受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2022年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 開成中学校

幸せな伴走

A.Oさん お子さんの名前 Nくん

 「楽しんでね」と2月3日、最後の受験校の会場へ入っていく彼に声をかけました。軽く右手を挙げると、振り返ることなく、前だけを見て歩いていく後ろ姿に、今日も大丈夫だと確信に近い感覚を得ました。
 サピックス入室は3年生の夏休み。新4年生からのスタートを考えていましたが、サピックスに楽しく通う兄の姿を見ていた彼は、前倒しでの入室を希望しました。このときから、私の人生最後の伴走が始まりました。
 中学受験において私は、子どもにとって良き伴走者になれたらいいなと思っていました。わずか12歳の子どもが、たった1人で入試に臨むときに、自分の持つすべての力を自然に、存分に発揮できるよう、成長を見守りたいと思っていたのです。
 伴走を終えて、気づいたことがあります。
〈志望校の選定〉
 わが家の場合は兄の充実した中高生活を見ていたので、最初から同じ学校をめざしました。1校に絞り込む必要はないのですが、目標校を持っているほうが、モチベーションの観点からも、傾向に沿った学びができる観点からも、有益な気がします。
〈苦手科目の克服〉
 苦手科目は国語でした。偏差値50を切ったこともあり、「夏休み中、得意の理科は勉強しなくていいから、その分、国語に注力しよう」というアドバイスを頂きました。そのときから入試まで、国語強化の手はゆるめませんでした。結果的に6年生11月の開成中の学校別サピックスオープンでは偏差値75で、入試本番では国語への不安はありませんでした。苦手科目については、原因を正確に把握し、正しい方法で徹底的に補強することが肝心です。
〈健やかな毎日を送る〉
 よく動き、よく寝て、集中して学ぶスタイルを貫きました。6年生時の睡眠時間は通常は8・5時間、12月以降は9時間超。サッカーやゲーム、欧州サッカー観戦や大河ドラマ、音楽鑑賞に読書など、これらが入試当日までの彼の気晴らしの友でした。過度な我慢や無理はさせず、夜は一日の出来事などについておしゃべりをしながら眠りにつき、直前期はコロナに感染しないように細心の注意を払い、常に健康第一を心がけました。心身ともに健全であることがすべてに好循環をもたらしたと思っています。
 全受験終了後、この3年間の感想を問うと、「いつも楽しかった」と満面の笑み。受験校すべてから合格を頂くことができましたのも、サピックスの先生方や共に学んだお友だちのおかげです。先生はいつも温かく、アドバイスは的確で、弱点や対応策をていねいに教えてくださいました。生徒を見る眼もすばらしく、お声がけは力になりました。先生を信じて、ひたすら目標に向かって突き進むだけでした。とても幸せな伴走でした。本当にありがとうございました。
 春からは、念願の開成生活を存分に満喫してほしいと願っています。

 前の体験記 | 男子校目次に戻る | 次の体験記 

2022年度中学入試
受験体験記
男子校女子校共学校

ページトップ このページTopへ