受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2021年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 早稲田中学校

子の性格をもっと理解していれば…

S.Oさん お子さんの名前 Sくん

 中学受験を本人が決めた際には明確なゴールはなかったように思います。新4年生でサピックスに入室し、ほどなくして趣味の折り紙を部活・同好会でやっている中学校を妻が調べてみると、片手で数えられるほどの超難関校のみであることがわかりました。
 しかし、4年生の間は復習もせず、親もサピックスの学習内容を把握していませんでした。目標ができても努力していなかったことに親は早く気づくべきで、「本人の希望なのだから、やるのは自分」というのは親として無責任な態度でした。私は保護者会での学習アドバイスが理解できず、おそらく息子の授業理解もそんな感じだったのだと推測します。
 夏ごろには「基礎力トレーニング」すらおろそかにするようになり、秋のある日、息子は急いで終わらせるために答えを写すということをしてしまいました。うそをつくことは受け入れないということで、私は息子のサピックス退室を決意しました。本人は涙を流して、サピックスをやめさせないでくれ、と言っていましたが、私は当時、聞く耳を持ちませんでした。
 この退室は、学力的に大きなマイナスでした。特に、社会の地理がすっぽり抜けてしまい、最後まで尾を引いたのです。自発的に勉強できるようになるべきだと、私は勝手に考えていたのですが、精神的な成長と学力の向上は同時並行とはいかないことを受け入れるべきであったと思います。息子はサピックスをやめさせられたことを周囲に知られたくないという気持ちで、火・木曜日はサピックスがあるかのように学童へは寄らず、英語やピアノ、水泳などの習い事に通う日々が続きました。
 5年生の春、本人にまだ中学受験をするつもりがあるのか聞いたところ、大きな笑顔を見せてくれました。サピックスに戻れることがうれしかったようです。夏期講習から復帰しましたが、すぐに気が抜けてしまい、その時点でやっと、息子にサポートが必要なことを私が受け入れました。それからは、一緒に勉強するようにしました。
 6年生の休講期間中、学力は徐々についたものの、成績はほぼ横ばいで、SS特訓の志望校別講座では、開成という名前はついているものの、息子いわく、「誰も開成に行くことはないクラス」に入りました。第一志望校は筑波大附駒場中で、学力がまったく及ばなかったため、1月校で合格を確保し、渋谷幕張中に不合格なら、2月3日は筑駒をやめて、早稲田中に変更することを決めました。
 9月から12月にかけて行われる模試では、2月校はすべて合格可能性20%から40%が続きました。それでも、睡眠時間は常に8時間半を確保し、入試本番に臨みましたが、全力を尽くした1月22日の渋幕は不合格。2月3日の受験校変更は受験日当日の手応えで覚悟したようです。2月1日には開成を、2日には渋幕を受けました。
 3日朝、早稲田中に向かう電車の中で、息子は算数の38番テキストを始めたものの、まったく集中できず、頭をかきむしっていました。あまりにひどいありさまで、テキストを取り上げたところからけんかに発展。この精神状態で受験しても意味がないと思い、終わりにして家へ帰ろうと話しました。ここで息子は吹っ切れたようです。翌日、合格を見たときは本当に驚きました。2月校は1勝でしたが、最高の1勝でした。

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