受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2022年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 麻布中学校

決めたらやるしかない

Y.Hさん お子さんの名前 Gくん

 息子の2年間の努力が報われたことがうれしく、なにより安堵の思いです。サピックスの先生方の授業や添削ご指導、志望校選びへの助言に感謝を申し上げます。
○5年生で入室
 息子がサピックスに入室したのは小学5年生の春です。3年生から学童野球に入っており、土・日は朝8時から夕方5時まで河川敷で真っ黒になっていました。暑かろうが寒かろうが休まずに通い、練習最後のマラソンでも気力だけで走る姿を見て、このガッツがあれば中学受験の負荷にも耐えられ、受験はよい経験になると判断しました。息子の姉もサピックスでしたので塾は一択。入室テストの結果、クラスは下から2番目でのスタートでした。
○6年生から塾に集中
 6年生になる年の1月から、野球を卒業して勉強に集中しました。学校見学や説明会に参加したのは9校。コロナ禍で名物の文化祭は見られなかったのですが、校風から麻布中を第一志望校にしました。
 2年間の日々の学習で間違いなく生命線だったのが、算数の「基礎力トレーニング(基礎トレ)」です。スピードを意識して毎日欠かさず取り組む基礎トレなくして、算数能力の向上はなかったはずです。息子も算数には進んで取り組み、得意科目になりました。
 一方で、国語は最後まで不安材料でした。アニメや動画は見ますが、活字は漫画も読まない息子が『銀魂』の単行本を読んだときにはほっとしたほどです。迷走した文章は6年生の夏まで続き、偏差値30台のことも。しかし、9月以降、過去問提出と先生方の添削を通じて、めきめきと記述力が上がっていき、日常会話で熟語や難しいことば遣いをまぜてくるように変化していきました。過去問は思いのほか膨大にあります。妻が表をつくって管理し、次々に先生に提出・添削していただきました。先生のご指導どおりに復習をこなし、偏差値も12月にはなんとか60手前まで取れるようになりました。
○正月が明けて、いざ本番
 1月の千葉の3連戦は、渋谷幕張中の試験中に発表があった中学でいきなり不合格。夫婦でショックを受けつつ、試験後の息子に結果を伝えたところ、「しょうがないね」とだけ。「今日(土曜日)のサピは遅刻だし、オンラインにしようか」と気を遣いながら尋ねると、「対面のほうがいいから授業に行きたい」と息抜きもせずにそのまま校舎へ。帰宅すると、「2人しか来ていなかったけど、やっぱり対面でよかった」と感想を話していました。不合格を抱えつつも、淡々と前向きな姿勢であることに感動すらしました。そのぶれない姿勢の賜物なのか、その後の受験校からはすべて合格を頂けました。
 試験問題には相性や運もあります。中学受験には、不合格というリスクを抱えながら子も親も臨みます。決めたからにはしぶとく動き続けるしかありません。この2年間の経験そのものが家族にとって最大の収穫です。

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