受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2021年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 聖光学院中学校

夢は逃げない。逃げるのはいつも自分。

S.Sさん お子さんの名前 Sくん

 「やっぱりぼくは開成を受験したい!」
 1月校の不合格が判明した日、2月1日の受験校を他校に変更するように勧めたところ、予想もしないことばが返ってきました。幼さが目立ち、これまで素直に両親の言うことを聞いて、こつこつと真面目に勉強してきた息子。そんな息子が初めて見せた自分の強い意志。息子の成長を感じながらも、これから始まる2月の受験に不安を感じざるを得ませんでした。
 息子がサピックスに入室したのは新4年生の2月。入室後は順調に成績が伸びて、5年生の初めには最上位クラスに上がれたものの、そこから少しずつ成績が下がっていきました。一番の原因は国語でした。幼さもあってのことでしょうか。読書・音読など、テキスト以外にもいろいろとやってみましたが、結局、最後まで克服することはできませんでした。そのまま、6年生となって迎えた夏休み前の組分けテスト。入室以来自己最低の成績となり、ついに上位クラスからも陥落してしまいました。夏休みは息子も「がんばるしかない」と覚悟を決めてくれて、家族一丸となって本当にがんばったと思います。夏期講習中は定期的にクラス昇降があったのですが、すべての機会で、クラスを上げることができました。夏休みが明けると模試の成績も上昇し、学校別・合格力判定サピックスオープンでも開成中の合格可能性が70〜80%となり、一時は遠く霞んでいた開成中の受験が、再び視界に入ってきました。しかし、12月になって息子が体調を崩し、勉強があまりできなくなってしまったため、冬期講習が始まると、SS特訓の席次がずるずると下がってしまいました。その後、体調が回復してから、なんとか立て直しを図ったものの、そのまま1月校の受験に突入してしまいました。
 1月校の結果を受けて、開成中を受験するかどうかは夫婦で本当に悩みました。そんなとき、サピックスの先生のご意見は本当に参考になりました。最終的に、文字どおり腹をくくって開成中を受験することにしました。
 しかし、受験は甘くありませんでした。迎えた2月3日。開成中、聖光学院中第1回ともに不合格でした。しかも、過去問の相性が良かった海城中の受験を終えて出てきた息子の話を聞くと、国語で野球のルールがわからなかったために文章の意味が理解できなかったとのことで、教科ごとの基準点をクリアできないのではないかと心配している始末。海城中まで不合格だった場合、どれだけきれいごとを並べても、開成中を受験したことを一生後悔しそうになり、暗然とした気分になりました。そこから、次の日の海城中の発表までは時間の流れがとても遅く感じ、さらに精神的にもつらかったので、海城中の合格を知ったときは本当にうれしかったです。開成中の受験のときには緊張で震えていた息子も、最後の聖光学院第2回では気合の入った、とても良い表情をしていました。こんなわずか数日間でも、息子の大きな成長を感じることができ、よく合格を勝ち取ってくれたと思います。
 最後になりますが、私の好きなあるプロ野球選手のことばがあります。「夢は逃げない。逃げるのはいつも自分」。開成中合格という夢はかないませんでしたが、夢から逃げそうになった私よりも、夢から逃げず、果敢に挑戦した息子を今は誇らしく思います。

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