受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2022年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 開成中学校

中学受験を通して得た教訓

T.Yさん お子さんの名前 Rくん

 「どうせ無理だしなんて言わないで、思い切って開成をめざしてみたら」
 新6年生2月に息子に言いました。成績はそれほど悪くないものの、勉強時間は1~2時間程度で、まだまだ余力がありそうでした。中学受験を通して「自分自身で努力をすれば実を結ぶ」という教訓を得てほしいと思っていました。1か月後に「開成を第一志望にしてがんばってみる」と言い、息子の志望校は開成中になりました。しかし勉強時間は延びず、受験生ともわからない状況でした。
 5月のサピックスの保護者個別面談で、「開成志望でよいか」と相談したところ、「まだ余力があるので、ここから本腰を入れて勉強時間が延びれば、開成中に行けます」と言っていただきました。現実味がなかった志望校でしたが、そう言われるならがんばってみようと親子で盛り上がりました。親がいくら促しても増えなかった勉強時間も、先生に言われると徐々に増え、6~8月は自分で計画を立て、塾のない日も6時間の勉強時間となりました。新型コロナウイルス感染症の流行により小学校が休みで生活に余裕があり、妻が在宅勤務となり目が行き届いていたこともよかったようです。すると、9~10月にはマンスリーテスト、学校別サピックスオープンで好成績を得たのですが、11月ごろから失速しました。緊急事態宣言が解除され、妻が出勤するようになると、親がいない時間にはYouTubeで時間を浪費しました。直前になれば適度なプレッシャーを感じて勉強量が増えるだろうと思っていましたが、小学生は違いました。この時期から夫婦とも可能な限り早く帰宅して、なるべく一緒に過ごすようにしました。
 12月末になると妻が「2月1日は開成じゃなくて、もっと可能性の高い学校を受けさせたい」と言い出して、ついには息子にも伝えました。息子は動じずに「志望校は開成から変えない、開成を受ける」と言います。先生に相談してみたら、「サピックスとしても、彼は開成に合格させないといけないと思います」とのことで、もう腹をくくりました。併願校を十分に準備するとともに、後悔がないように自宅にいる時間を長くすることにしました。妻は問題を出して知識の確認を手伝い、私は一緒に競争して過去問を解きました。1月の埼玉入試では、試験時間を間違えて時間が足りなかった失敗や思わぬ結果もあり、落ち込みましたが、サピックスの先生方にたくさん励ましてもらい、2月の受験を迎えることができました。
 開成合格は夫婦とも驚きのほうが大きいくらいのうれしい結果でした。息子に聞いてみると、「もちろん通る可能性のほうが大きいとは思っていた」と涼しい顔。終わってみると、いくつも合格を頂くことができましたが、絶対に大丈夫と思って受験した学校は実はわずかでした。なかなか自信を持ち切れなかった挑戦でしたが、サピックスの先生方に一貫して後押しをしていただいて、励まされたおかげでこの結果があったと思います。本当にありがとうございました。「自分自身の努力だけでなく、多くの人に支えられたことで目標が達成できた」と感じてくれていると思います。

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