受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

未来を期待される学校

(「20年9月号」より転載/20年8月公開)

国本女子中学校・高等学校

今春入学の1期生は半数が帰国生 2か国の高校卒業資格が取得できる ダブルディプロマコースが始動

所在地〒157-0067 東京都世田谷区喜多見8-15-33

交通小田急線「喜多見」駅より徒歩2分

TEL03-3416-4722/4723

HPkunimoto.education/

 創立から78年。一貫して女子教育に取り組んできた国本女子中学校・高等学校の教育改革が進んでいます。2020年度からは、日本とカナダ両方の高校卒業資格が同時取得できる「ダブルディプロマ(DD)コース」が始動。この4月にその1期生を迎え、新たなグローバル教育が始まっています。同時に開設された「リベラルアーツ(LA)コース」を含め、新コースの特色や教育方針について、校長の島野英一先生にお聞きしました。

カナダの先進教育を導入
注目を集めるDDコース

校長写真
校長 島野 英一 先生

広野 今春、中学校に二つのコースが新設されました。特にDDコースは画期的な取り組みとして注目が集まっています。コロナ感染の影響で大変ななかでの始動でしたが、1期生の現在の様子はいかがですか。

島野 今春入学した1期生は、帰国生が半数を占めます。英語のレベルやその学習履歴はさまざまですが、全員が前向きでアクティブ、授業にもとても活気があります。

広野 DDコースの開設にはどのような経緯があったのでしょうか。

島野 カナダは世界的な教育改革の先駆けとなった国の一つですし、なかでもアルバータ州は教育熱心な人が多く、その教育プログラムは先進的です。本校に導入すれば、これからの時代に必要な主体的な学びや問題解決型の学びが実現できると確信しました。

広野 それでは、DDコースの仕組みをお聞かせください。

島野 本校のなかに「KAIS」(Kunimoto Alberta International School)を開校し、DDコースを新設しました。生徒は国本女子とKAISの両方に在籍し、日本の授業とアルバータプログラムに基づく授業を並行して受講する仕組みです。

質・量ともに圧倒的な授業で
徹底的に英語力を鍛える

広野 DDコースでは、どのような教育が受けられるのですか。

島野 英語については、中学校からアルバータ州に留学した場合と同じ環境で、週12時間のKAISの授業を受けることになります。KAIS中学プログラムは、アルバータ州認定教員によるオールイングリッシュで行われる週5時間の「ELA」(English Language Arts)と英語4技能の基礎を作る週7時間の「ESL」(English as a Second Language)の2種類の授業から構成されています。ELAでは、小説や小論文、ニュースや詩など、さまざまな種類の英文を読むことで、英語で考え表現する方法を学びます。一方ESLでは、ネイティブと日本人教員のチームテイーチングにより、レベル別にAdvanced/Intermediate/Basicの3グループに分けて、4技能を徹底的に鍛えることになります。今年の新中1は8名ですが、そのうち4名が帰国生で英語のレベルや育ったバックグラウンドもさまざまです。ESLではそれぞれのレベルに応じて英語力の基礎を固めていきますが、ELAでは逆にそれぞれの多様性を生かして、内容の濃いディスカッションやプレゼンなどを行っています。

 また、中3の夏には4週間、現地のサマースクールに参加する研修制度があり、CEFR B1・英検®2級以上の英語力を身につけて高校に進学します。クラス担任はアルバータ州認定教員と日本人の英語科教員の2人が務めるので、授業以外の会話も自然と英語になります。放課後や休み時間にアルバータ州認定教員と楽しく英会話ができる新しいイングリッシュラボも好評で、1期生の英語力は日増しに上達しています。

広野 生徒一人ひとりに目配りができるのは大きなメリットですね。中1の段階からそれだけ鍛えていると、海外に行ってもいろいろなチャレンジができそうです。

島野 高校の3年間では国本女子とKAISの両方の授業を受け、KAIS高校プログラムでは、すべての教科の授業をアルバータ州認定教員が英語で行います。そして高2の夏には全員が現地の高校のサマープログラムに参加し、卒業に必要な単位を取得します。英語の実践はもちろん、異文化を肌で感じられる貴重な経験ができるプログラムです。また希望者には、現地の提携校に1年間留学する制度も用意しています。英語力は、高校卒業までにCEFR B2・英検®準1級以上に相当する力が身につくプログラムになっています。

日本にいながら“海外留学”
多様な視点で学びを深める

広野 雅明さん写真
サピックス
教育情報センター部長
広野 雅明

広野 ダブルディプロマには日本で学ぶ「国内型」と、海外に行って学ぶ「海外型」があります。貴校のような国内型は、安心・安全な日本で教育を受けられることが最大のメリットだと思います。海外留学やインターナショナル・スクールに比べて費用面の負担が軽いことも魅力ですね。一方、卒業後の進路はどのように想定されていますか。

島野 カナダの高校卒業資格を取得することで、海外大学への進学の道が大きく開けます。KAISの姉妹校にあたる海外14か所に展開されているアルバータ州認定海外校の卒業生は、カナダをはじめ欧米の世界トップ100の海外難関大学に多数進学しています。アルバータ州からやって来る認定教員は、こうした大学への進路指導には豊富な経験とノウハウがあり、海外大学への進学サポート体制は万全です。

 一方、日本とカナダの二つの高校卒業資格取得という大きな強みを持つことにより、総合評価型に移行しつつある国内の大学入試においても高い評価を受けることになります。総合選抜型や学校推薦型入試、あるいは帰国生入試を利用して、早慶上智・ICUなどの国内難関大学への進学を現実的な選択肢とすることができます。

広野 英語力の向上やDDに魅力を感じるご家庭は少なくないと思います。

島野 オンライン説明会や相談会には多くの海外在住の帰国生の参加もありましたし、7月に開催した本校での学校説明会では、授業見学が好評でした。帰国生などグローバル教育に関心の高い方々からの問い合わせも増え、昨年度に比べ大いに手応えを感じているところです。

広野 一方、LAコースはいかがですか。

島野 リベラルアーツを基礎に、問題解決型学習やキャリア教育を通して生きる力を養うコースです。こちらも学習意欲の高い生徒が集まってくれました。

広野 2期生を迎える次年度の入試について何か変更点はありますか。

島野 今年度の実績をみても、本校のDDコースは帰国生に高い評価をいただいています。コロナ情勢により移動が困難になってきていますので、海外在住の帰国生に便宜を図るため、オンラインによる帰国生入試を実施することにしました。詳しくは学校ホームページをご覧ください。

 本格的なAI時代を迎えるなかで、これまでの知識・学力偏重の学校教育から脱却し、みずから考えて行動できる女性に成長してほしいと考えています。ぜひ子どもたちの未来を約束する新しい国本教育にご期待ください。

ONE POINT CHECK サピックスのワンポイントチェック

 少人数教育を実践する国本女子では、学年やコースを超えた授業が活発に行われています。新しく誕生したDDコースとLAコースでも、コースの垣根を取り払った合同授業を実施。LAコースが力を入れる課題発見・問題解決型授業にはDDコースの生徒も参加し、一緒に学んでいます。両コースが交流することで、お互いに刺激を受けているそうです。2期生・3期生と生徒数が増えるにつれ、学年やコースの枠にとらわれない学びはさらに広がりそうです。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

INFORMATION
学校説明会(要予約)
 8月23日(日)    10:00~
 9月12日(土)    10:00~
10月17日(土)    10:00~
11月22日(日)    10:00~
12月19日(土)    10:00~
 1月11日(月・祝)10:00~

※オンライン説明会・個別相談会を随時受け付けています。

※学校見学会も随時受け付けています。

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