気持ちを鼓舞しました。結果的に、体調を崩すこともなく、すべての志願校を受験できたこと、また、そのすべてから合格を頂けたことには、感謝の念しかありません。異例ずくめの1年を乗り越え、合格を勝ち取った息子は、わが子ながらよくやったものだと思います。
 サピックスに通った3年間、息子は魅力的な先生方と、個性的で頭脳明晰な仲間に囲まれ、本当に楽しそうでした。息子の将来の夢は「塾の先生」とのこと。それくらい鮮烈で、刺激的な日々を与えてくださったサピックスの先生方に、心より感謝申し上げます。

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