未来を期待される学校
(「22年9月」より転載/22年8月公開)
サレジアン国際学園中学校高等学校
ケンブリッジ国際認定校として
英語教育やPBL型授業を推進し
「世界標準の学び」を実践
所在地〒115-8524 東京都北区赤羽台4-2-14
交通JR「赤羽」駅より徒歩10分、東京メトロ南北線・埼玉高速鉄道「赤羽岩淵」駅より徒歩8分
TEL03-3906-0054
東京都北区赤羽台にある女子中高一貫校の星美学園中学校高等学校が、2022年度から、「サレジアン国際学園中学校高等学校」と校名を変更し、男女共学校として新たなスタートを切りました。星美学園から継承するカトリックの「心の教育」を大切にする一方で、グローバル教育や探究の授業などを一新し、「21世紀で活躍する世界市民」の育成をめざします。今回は募集広報部部長の川上武彦先生に、今年入学した生徒の様子や教育内容全般についてお聞きしました。
多様性に満ちた環境の下
海外で通用する英語力を培う
募集広報部部長 川上 武彦 先生
広野 共学化初年度の1学期が終了しました。中1生の様子を聞かせてください。
川上 男女比はほぼ同じですが、男子が加わり、非常に活発になりました。また、帰国生も全体に刺激を与えています。
広野 中1の約120名のうち、4人に1人が帰国生入試を経て入学したそうですね。コース編成について教えてください。
川上 中学は「本科クラス」(本科)と「インターナショナルクラス」(インター)の2コース編成です。さらに、インターの授業は、帰国生中心のアドバンストグループ(AG)と、入学後に英語力を伸ばすスタンダードグループ(SG)に分かれます。
広野 それぞれ、どんなタイプの生徒がいますか。
川上 AGは自由主義派が多いですね。保護者の国籍も英語圏のほか多国籍です。SGには「将来は英語を生かした職業に就きたい」という生徒が多いので、みんな意識が高く、帰国生にも果敢に英語で話しかけています。ホームルームはAGとSG合同で行いますが、すべて英語で進行されるため、AG生がSG生に教えることもあります。一方、日本語で実施される授業では、一部のAG生がSG生に助けられています。
広野 多様な生徒同士が共に成長できる環境ですね。それぞれの授業の特徴も教えてください。
川上 AGの授業は英語・数学・理科・社会において、専門分野での指導経験を持つネイティブ教員がすべて英語で進めます。いわゆる「授業だけのために来る」のではなく、みずから補講を提案し、放課後にさらなる学びの場を設けるなど、非常に熱心に指導しています。また、本校はケンブリッジ国際認定校およびブリティッシュ・カウンシルのパートナースクールとして、ケンブリッジ大学国際教育機構とブリティッシュ・カウンシルの両方から教材やトレーニングなど幅広い支援を受け、国際水準の教育を実施しています。AGの生徒に対しては、英語を母語とする学習者向けに作られたケンブリッジ大学出版の教科書を使います。一方、SGはネイティブ教員と日本人教員のチームティーチングにより、オールイングリッシュで週10コマ指導します。SGでは会話や文法の運用を重視した教材を中心に使用し、海外で通用する英語力を育てています。
生徒の知的好奇心を刺激する
PBL型授業を両コース・全教科で展開
広野 本科クラスのカリキュラムはどのような内容ですか。
川上 探究活動を重視し、中2以降は8種類のなかから自分で選んだゼミに所属し、本格的な個人研究を進めます。ゼミは文系・理系・自然科学系など幅広い分野にわたり、内容もさまざまです。中1ではその準備期間として論文の書き方や議論の進め方などを学ぶほか、遺伝子の研究所や史跡巡りなど、校外学習を通して興味・関心の幅を広げています。
広野 中1の1年間は、自分の興味の対象や得意な分野を探るのですね。英語の授業はどのように進めていますか。
川上 検定教科書に加え、ケンブリッジ大学出版の副教材も使うので、正統派の文法と英会話のどちらも深く学べます。
広野 また、両コース・全教科でPBL(Project Based Learning)型授業を行うのも貴校の特徴ですね。
川上 PBL型とは「正解のない課題を与え、個人で情報収集し、グループで意見交換して結論を選んだ後、さらに議論する」という流れで行う授業のことです。この授業では、知識を定着させるだけではなく、思考力や交渉力を養い、相手の立場を考える姿勢も育てようとしています。
広野 一方で、帰国生や小学校からの内部進学生も在籍しています。多様な生徒が混在するため、教科によっては到達度に差が生じることについて、対策はしていますか。
川上 それぞれの教科担当が放課後に課題を添削したり、宿題を出したりするなど、そこは前身の星美学園のころと変わりなく続けていく方針で、一人ひとりていねいにフォローし、ねばり強く指導していきます。今のところ、授業に大きく後れをとっている生徒はいません。
今夏は海外研修を実施予定
クラブは生徒が一から企画
PBL型授業では単元ごとにトリガークエスチョンを端緒とする探究活動に取り組み、まとめとしてプレゼンテーションを行います
広野 行事はどのようなものが実施されていますか。
川上 体育祭をはじめ、宿泊を伴わない行事は実施しています。今夏の海外研修では、中学の希望者を対象に約2週間オーストラリアに滞在し、クイーンズランド州立学校を訪れる予定です。中1の生徒たちも意欲的に希望を出し、定員の35名を大幅に上回ってしまいました。また、高校では、クイーンズランド州立学校に3か月または1年間留学できるチャンスもあります。
広野 現地で日本語が通じない環境に置かれると、生徒は大きく成長しますよね。さて、話は変わりますが、共学化して、クラブの種類や活動内容は変わりましたか。
川上 クラブは生徒たちが一から立ち上げました。それぞれが生徒総会に企画を提出し、それが承認されるとクラブは設立します。人数の都合上、男子サッカーはまだありませんが、テニスをはじめ、体育系のクラブでも、男女が一緒に活動しています。
広野 これから男子が増えるに従い、活動の幅も広がりそうですね。最後に、受験生へのメッセージをお願いします。
川上 本校では、これからの時代に必要な「課題を自分で発見して、その問題の最適解を構築する力」を育てています。また、開校から間もないので、「学校づくり」に携わることも可能です。ぜひ、本校で一緒に新しい学校をつくっていきましょう。
ONE POINT CHECK サピックスのワンポイントチェック
ICT教育が盛んな同校では、生徒1人に1台ずつiPadを配布し、授業内での議論や課題の提出などに役立てています。各教科の教材や書籍もiPadから閲覧可能です。感染症などで欠席した場合も、通常授業の動画が配信され、学びを継続できます。「生徒たちはみずからICTの活用方法を探り、学校生活のあらゆる場面で使いこなしています」と川上先生。プログラミングやラジコンづくりに取り組む生徒もいるそうです。
INFORMATION
学校説明会などの情報はこちらよりご確認ください。 |
◎学校関連リンク◎
◎人気コンテンツ◎