受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2022年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 麻布中学校

長い人生の通過点

A.Hさん お子さんの名前 Rくん

 麻布中の合格を知ったのは、他校受験日である2月3日の午後3時でした。その直前に他校の不合格を知り、悔し涙を見せていた息子の顔が歓喜に満ちた瞬間、妻も私も思わず涙してしまいました。
 息子がサピックスへの通塾を始めたのは4年生の4月からと若干遅い時期でした。当初はテキストと課題の量に圧倒され、授業にキャッチアップしていくのに苦労したことを記憶しています。その後のマンスリーテストでは、中の上から上の下の範囲でのクラス昇降でしたので比較的安定していたといえるかもしれません。しかし科目別で見ると、算数が得点源となっていた一方、偏差値が40台の国語が足を引っ張る状況が長く続きました。4年生のころは家庭学習のテキストを私と一緒にこなしましたが、伴走がなくても自走できるようになった5年生以降は基本的には本人に任せました。ただし、「基礎力トレーニング」を毎日こなす習慣が身につき、漢字練習や長文読解などの地道な努力を通じて国語が得点源となるまでには時間がかかり、6年生の夏以降という状況でした。
 神奈川県在住のため、県内の学校の受験を考えていましたが、サピックスの先生との個別面談時に「蓮太郎くんは麻布中も向いているのでは?」というアドバイスを頂いたのをきっかけに、麻布を視野に入れ始めました。しかし、この時点では、麻布はチャレンジ校という位置づけにすぎませんでした。
 6年生の夏期講習から、本人も受験生の自覚を持ち始めたようで、取り組むべき教材をみずから取捨選択し、夜遅くまで勉強する日が増えると、妻と私は勉強に集中できる環境づくりに専念するようになりました。6年生の秋ごろからは過去問に取り組む必要があるのですが、土曜志望校別特訓とSS特訓を含め週4日の通塾があることから、自宅で過去問にあてる時間を確保することに苦労しました。新型コロナウイルスの影響により、在宅勤務が増えた私は、毎朝息子と一緒に「今日のやることリスト」を作成し、一つずつつぶしていく日々が直前期まで続きました。6年生の夏期講習以降に続く模試では右肩上がりの成績を収めるようになり、麻布合格も多少現実味を帯びてくるようになりました。
 1月後半になると、普段あまり動じない息子もさすがに緊張した様子を見せましたが、「受験が終わるとサピックスの授業をもう受けられないことが悲しい」と口にするようになりました。
 妻も私も中学受験未経験だったため、暗中模索な状態でのスタートでしたが、最終的に合格を勝ち取れたのは、サピックスの知見やノウハウによるところが非常に大きいと考えています。息子に対しては、麻布合格は決してゴールではなく、今後続く長い人生の通過点にすぎないと言っていますが、すばらしい通過点まで導いていただいた熱意ある先生方のご指導と、切磋琢磨したサピックス生の仲間に感謝申し上げます。

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