受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2021年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 慶應義塾普通部

野球少年とその親が歩んだ受験体験

H.Kさん お子さんの名前 Tくん

 「大学受験を気にせずに、文武両道の大学付属校で、大好きな野球に打ち込んで、甲子園をめざしたい!!」
 受験すると決めた日から、息子の目標がぶれることはなく、中学受験に挑戦した3年間は、野球との両立の日々でした。小学校入学とともに始めた野球ですが、土日は遠征も多く、ほぼ朝から晩まで野球。周りの友人が上位クラスを維持しているなか、息子の成績は、上がったり下がったりの繰り返し。4・5年生の間で上位クラスにいたのは2回だけで、偏差値も50台前半が中心でした。志望校には遠く及ばない状況が続いていたのです。
 日々の学習で意識したのは、得意な科目や単元を増やすこと。算数だけが得意だった息子ですが、本人が好きだった社会については、個々の知識を関連づけて学習することで、地理・歴史とも確実に偏差値が上がっていきました。理科も、苦手意識が強かった生物は後回しにして、息子が興味を持った地学→物理→化学の順に腰を据えて取り組んだおかげで、算数に加えて、社会・理科の偏差値も60前後で安定するようになっていきました。
 最後の難関は国語でした。サピックスの保護者個別面談でも、「Tくんは、国語の授業では必死に存在感を消しています」と言われるほど。漢字、語彙力、読解のすべてに苦手意識があり、悪いときには偏差値30台も出るほどでした。読解については、6年生の春に新型コロナウイルス感染症の流行で学校・塾ともに休校になった時期に、過去のB授業のテキストを毎日1題ずつ、息子のペースで解き直しをしました。漢字は夏休みに毎日、私や妻も一緒にテスト範囲を解いて点数を競い、学習のモチベーションを高めました。時間はかかりましたが、6年生の夏には、国語への苦手意識はすっかりなくなり、質問教室で国語の先生から頂いたアドバイスを帰宅後にうれしそうに話すほどになりました。
 両立していた野球は、6年生の7月の大会で優勝。決勝戦ではホームランを放ってMVPも獲得できたことで、最高の区切りとして、8月にひと足先に卒団し、ラスト5か月は受験勉強にすべて集中することができました。
 SS特訓を中心とした1週間のスケジュールを作りました。また、登校日ではない土曜日やサピックスオープンの日の半日を使っての過去問スケジュールも計画的に組み立て、着々とこなしていきました。SS特訓のクラスで同じ志望校をめざす貴重な友人ができてからは、さらにモチベーションが上がったようで、6年生後半の模試の結果は驚くほど安定していました。本人もいい雰囲気でしたが、親としては、過信させず、かつモチベーションを落とさず、本人の学習意欲をちょうどよく保つことに苦心しました。
 入試本番も平常心で送り出すことに注力し、試験会場が近くなったら、大好きな「YOASOBI」の曲を聴いて、リラックスして試験に臨むようにさせました。2月3日、慶應中等部の試験終了後、慶應普通部の合格発表をスマートフォンで確認し、息子の受験番号を見つけたときは、2人とも自然とガッツポーズが出ました。
 これから受験に臨まれるご家族の皆さま、本当に長丁場ですし、いろいろなイレギュラーなこともあって、苦心されると思います。受験生は一人ひとり、性格も育ってきた環境も違いますが、それぞれのお子さまがモチベーションを維持し、ベストコンディションで受験当日を迎えられるように、親がストレスをためないことも重要だと思います。皆さまのご健闘を祈念しております。

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