受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2022年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 麻布中学校

息子自身でつかんだ合格

J.Nさん お子さんの名前 Sくん

 中学受験の勉強は合否に関係なく、必ず将来の役に立つとの思いから、入室を考えました。本格的なカリキュラムが始まる前に慣れたほうがよいとの思いから、3年生の10月からサピックスにお世話になりました。息子はサピックスでの学びを気に入り、通塾を嫌がったことはありませんでした。私は最初こそ張り切って教材の整理をしておりましたが、飽き性なのと整理整頓が苦手なこともあり、だんだんと教材を放置するようになっていきました。
 5年生の春過ぎ、コロナ禍で暇を持て余していたこともあり、久々に山積みの教材と格闘していたとき、教材をめくるとほとんどが白紙でした。しばらくぼうぜんと立ち尽くしたことを、いまでも鮮明に覚えております。サピックスに相談したところ、先生から「何もしていないならクラスはもっと下のはずです」となぐさめていただき、「白紙のこれらの教材はどうしたらよいでしょうか」という震えながらの問いかけには、「お母さま、それらの教材は忘れましょう!!」と潔いアドバイスをしてくれました。息子には、先生から直接お話をしてくださるとのことでした。その直後から、息子の家庭学習への向き合い方が変わったように思います。教材の整理も私が頼りにならないと悟ったのか、自分で整理し、自分で勉強スケジュールを立てておりました。
 志望校は、4年生のときに父親に連れていかれた麻布中の文化祭に魅了され、自由な校風の麻布をめざしたいと考えていたようでした。どんなに成績が落ちたときでも絶対に麻布を受験するという意志は変わりませんでした。6年生の秋ごろから、「麻布中学に入学します!」という宣言を毎晩のように食卓でしておりましたが、私は正直言って、寝言のようにしか思っておりませんでした。言霊というものが存在するのかはわかりませんが、冬期講習前から成績が上がり始め、もしかして合格するのではないかと思い始めました。
 息子は直前期には、「お世話になったサピックスに合格という形で恩返しがしたい」と言って、自分自身を奮い立たせておりました。
 自分で計画を立て、自分のペースで家庭学習をしていた息子ですが、結果、好きな科目しか勉強していなかったようなので、任せ過ぎたのではと後悔しております。勝手な、気ままな息子が麻布に合格できたのは、サピックスの存在なくしてはあり得なかったことでしょう。そして、息子にとって同じ目標を持って立ち向かう周りの仲間の存在も大きかったようでした。
 先生方、(親の言うことを一切聞かない)息子に模試の結果を見てお声がけくださったり、教材にメモを書いて励ましてくださったりして、合格へと導いてくださり、心から感謝しております。
 職員の方々につきましてもていねいな対応、駅までの警備など、ありがとうございました。

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