母校再訪
(「22年8月号」より転載/22年7月公開)
母校再訪
富士見丘中学高等学校
池邉 くる桃さん(2021年卒業)
富山 真歩さん(2021年卒業)
国際交流など多彩な経験を積み
「新しい自分」に出会える学校
「国際性豊かな若き淑女の育成」をめざし、生徒一人ひとりの資質に合わせたきめ細かい教育を実践している富士見丘学園。特に先進的なグローバル教育や英語教育に定評があり、2015年から5年間、スーパーグローバルハイスクール(SGH)指定校に。そして現在は「ワールド・ワイド・ラーニング(WWL)コンソーシアム構築支援事業」のカリキュラム開発拠点校に選ばれています。今回はその教育内容について、2人の卒業生に伺いました。
きめ細かい英語教育と
多彩な国際交流プログラム

池邉 くる桃さん東京外国語大学 言語文化学部2年大学では朝鮮語を専攻。もともと韓国に興味があり、自分で韓国語を勉強していました。大学では韓国語漬けになりながら、国際的な学びも進めています。卒業後は海外の人と交流できるような仕事をしたいと考えています。
―富士見丘のどんなところに魅力を感じて入学したのですか。
富山 塾の先生の勧めで学校説明会や体験授業に参加したところ、先生の教え方がとてもていねいで魅力を感じました。なかでも英語教育についての説明に興味を持ち、「この学校で6年間を過ごしてみたい」と思いました。
池邉 わたしは中3からの編入学です。それまでドバイのインターナショナルスクールなどに通っていました。日本の大学に進学したかったので、帰国して日本の学校に通うことにしたのです。学校選びでは、身につけた英語力を落とさずに、日本の教育を受けられることを重視。その結果、この学校にたどり着きました。いちばんの決め手は、国際的なプログラムや帰国生向けの授業が充実していることでした。
―在学中、2人はグローバルスタディ演習で海外に行っています。どんなプログラムだったのでしょうか。
富山 しっかり事前学習を済ませた後に、現地に滞在して聞き取り調査をして、現地の高校生の前で発表をする…、といった内容です。ちなみに、テーマを決めて研究するのは全員参加ですが、海外に行くかどうかは希望制です。わたしはシンガポールの教育について研究しました。現地の高校生と一緒に授業を受けながら、現地生の生の声を聞いたりしました。その成果について、大学で発表する機会もあって、先生から講評をいただき、シンガポールの教育事情についてもお話が聞けたので、それを研究に反映させました。
職員室は生徒の出入りが自由。池邉さんは学習以外のことでもよく相談に来ていたそうです
池邉 わたしは台湾で、地震などの災害で家を失った人々の支援というテーマで研究をしました。現地の方々とは英語でやりとりをしていました。こうしたプログラムのほか、全員参加の国際交流として修学旅行があります。中3はオーストラリア、高2はアメリカのカリフォルニアと、中高両方とも海外で現地姉妹校の生徒と交流します。これも海外に目を向けるいい経験になりました。
―2人とも大学では外国語を学ぶ進路を選択されました。こうした経験が大きなきっかけになったのでしょうね。
たくさんの経験を積んで
自分の可能性を広げる

富山 真歩さん上智大学 外国語学部2年ポルトガル語学科に在籍。富士見丘の授業で語学の学習が好きになり、大学では新しい言語に取り組みたいと考えました。日本語にはポルトガル語が語源のことばが結構あり、興味をひかれました。
―富士見丘は、学習面で「面倒見の良い学校」だといわれていますが、いかがでしたか。
富山 先生方とは、学習に関してはもちろん、生活面についても、いろいろと気軽に話せる関係でした。進路については、自分だけでは決められなかったので、先生方のアドバイスが80%ぐらい影響しています。
進路だけではなく、選択科目のことなども相談しました。富士見丘では6年間ずっと担当される先生が多く、自分よりも自分のことを把握してくださっているので、アドバイスも具体的です。生徒から行けばもちろん先生は応えてくれますし、生徒から行かなくても先生から話しかけてくれる。生徒と先生の距離が近い学校ですね。
池邉 生徒数が多くないからこそ、いろいろな面で手厚いサポートが受けられます。職員室には生徒が自由に出入りできるので、何かあればすぐに先生に質問ができます。わたしも職員室に入り浸るタイプでした(笑)。
特に進路選択のときに助けてもらいました。高1のころは、大学は総合型選抜・公募推薦で行くつもりでした。でも、高2の夏に、東京外国語大学を見学したところ、「ここで学びたい」という気持ちが芽生えてきて。外語大の推薦枠もあったので先生に相談しましたが、それには成績が足りず、一般入試のほうが、望みがあると言われました。一度はあきらめかけたのですが、やはりあきらめ切れない自分がいて。そこで先生がとても上手にやる気を出させてくれました。「もう少しがんばって、高2の冬までに模試でここをめざそう」と先生と約束をしたのです。実際に目標点に達して、その後は迷いなく一般受験を乗り切り、無事合格することができました。
―クラブ活動や学校行事には、どのように取り組んでいましたか。
休み時間や放課後にくつろいだ校舎2階にあるパティオ。「風が通る気持ちのいい場所です」と富山さん
池邉 特に文化祭に力を入れました。ダンス部と模擬国連部を兼部し、両方で副部長を務めていたので、文化祭では仕事量が多く苦労もありました。でも、人前で発表するというのは達成感があり、やり切った後は充実感でいっぱいでした。
富山 わたしもフォークソング部で副部長を務めていました。文化祭では、文化部のなかで最も出演時間が長く、最初から最後まで活動しているので、クラスの模擬店などにはほとんど参加できません。でも、その分、舞台で多くの人の前で発表する機会に恵まれ、緊張しながらも自分をどう見せるかを考えながら過ごす経験を積み重ねられたと思います。
それ以外にも、合唱コンクールや体育祭などの行事がありますが、これらについても学年全体で楽しみながら全力でやろうという雰囲気がありました。わたしは運動が得意ではないのですが、みんなで団結して取り組む雰囲気が強かったので、とても楽しめました。
―富士見丘のすてきなところを教えてください。
池邉 ひと言で表すと「自分の世界が広がる学校」です。たとえば、学校行事などで海外に行き、現地の高校生や大学生と交流するなかで、視野が大きく広がっていきます。将来を考えると不安なこともあるでしょうが、先生方が支えてくれますし、悩みを打ち明けられる仲間もできます。楽しんで青春時代を送ってほしいですね。
富山 積極的なタイプではなくても、海外の修学旅行などさまざまな機会が巡ってくるので、少し手を伸ばすだけでいろいろな体験に飛び込んでいくことができます。さまざまな機会があるので、それをどう選択するかで自分の可能性が広がっていきます。この学校でいろいろなことを経験して、自分の価値観を見直し、自分でも知らなかった自分の可能性を見いだしてほしいと思います。
《学校のプロフィール》
富士見丘中学高等学校
●所在地 〒151-0073 東京都渋谷区笹塚3-19-9
京王線「笹塚」駅より徒歩5分
●TEL 03-3376-1481
●H P www.fujimigaoka.ac.jp
《Information》
学校説明会などの情報はこちらよりご確認ください。 |
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