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最新中学入試情報
進学校 ▶ 慶應義塾普通部
石の上にも三年
Y.Oさん ●お子さんの名前 Yくん
慶應普通部の合格発表で子どもの受験番号を見つけたとき、私の頭に浮かんだのは「石の上にも三年」ということわざでした。幸せいっぱいの顔で喜んでいる天真爛漫な息子の隣で、私の涙が静かに流れました。
サピックスに入ったのは1年生の4月でした。他塾ではなくサピックスを選んだのは、算数の思考力と国語の長文に慣れてもらうことが狙いでした。最初の3年間は遊び感覚で通っていましたが、4年生になると、勉強時間が増え、難度もだいぶ高くなったことで、子どもは塾が嫌になりました。周りの子どもが学校のあと、今までどおり遊びに行くのを見て、息子は「塾をやめて遊びに行きたい」と何回も言いました。そこで、私はこう説得しました。「小学校のうちに受験しなければ、中3のときに高校受験をしなければなりません。高校受験は英語もあるし、内容はもっと難しくなるので、中学校受験よりもっと大変になります」。子どもは頭では理解したようですが、気持ちとしてはやはり遊びに行きたいので、わが家では、食事の時間に塾をめぐる議論が繰り返し行われました。5年生のはじめに新型コロナウイルス感染症のせいで、小学校が休校となり、実質的に外出禁止になったので、わが家の議論も自然に消えました。「どうせ遊びに行けないから、家で安心して勉強するしかない」と、子どもも理解したようです。コロナ禍がわが家にこんな効果をもたらしたのは、世の中万事、塞翁が馬の如くとあらためて思いました。
4年生のとき、いくつかの学校説明会を聞きに行きましたが、結局、受験校を決めたのは、5年生のときに買ったサピックスの「中学受験ガイド」を見てからでした。私たちは夫婦ともに外国出身なので、このガイドブックは非常に重要な情報源になりました。学校を決めるとき、いちばん重要だと考えたのは通学時間でした。片道30分前後が理想、遠くても片道1時間以内の範囲で受験校を決めました。第一志望を慶應普通部に決めたのは、4教科均等配点と気づいたからです。息子は社会と理科の成績が良いので、国語が弱い分を社会と理科で補ってもらえたらいいなあと当時は思いました。第二志望の学校を決めるときは、細かい偏差値の差は気にせず、偏差値の差が10以内の学校は同じレベルと考え、入学後の学校の管理や大学進学率を重点的に見ました。
わが子はゲームや漫画が大好きな、ごく普通の男の子です。本人に任せておくと、直しもちゃんとせずに勉強をごまかすこともしばしばありました。孔子でも「吾十有五にして学に志す」なのに、わが子はまだ9歳、10歳。自発的に勉強するようになるまで、気長につき合っていくしかないと思っていました。そこで、子どもが勉強するときには、私は常にそばに座って、丸付けや、難しい問題を一緒に考えるなどしていました。
4年生からの3年間を振り返ってみると、最初、子どもは勉強に対してすごく抵抗感がありました。しかし、不本意でもこつこつ勉強してきたことで第一志望校に合格したので、本人のなかで努力することに対しての肯定感が定着したのではないでしょうか。人生の長いスパンで見ると、中学校受験を通して養ったこつこつ勉強する習慣や努力することに対しての肯定感は、第一志望校に合格することより、ずっと大きな意味があると思います。受験が終わった2月現在、小学校の放課後は、夕方まで友だちと公園で遊んでいますが、夜は毎日2時間くらい英語の勉強やサピックスから頂いた「中学校へのDaily Exercises」をやっています。
最後になりましたが、サピックスの先生方、特に国語の先生に感謝の気持ちを申し上げたいと思います。
2022年度中学入試 受験体験記 |
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