受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

母校再訪

(「20年8月号」より転載/20年7月公開)

母校再訪

東京女学館中学校・高等学校

原 佐江子さん(2004年卒業)
大里 奈央さん(2004年卒業)

自主性を養う海外研修や学校行事が
新しい時代に活躍する女性を育てる

 創立から130年を超える東京女学館は、建学の精神を今に受け継ぎ、「高い品性を備え、人と社会に貢献する女性」を育成しています。創立以来続く伝統の女子教育を守る一方で、より良い信頼関係や人間関係を築きながら、協調性を持って問題解決に導く「インクルーシブ・リーダーシップ」を養う教育を推進しています。今回は、2004年に卒業した2人に、現在の仕事や中高時代の思い出、卒業後に感じる学校の魅力などについて語ってもらいました。

幅広い分野で活躍する
東京女学館の卒業生

原 佐江子さん早稲田大学国際教養学部卒業後、GEコーポレート(株)に入社し、GE日本本社・GEヘルスケア・NBCユニバーサルで財務分析・経営企画を担当。2017年より(株)教育と探求社に勤務。

―現在の仕事について教えてください。

 大学卒業後はファイナンス関係の仕事をしていましたが、結婚して子どもが生まれ、教育に携わる仕事に興味を持ち始めました。現在は、教育と探求社の創発部で、企業や自治体と協働し、探求型教育プログラムを学校に提供するような仕事をしています。

―具体的にはどのようなプログラムを提供しているのですか。

 たとえば、昨年の11~12月には、ある金融機関が主催する「株の力」というプログラムを東京女学館で5回にわたり実施しました。実際に、その金融機関の社員の方が学校に来て授業をしたほか、グループワークなどを通じて、生徒たちに証券の基本的な機能や社会的役割を学んでもらいました。最終的に、生徒たちは株の新聞広告を制作し、主催の金融機関でプレゼンテーションをしました。プログラムは体験を通じて、主体的に学べるものが中心です。そのほかにもさまざまなプログラムを提供していますが、母校の生徒たちが主体的に取り組んで、実際に成長していく姿を目の当たりにすると、あらためてこの仕事のやりがいを感じました。

第3体育館は、ダンス部の活動で使用した思い出の場所。中1時の担任であり、部活の顧問でもあった渡壁和子先生と

大里 勤務先の太平エンジニアリングは、主にビルのメンテナンスや空調事業、給排水事業などを行っている会社です。わたしは、そこで財務会計や管理会計などの経理のほか、営業補佐も担当しています。営業補佐としては、水漏れや電灯がつかないといったメンテナンスにかかわるようなトラブルの電話を受けて、現場の作業員に正確に問題点を伝えたり、「快適な環境づくりにはどのような検査や工事が必要か」などを予測して、対処法を考えたりしています。専門知識も身につけなければいけません。また、災害復旧にメンテナンスは不可欠です。少し大げさですが、生きていくうえでの人助けや社会貢献をしたいと考えたことから、この仕事に就きました。

海外研修をきっかけに
女性の社会進出を意識

大里 奈央さん電気工学と生物学の両方を生かした研究に興味を持ち、早稲田大学先進理工学部電気・情報生命工学科に進学。卒業後は(株)太平エンジニアリングに入社し、現在は経理などを担当。

―母校での学びが、今の仕事に生かされていることはありますか。

 6年間ダンス部に所属し、協調性やリーダーシップが培われたと思います。女学館の部活動は生徒主体で行います。創作ダンスはテーマや音楽、振り付けなどについてみんなでアイデアを出し合いながら決めていくもの。うまくまとまらないことばかりでしたが、自分の意見を押しつけずに発信する力や、相手を尊重する気持ちが養われました。その体験は、会社でほかの社員と協働する力の原点にもなっています。

大里 高1の夏休みに2週間アメリカ研修に参加し、現地で働く女性に密着して、職場や家庭での様子を見学する「ジョブシャドウイング」という体験をしたことが忘れられません。日本とは異なり、女性が果敢に前へ出て働く姿を見て、刺激を受けました。今の職場では男性中心になることが多いのですが、女性の自分も積極的に取り組もうという意識は、その体験を通して育まれました。

大里さんお気に入りの場所はレッスン室。早めに登校し、友だちと一緒に歌や楽器の演奏を楽しんでいました。お世話になった担任の伊東香先生と一緒に

―東京女学館は英語教育や海外研修にも定評がありますね。

 わたしもアメリカ研修に参加しましたが、この体験をきっかけに「世界をもっと見たい、留学したい」という気持ちが芽生えました。早稲田大学国際教養学部を進学先に決めたのも、1年間の留学制度に魅力を感じたからです。結婚後も、夫の海外赴任先の中国の大学に1年間、その後、アメリカ・シカゴに移った際には、現地大学院の授業聴講に参加していました。学んだことを今後のキャリアに生かしたいというよりも、「どんなに環境が変わっても積極的にチャレンジし続けたい」という気持ちのほうが強かったですね。この価値観は、やりたいことに伸び伸びと向き合える女学館時代に形成されたような気がします。

大里 ふだんの授業でも、教科書を使わず、英語を英語で理解させるようなプログラムがたくさん用意されていました。最近、勤務先が海外進出したため、英語で電話を受ける機会も多くなりましたが、卒業から何年もたった今でも、臆することなく対応できているのは、女学館時代の英語教育のおかげだと思っています。

体育祭をはじめとする
自主性を育む行事や授業も魅力

―中学・高校時代で思い出に残っていることは何ですか。

 とにかくダンス一色というくらい、部活に打ち込んでいました。特に印象に残っているのは、高2のときに私学が集まる都大会に出場して、奨励賞の次点を獲得したことです。当時のわたしたちにとって入賞のハードルはとても高かったので、次点といえども、発表された途端にみんなで声を上げて喜んだことを覚えています。

大里 中学ではオーケストラ部でしたが、高校ではクラブに所属せず、個人的に音楽を続けていました。女学館にはレッスン室という教室が3室あって、予約すれば自由に使えます。部活に打ち込む子も、そうでない子も、さまざまなタイプの生徒に居場所があるのが女学館の良いところです。

―印象的だった行事や授業はありますか。

大里 体育祭では、毎年高3生が「カドリール・プロムナード」という、70年以上続く伝統の演技を制服姿で披露します。これは、6年間の集大成ともいわれ、30分以上にもわたってダンスをしたり、校章の形を人文字で表したりするもの。下級生のころからあこがれていたので、自分がやり遂げたときには感極まりました。

 高1では、各自がテーマを決め、1年かけて小論文作成に取り組む総合学習の時間がありました。ゼロからスタートして研究を重ね、「答えの出ない問題」に取り組むのは初めての体験だったので、おもしろかったです。また、高2の修学旅行は、準備から行程まで生徒主体で決めていました。先生たちは見守っていますが、生徒たちを自由にさせて自主性を伸ばしてくださるようなところがありました。

―最後に東京女学館をめざす受験生にメッセージをお願いします。

大里 女学館で出会った人たちはとてもおおらかで、優しい方ばかり。先生たちも、生徒一人ひとりの個性を見極め、良いところを伸ばしてくれます。ぜひ入学して、充実した学校生活を送ってください。

 どんなことに興味があっても、自由に挑戦できる環境が整っています。そして、先生たちは生徒をよく見ているので、時には先生を頼りながら、伸び伸びと学校生活が送れます。海外研修をはじめ、楽しい行事もいっぱいあります。

《学校のプロフィール》

東京女学館中学校・高等学校

所在地 〒150-0012 東京都渋谷区広尾3-7-16

     JRほか「渋谷」「恵比寿」駅よりバス約10分、
東京メトロ日比谷線「広尾」駅より徒歩12分

TEL 03-3400-0867
H P www.tjk.jp/mh/ 別ウィンドウが開きます。

《Information》

中学校説明会(要予約)
  7月31日(金)動画配信型
  9月  4日(金)10:30~
10月31日(土)14:00~
国際学級帰国生対象説明会(要予約)
  7月23日(木・祝)動画配信型
入試説明会(要予約)
11月21日(土)14:00~
12月12日(土)13:00~
オープンスクール(要予約)
10月  3日(土)14:30~16:30
創立132周年記念祭(学園祭)(予約不要)
11月  7日(土)11:15~16:30
11月  8日(日)  9:00~16:30

※学校行事は変更になる場合があります。
 詳細は学校ホームページでご確認ください。

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