受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

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2022年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 栄光学園中学校

人事を尽くして天命を待つ

K.Tさん お子さんの名前 Kくん

 2月2日の午後、栄光学園中と麻布中から合格を頂きました。受験生の親として肩の荷が下りたと同時に、今は努力が報われる経験を息子に授けることができた喜びと安堵でいっぱいです。この体験記が少しでもこれから受験される皆さまの参考になれば幸いです。
 息子は新3年生のときにサピックスに入室しましたが、いつも勉強は親に「やらされている」という意識で、授業で指示された問題だけを済ませると、ミスの直しもせずに遊びに出かける日々。知識はあいまいなままで、以前習った分野が出てくると、まるで一から頭に入れ直すもぐら叩きのような感覚でした。そして何よりも困ったのが、問題を最後まで読まずに、足し算すべきところを引いてしまうなど、勝手な思い込み・問題文の読み違いによるケアレスミスが相当足を引っ張ることでした。これは何百回言っても治りませんでした。結果的に6年生の直前まで、偏差値は50台を中心に乱高下していました。
 救いは、息子がコロナ禍前の4年生のときに栄光の学園祭を見てほれ込んでおり、絶対に栄光に入りたい、という気持ちを強く持っていたことです。6年生になり、本人は腹をくくりました。まず国語の授業ノートの質が格段に上がり、連動して記述力が伸びて、息子の得点源となりました。一方で苦手な算数は夏休みまで徹底的に基礎を復習し、練習プリントを作りました。夏休みは社会と理科の知識補強のため、サピックスの教材をもとに暗記テストを自前で作り、何度もテストしました。また、ケアレスミス対策のため、問題文中の解答条件に線を引くこと、与えられている情報を整理することを受験当日まで何度も徹底し続けました。平常授業では最後まで上位クラスに入ったり入らなかったりでしたが、記述力を生かして、SS特訓では最上位クラスで上位を争うようになっていました。
 とはいえ、親としては、12月初旬の保護者個別面談において、栄光志望は変えないものの、2月1日を麻布に使うのはリスクが高過ぎないかと質問しました。これに対して先生は、授業を受ける態度が春先と比べて見違えるほど改善しており、力がついてきているので十分受かる可能性はある、というご回答でした。今考えると、ここで目標を下げなくて本当によかったと思います。1月には生命線だった国語でスランプに陥り、焦りましたが、質問教室で先生から「過去問が足りていない(→図星)。過去問をやり込めば絶対に受かる」というアドバイスを頂き、過去問の量を増やして事なきを得ました。親のサポートだけで難関校受験を乗り越えることはなかなか容易ではありません。息子は早期からサピックスの的確で熱いサポートを授業で感じていたようですが、最後のほうは親にもそれが伝播してきてたいへん心強く感じました。
 サピックスを信じて、そしてわが子を信じる。そして人事を尽くして天命を待つ。サピックスの皆さまに心から感謝しております。本当にありがとうございました。

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