受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2021年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 渋谷教育学園渋谷中学校

最後の最後まで自分を信じて

M.Sさん お子さんの名前 Sさん

 生後間もなく渡米し、8年後に帰国した娘が、日本の小学校で出会った計算の早いクラスメート。サピックス生だった彼に、娘は衝撃を受けていました。その後、「サピックスに通いたい」と言うので、「中学受験は4年生からスタートするみたいよ」と、私の浅い知識のもと、本当に4年生になってからの入室に、「3年生の2月から始まっていたんだよ。勉強が遅れた」と恨まれます。
 5年生のときは授業を理解できず、復習に時間がかかる→出題範囲を消化できない→テストで点数が取れないという負のスパイラルに。最初から最後まで苦手だったのは早起きと算数で、娘と話し合うも「早起きは無理だし、全部自分で管理する」の一点張り。悩んだ私は先生に相談しました。娘の家庭学習について、「読書時間が長くて勉強時間が短いのではないか。素直な性格なので、授業で教わったとおりに問題を解き直している。ひらめきタイプではないので、量をこなすことで解法が身についていく」などと、アドバイスを頂きました。
 それからは、夜の「基礎力トレーニング」と「コアプラス」を10分だけ早起きして朝にやるようにしました。また、授業の復習はていねいに行い、読書時間を減らして学習時間を増やしていきました。
 6年生になると、算数の成績のアップダウンが激しくなり、得意な国語との偏差値の差が40も開くことがありました。過去問対策が始まる夏までに、苦手な単元をなくそうと、娘も基礎問題の間違いノートを作り、見直しも習慣に加えていました。
 この時期の娘の愛読書は、中高生新聞と受験体験記。先輩方の輝かしい功績を目にし、「ママ、不合格体験記ってないの? これをやらなかったから落ちたって体験談を参考にしたい」と、のんきに話していました。
 夏期講習が終わり、迎えた学校別サピックスオープン。渋谷渋谷中の算数の偏差値は34.5。私の体温も同じくらいまで下がりそうでした。12月には併願校の帰国生入試があるため、ひたすら苦手分野の問題と過去問を解きました。最終的に渋渋の過去問は、複数回の過去5年分を2周、併願校は過去5年分を解いたそうです。楽しそうに通っていたSS特訓の成果もあって、最後のサピックスオープンでは、渋渋の合格可能性が初めて80%に届きました。
 運良く12月に併願校の帰国生入試で合格を頂けたので、1月27日には渋渋の帰国生、2月1日からは渋渋の一般入試へと心を決めました。27日は手応えがあったようなのですが、結果は不合格。涙が止まらず、この日から食欲がなくなり、勉強にも身が入らなくなってしまいました。「このまま受験して大丈夫かな」と不安な私でしたが、娘はまったくぶれませんでした。
 1日午前の渋渋の試験は、「問題の意味はわかったんだけど…」と自信なさげ。午後の広尾学園中は、問題がまったく頭に入ってこなかったようです。2日午前の渋渋は、「もう、よくわからない」と、完全に自信をなくしていました。先に合格発表が行われた広尾学園は不合格。「そうだよね」と泣いてしまい、次の渋渋の発表をなかなか見られないまま15分ほどが経過し、意を決した娘が震える小さな手でサイトを開くと、いちばん最後に受験番号がありました。「あれ…? ある!」
 合格通知書を頂いた帰り道、「ママ、晴れたね」と背伸びをして空を見上げた娘の背中に、私も涙をこらえられませんでした。
 その後、2日の渋渋も合格を頂きました。娘が最後まで自分を信じて駆け抜けた3年間でした。
 最後に、支えてくれたサピックスの先生方、かかわってくださったすべての方々にお礼を申し上げます。

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