受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2022年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 甲陽学院中学校

努力で達成した大きな目標

E.Kさん お子さんの名前 Aくん

 大好きな兄にあこがれて、3年生で入室したサピックス。5歳上の兄がサピックスから甲陽学院中に進学したため、1年生のときから目標は「甲陽でサッカー部に入ること」でした。小さいころからがんばり屋で、長時間机には座れますが、なかなかテストで結果が出ませんでした。サピックスは楽しいけれど、努力しても結果の出ない自分と向き合い、しんどかったと思いますが、逃げずに強い心を育みました。5年生までは、親子ともに「これだけ机に向かっているのだから大丈夫だろう」と楽観的に考えていました。
 6年生になり、まだ上がらぬ成績に甲陽が第一志望校ではなくチャレンジ校であるという現実を受け入れなければなりませんでした。兄と比べて勉強時間が長い割に、効率の悪い勉強をしているのでは、と心が揺れました。その都度先生に本人の様子や志望校の相談をしました。夏期講習や夏期集中志望校錬成特訓もがんばったのに、秋になっても結果は出ず。11月23日の入試対策演習講座までは甲陽に向けてがんばり、その結果次第で受験するかどうかを判断しましょうと言われ、ますますがんばりました。兄がいなければ、この成績でめざさなかった甲陽。それが良いのか悪いのか私にはわかりませんでしたが、兄の倍以上の努力をする姿を見て迷いがなくなりました。何とか夢がかなってほしいし、その可能性を奪うことはできないと。
 親としてできるのは、努力を見守ること、だめだったときにも挑戦してよかったと思える環境を整えることだと考えました。併願校は安全に。友だちが数人受験して楽しく通学でき、余裕と自信を持って中学生活をスタートできる学校を選択しました。あとは食生活と体調管理に気を配りました。
 甲陽の入試対策演習講座の結果で手応えを感じ、甲陽一直線となってからも順調ではありませんでしたが、本人が前向きに努力を続けたことが合格できた大きな要因だと思います。
 受験前日、膨大な量の全テキストの山を前に、「これだけやったから大丈夫、後悔はない」と親子で話しました。先生からの激励電話、入試応援動画にも力を頂きました。
 わが子をよく知っているつもりでしたが、彼は私の思いのはるか上をいってくれました。小学生にこんなに負担をかけるのは、と何度も悩みましたが、5年生まで空手やエレクトーンを、受験1か月前までサッカーを続け、午後2時から始まる土曜志望校別特訓の前に試合に行くことも何度かありました。やりたいことを我慢せず、目標に向かってがんばり続けた日々は、親から見てもすばらしいと思います。
 合格をいちばんに報告したのは、常に支えてくれ、入試にもついてきてくれた兄でした。帰宅して抱き合う姿を見て、大きな夢をかなえたと感動しました。
 サピックスには家族も本人も気づかなかった力を引き出していただき、感謝しています。ありがとうございました。

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