受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

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2021年度中学受験  サピックス小学部第29期生/受験体験記

進学校 開成中学校

終わりよければすべてよし

H.Mくん

 思い返せば、ぼくの受験は波乱万丈だった。入室してから成績はずっと安定していたが、4年生の夏前、急にクラスが下がってしまった。母の手前、落ち込んだフリをしていたが、下がった先のクラスでは1番だったので、内心では、特に気にしていなかった。ところが、油断していたせいで、なんと次のテストで、さらにもう一つ下のクラスに落ちてしまったのだ。母に「このままだとズルズル落ちてしまうよ。次で上がれなければ、塾はいったんやめよう」と宣告された。崖っぷちに追い詰められたぼくは、初めて頭から湯気が出るほど勉強した。努力が実り、再び元のクラスに戻れた。このとき、身をもって知った教訓は「勉強に王道なし」だ。しかし、その後も安定と油断を何度か繰り返した。それでも、「きっと6年生になれば、どんな問題もすらすら解けるようになっているはずだ」と、漠然と信じていた。
 その後間もなく、現実はそう甘くないと知ることになる。受験の天王山といわれる夏期講習。その授業内テストで、なんと0点を取ってしまったのだ。衝撃だった。母に言っても信じてもらえず、「で、本当は何点なの?」と聞かれた。「本当に0点」と、0点の答案を見せると、母は固まっていた。そんなこんなで秋が過ぎ11月。今度は、いつもぼくを無条件でかわいがって、ぼくの合格を誰よりも信じてくれていた伯母が急に倒れ、入院してICUに入ってしまった。母は家と病院を行ったり来たりする、慌ただしい日々を送った。憔悴する母を見て、自分がしっかりしなければ、受験は乗り切れないと思った。冬期講習でもいまひとつ手応えがつかみきれない感じではあったが、毎日、朝から晩までひたすら演習を重ねた。すると、正月特訓が終わったあたりから急に視界が開けた感じがして、手応えを感じた。入試の1週間前だった。山あり谷ありだったけれど、今こうして念願の開成中に合格できた。完璧にこなせなくても、最後は自分の重ねてきた努力を信じ、落ち着いて取り組めば必ず報われるのだと知った。

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