受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

母校再訪

(「19年11月号」より転載/19年10月公開)

母校再訪

吉祥女子中学・高等学校

甲斐﨑 汐織さん(2019年卒業)
岩切 鮎佳さん (2015年卒業)

生徒主体の学びと、個性を認め合う環境が
新しい時代を牽引する女性リーダーを育てる

 昨年、創立80周年を迎えた吉祥女子中学・高等学校は、吉祥寺にキャンパスを置く伝統ある女子進学校です。建学の精神に「社会に貢献する自立した女性の育成」を掲げ、それを実現するために、「知的探究心を育みましょう」「言葉と行動に責任を持ちましょう」「互いの価値観を尊重しましょう」の三つを校是とした教育を展開。自分たちで考え、行動することを前提とした授業や学校行事について、卒業生2人に語っていただきました。

意見を上手に伝えて
認め合う居心地の良さ

甲斐﨑 汐織さん昭和大学医学部医学科1年医師である父の背中を見て、「社会に貢献できる仕事」として医学部進学を決意。「今は、他学部の学生と学生寮で共同生活をしており、チーム医療の大切さを学ぶ貴重な機会になっています」

―吉祥女子を志望した動機と、実際に入学してみての印象を教えて下さい。

甲斐﨑 女子だけで学ぶ環境にあこがれて、女子校を中心に志望校を考えました。そのなかで吉祥女子を選んだのは、おおらかな雰囲気と、赤レンガの校舎に引かれたからです。

岩切 元気な人が多く、楽しそうな学校で、自由な雰囲気を感じました。実際に入学してみると、パワフルな人がたくさんいる一方、物静かで落ち着いた人などいろいろな人がいて、誰もが居場所をもてる心地良さがありました。生徒の個性はさまざまですが、クラスでも部活でも、お互いを認め合える安心感があり、吉祥女子に入って、わたし自身とても明るくなったと思います。

甲斐﨑 確かに、吉祥女子生は「芯」のある人が多いですね。そして、それぞれの価値観をお互いに尊重し合っています。また、考えを伝えるのが上手な人が多いので、互いに理解しながら物事を進めていけます。周囲のみんなとかかわっていくなかで、自然とおおらかさが身につく気がします。

生物クラブだった甲斐﨑さんの思い出の場所は生物室。さまざまな生き物や標本に囲まれ、アクティブな日々を過ごしました

―中高の6年間で打ち込んだものはありますか。

甲斐﨑 子どものころから生き物が好きだったわたしは生物クラブに入りました。文化部はインドアで活動する印象があるかと思いますが、生物クラブはアクティブで、月例の井の頭公園水質調査は10年以上続いています。また、夏休みには合宿もあり、海に潜って魚や貝などを採取します。実験や観察方法も自分たちで考え、最終的には文化祭での展示につなげるので、考える力がついたと思います。高2では、会計も務め、大変でしたが、責任を果たすだけでなく、ほかの部や生徒会の人とも話し合いながら折り合いをつけていく過程で、ほかの人のことを考慮しながら、物事を考え行動することができるようになりました。

岩切 わたしは、中2から高2まで生徒会役員をやっていました。生徒会活動というと、“お堅い”イメージがありますが、わたしたちの代はそれが嫌で、自分たちが中心になって会を運営する高2のときに、みんなに身近に感じてもらえるようにと、さまざまな工夫をしました。たとえば、学校のキャラクターをつくり広報誌でアピールしたり、スクールソックスを履き心地の良いものに改良したり、自販機で炭酸飲料を買えるようにしたりと、生徒目線でいろいろな改革を行いました。

 生徒総会に向けて、スケジュールを管理しながら、正確かつ効率良く運営していくのは大変なことでしたが、全体を見渡しながら仕事をこなしていくノウハウを身につけることができたと思います。また、文化祭やオープンキャンパスなどで、受験生と触れ合うことが多く、母校の良さを改めて知ることもできました。

学校行事や授業で養われる
自分で考えて行動する力

岩切 鮎佳さん東京大学大学院
農学生命科学研究科1年
「どんな研究をするかはまだ決められない」と考え、入学段階では専攻を決めない東大を志望。現在は大学院で森林科学を専攻。「森林科学は生物や環境問題だけでなく、経済など社会的な問題にも接する学問です」

―印象に残っている授業や学校行事について教えてください。

甲斐﨑 2泊3日で京都に行く高2の修学旅行は、前半の2日間が班別の自由行動になります。見学したい場所から移動手段、食事まで、ゼロから自分たちでプランを練るのが楽しかったです。京都までは現地集合で、新幹線チケットの手配を初めて自分で行ったことも印象に残っています。

岩切 えっ? わたしたちは先生からもらいましたよ。

甲斐﨑 わたしたちの代から、自分で手配するようになったのです。また、スマートフォン持参が許可されたのも、わたしたちの学年からだと聞きました。

岩切 わたしたちは、学校支給の携帯電話でした。時代とともに自由度が高くなっているのですね。うらやましいです。

 わたしは、中3秋にあったカナダ語学体験ツアーが印象深いです。当時はわかりませんでしたが、「中学でほぼ全員参加で海外に」というのは、たいへん恵まれていたのだと、卒業後に実感しました。カナダでは現地校の生徒や、ホームステイ先の家族との交流を通じて、英語で意思を伝える難しさを肌で感じることができます。その半面、「中3レベルの語学力でも、なんとかなるんだ」という自信もつきました。

甲斐﨑 授業では先生オリジナルの教材を使うことも多く、わかりやすく、楽しく勉強できたのも覚えています。医学部受験でも、小論文の添削や模擬面接もやってもらえたので、学校のサポートだけで大学に合格できました。

友だちとの会話、生徒会活動、受験勉強など、吉祥女子で過ごした毎日はどれも忘れ難いものです

岩切 わたしは実験が多い理科の授業が楽しみでした。遺伝子組み換えなど高度な実験もあります。高3の夏休みには、日照時間を調整することで、アサガオにつるを作らせずに花だけを咲かせる実験をやります。受験生なのに、毎日、アサガオの世話をするのは大変でしたが、そのおかげで朝型の生活ができました。高3最後の化学実験で、タンパク質の性質を学ぶのにプリンを作ってみんなで食べたのも良い思い出です。

―最後に、吉祥女子への進学を希望している受験生に、メッセージをお願いします。

甲斐﨑 吉祥女子には、男性・女性の枠にとらわれずに、積極的に行動するリーダー気質を育む風土があると思います。行事や授業で、自分たちで決めることが多いので、誰もが“まとめ役”を務める機会をもっているからです。その分、やりたいことを思う存分できる学校なので、入学後の6年間は絶対に充実したものになると思います。受験勉強を続けるなかでは、不安や焦りに押しつぶされそうになることもあると思いますが、明るい学校生活を思い描いてがんばってください。

正門前で記念撮影

岩切 大学受験に比べて、中学受験は「このままでいいのかな」と悩んだときの判断が自分でできないことが多いと思います。そんなとき、わたしは、「吉祥女子は基礎的な問題が多く出る」との先生のアドバイスを信じて、苦手分野の克服をひたすらがんばった記憶があります。やるべきことをこつこつとやることが、本番での自信と強さにつながるはず。吉祥女子は本当に楽しい学校なので、最後まであきらめずに、合格を勝ち取ってください。応援しています。

《学校のプロフィール》

吉祥女子中学・高等学校

所在地 〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町4-12-20

     JR「西荻窪」駅より徒歩8分
西武新宿線「上石神井」駅よりバス15分「地蔵坂上」下車、徒歩8分

TEL 0422-22-8117(代)
H P www.kichijo-joshi.jp 別ウィンドウが開きます。

《Information》

学校説明会
11月16日(土)
①10:30~ 6年生対象
②14:00~ 5年生以下対象
入試問題説明会(6年生対象)
12月1日(日) ①10:30~、②14:00~

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