受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2022年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 開成中学校

寝る子は育つ? わが家の成功理由

Y.Mさん お子さんの名前 Tくん

 サピックスに入室したのは新5年生(4年生の2月)のときでした。入室時は新型コロナウイルス感染症が騒がれ出したころで、1か月たって少し慣れてきたころ、オンライン授業に。当時は2年後には収まっているだろうと甘く考えていましたが、まさか受験当日が第6波のピークに重なるとは…。
 入室当初は成績の浮き沈みがありましたが、6年生になるころには成績が安定しました。わが家の受験では「睡眠第一」を基本としていました。下に妹や弟がいる環境のなかで、結果的に全員が新型コロナにかからずに受験期を乗り越えることができました。今から思うと、この「睡眠第一」の基本があったからこそ、免疫力が安定してコロナ禍を戦い切ることができたのかもしれません(単なる偶然かもしれませんが)。
 就寝時刻は5年生のときが午後9時30分。6年生の終盤でも午後10時30分(朝学習はなし。質問教室も帰宅時間が遅くなるのでなし)。
 ほかの習い事を最後までやっていたことと、睡眠時間を確保したことで、とにかく学習時間が少なく、取り組む教材の優先順位をいつも考えていました。サピックスから配布される教材はどれもすばらしいのですが、とてもすべてに手は回りません。復習する時間などもなく、テスト前の対策など不可能でした。優先順位の高い教材を時間内にできる範囲でやる。マンスリーテストでクラス落ちしたときは、学習量を増やしたい誘惑にかられることもありましたが、最後まで方針は変えませんでした。授業態度を改善する(集中して授業を受け、授業のなかで理解する)ことと、家での無駄な時間を減らすことによって学習の質を高めることにしました。
 睡眠時間の確保が免疫の強化と精神の安定につながり、6年生の後半になるほど力を発揮できた要因に思えます。また、受験終盤はあれもこれもやりたくなる(手を広げたくなる)ときがありますが、優先順位をつけて取り組む習慣があったので、流されずに済んだかなとも思えます。
 振り返って思うことは、5年生や6年生のときの短期的な成績向上よりも受験終盤を意識した取り組みを継続して、その質を高め続けることがいちばん効果的なのではないか、ということです。特に今年度のコロナ禍の混乱のなかでの受験では、取り組みの安定こそが心身の安定、成績の安定につながったように思えます。
 受験前日の睡眠も当日のパフォーマンスに大きな影響を与えると思います。わが家は親が心配する以上に本人が「あっさりと」寝てしまい、拍子抜けしましたが、寝つけない場合などに備えて、さまざまな対策を考えておいたほうがよいと思います。
 結局、寝かしつけることばかり考えていた2年間でした。いや、受験が始まる前(就学前)から寝かしつけを大切にしてきました。全勝で終えるとは予想していませんでしたが、「寝かしつけ」に成功したからこそ、この結果につながったように思います。何か参考になれば幸いです。

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