受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2022年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 早稲田大学高等学院中学部

大切なこと

A.Kさん お子さんの名前 Mくん

 中学受験を行うと決めて、今、一番を走っている進学塾に入れようと決めていました。
 これまで、けっして平たんな道ではありませんでした。新4年生2月の入室から4年生の最後まで、完璧にテキストをやらせなくてはいけないと、母親の私がきりきりしていました。一方、息子はというとマイペースでのんびり屋です。私が作ったスケジュールどおりに進まない日々が続きました。恥ずかしい話ですが、言い争いのけんかも多々ありました。そのたびに私はめそめそ泣き、「まったく、泣き虫だな」と息子に言われていました。授業の復習はきちんとやるのに、なぜか毎日行うはずの「基礎力トレーニング」はやらないのです。
 息子は、あまのじゃくのような性格で、言えば言うほどやらなくなりました。親のメンタルが試される3年間だったと思います。私は、取捨選択ができない親でした。もらったテキストをすべてやらせて自己満足をし、そして息子の学力が低下していきました。気づいたのは4年生の最後でした。これはまずいと思い、息子と相談しながら取捨選択をするようにしました。取捨選択をするようになったら、なぜか心が軽くなったのです。それまでは、主人にたびたび「ママ、鬼の形相になっているよ」と言われていました。
 いつも主人が言っていたことなのですが、私には大切なことだったので、ママの心得として恥ずかしいですが、書かせていただきます。
 私はいつも、嫌な母になりそうなときに、心で唱えていました。

①何があっても大丈夫と言う。

②焦らず人と比べない。人は人。

③自分が思うよりも、ゆっくりと息子と話す。

④息子を信じること。

⑤笑顔でニンニン。

⑥急がば回れ。

⑦がんばりを認めて、ほめる。

⑧お膳立てはするが、口チャック。

 5年生の夏以降、私と息子のけんかが減りました。がんばっている息子の背中を見ると、あれこれ指示ができなくなりました。私は、息子を信じて、いちばんの応援団でいなくてはいけないと思うようになりました。
 私が息子にしてあげられることは、健康管理とテキストの丸付け、プリント作り、勉強しやすい環境づくりでした。テスト前にはココアを飲ませました。効果が出るのは2時間後ですが、記憶する力とすばやく判断する力を上げる効果があります。そのほか、ビタミンB(疲労回復→豚肉、卵など)、ビタミンC(ストレス軽減→レモン、ブロッコリーなど)の補給。テスト前には満腹にならない程度にアーモンドチョコレートを食べさせました。脳の最大限の力を引き出すそうです。免疫力アップのため、米麴甘酒(飲む点滴)も飲ませていました。
 私は、息子をサピックスに入室させて本当によかったと思います。息子も私も成長できました。ありがとうございました。

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