受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

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2021年度中学受験  サピックス小学部第30期生/受験体験記

進学校 筑波大学附属駒場中学校

勉強よりも読書が好きだ

K.Mくん

 親譲りの読書好きで、小さなころから損ばかりしている。本に没頭して柱と鉢合わせするし、電車を乗り過ごしたことも、一度や二度ではない。おかげで今は視野も広くなり、五感も研ぎ澄まされている。本を読みながら階段を上がることも、難なくできる。
 そんなぼくに、受験という壁が立ちはだかった。それまではほめられていた読書が、急に「時間の無駄」に格付けられた。つくづく大人は身勝手なものだと思ったことを覚えている。そのころ、苦しまぎれに作った短歌。
 楽しみは 未練あるまま 本をやめ
  話の続き 想像するとき
 要するに、受験への宣戦布告だ。周りの子たちが読書をするように言われるなか、ぼくは読書をやめられず叱られていたのだから、納得がいくはずがない。
 サピックスには本好きが多くいて、内容を語り合ったり、テンポの合う仲間もいたりして学校とは違う楽しさがあった。
 仲間たちとふざけることも多々あった。記憶に残っているのは、みんなの物を持ち寄り、先生の椅子の前に、あたかも人が座っているかのような人形を作りあげたことだ。そう、つまりサピックスは、ぼくにとって勉強する場所であると同時に、たいへん心地よい楽しい場所であった。そしてぼくは、ずいぶん支えられた。
 今年は新型コロナウイルス感染症で実感は湧きにくいが、合格がわかったときは、やはりとてもうれしかった。もちろん合格のお礼も言いたいし、学校と並んで楽しい場所であってくれたサピックスに感謝したい。ただぼくは、正直言って、勉強があまり好きじゃないし、読書が最大の幸せだ。志望校に受かりいちばんに思ったことは「これで本が思う存分読める」ということだった。
 ぼくは模範となる受験生であるはずもないが、そんなぼくでも言えることがあるとすると、「好きなことはやめなくていい。好きなことを思う存分堪能するために、今、少しがんばってみたら」ということくらいである。

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