受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

未来を期待される学校

(「22年10月」より転載/22年9月公開)

サレジアン国際学園世田谷中学高等学校
(現:目黒星美学園中学高等学校)

2023年度より共学化し、校名を変更
独自の探究活動とPBL型授業で 「未来に羽ばたける力」を育む

所在地〒157-0074 東京都世田谷区大蔵2-8-1

交通小田急線「祖師ヶ谷大蔵」駅より徒歩約20分、小田急線「成城学園前」駅、東急田園都市線「用賀」駅、東急田園都市線・大井町線「二子玉川」駅、東急東横線・東急目黒線「田園調布」駅、JR・東京メトロほか「渋谷」駅よりバス

TEL03-3416-1150(代表)

HPwww.meguroseibi.ed.jp/salesian/

 イタリアのサレジアン・シスターズを設立母体に、全人教育を行うカトリック・ミッションスクールとして1960年に開校した目黒星美学園中学高等学校。2023年4月に校名を「サレジアン国際学園世田谷中学高等学校」に変更し、21世紀型教育を実践する共学校へと生まれ変わります。大規模な学校改革に挑む同校での充実した学びについて、インターナショナル指導部長の上田かおり先生と本科指導部長の市橋朋之先生に伺いました。

多様な価値観があふれる環境で
時代が求める教育プログラムを導入

広野 いよいよ2023年度からサレジアン国際学園世田谷として新たなスタートを切りますね。

校長写真
インターナショナル指導部長 上田 かおり 先生
本科指導部長 市橋 朋之 先生

上田 これまで経験したことのない大きな学校改革ですが、学校説明会などを通して保護者の方や受験生の声を直接お聞きするなかで、まさに現代に求められている教育なのだと強く実感しています。

市橋 共学化によって、教育の可能性も広がります。多様な価値観に触れながら中高6年間を送ることが、今回の改革のテーマの一つです。

広野 新しく設置される二つのコースについて教えてください。

上田 インターナショナルクラスは、外国人教員である「インターナショナルティーチャー」が担任を、日本人教員が副担任を務め、すべての学校生活が英語で行われます。英語学習への高い意欲を持つ生徒たちが集う「スタンダード」と、英語既修者を対象とする「アドバンスト」の二つのグループで構成されますが、ホームルームは中学から本格的に英語を学ぶ生徒と帰国生との混合クラスです。それぞれ異なる背景を持つ者同士が助け合いながら学び、“共通語としての英語”を身につけられる環境を整えています。

市橋 本科クラスでは、生徒たちが将来、社会に貢献するうえで「何をすべきか」「どんなキャリアを築いていくのか」を自分の意志で決断するための自己決定力と自己肯定感を高めていきます。不確定で答えのない時代だからこそ、考え方の軸、表現方法、資料や証拠に基づいて発信する力を、中高6年間でしっかりと身につけてほしいと考えています。

2コース制で特色ある学びを展開
みずから「考え続ける力」を培う

広野 具体的にはどのような授業が実施されるのですか。

上田 共通プログラムとして、すべての教科でPBL(Problem Based Learning)型授業を行います。これは、生徒が主体的に問題や課題に向き合い、探究活動を通して導いた答えをグループで共有し、プレゼンテーションしていくという学習法です。ロジカル・クリティカル・クリエイティブの三つの分野において、生徒たちの「考え続ける力」を伸ばしていきます。

 インターナショナルクラスのスタンダードの英語の授業は、インターナショナルティーチャーと日本人教員のティーム・ティーチングで行い、クラスアップに向けて、アドバンストとの中間のクラスも設けます。アドバンストは英語・数学・理科・社会をオールイングリッシュで学ぶ一方、日本語の取り出し授業を行って日本語が不得意な生徒も手厚くサポートします。海外大学はもちろん、国内の大学もめざせるのがインターナショナルクラスの強みです。

市橋 本科クラスでは、PBL型授業と「ゼミ」による探究学習が両輪となります。中1は「プレゼミ」に所属して、1年間を通して情報収集の方法やレポートの書き方など、基礎的なスキルを習得し、中2から4年間継続して取り組むテーマを見つけます。研究の成果は9月の学園祭での発表を通して、さらに内容を深めていきます。

上田 インターナショナルクラスにも、独自の探究プログラムとして、週2時間の「サレジアン・アカデミック・プログラム(SAP)」を用意しています。インターナショナルティーチャーの主導の下、中1は文化学、中2は環境問題、中3は社会問題というように、段階的に大きなテーマに取り組み、視野を広げます。学園祭でも英語で発表する場を設け、中3では模擬国連への参加をめざします。こうしたさまざまな機会を通じて、英語で世界に発信する力を高めていきます。また、世界97か国に広がるサレジアン・シスターズのネットワークを生かして、中1から海外の兄弟校との国際交流も実施する予定です。

創立者の精神を受け継ぎ
新たな学校づくりへの第一歩を踏み出す

イメージ01ICT教育にも力を注ぐ同校では、生徒全員が1台ずつタブレット端末を所持し、日常的な学びに活用していきます

広野 貴校では、読書教育にも力を入れているそうですね。

市橋 社会で必要となるコミュニケーション力を培ううえで、読書はとても大切です。中学では朝読書の時間を設け、国語ではビブリオバトルなども行います。さまざまなレベルの洋書もそろえ、英語では中1から多読も取り入れていきます。

広野 共学のカトリック校というのも、大きな特徴ですね。

上田 設立母体であるサレジアン・シスターズの学校の多くが共学に移行していますが、本校はサレジアン国際学園と並びカトリック共学校の先駆けとなります。創設者ドン・ボスコの精神を基盤に、カトリックの教えと21世紀型教育との融合を図っていきます。学校生活に根差したキリスト教の価値観は、卒業後に国際社会での教養としても役立つでしょう。

広野 では、最後に受験生へのメッセージをお願いします。

上田 本校のインターナショナルクラスには、国際的な感覚や価値観を育みながら英語力を身につけていく充実した6年間が待っています。英語に興味があり、将来は英語を使って活躍したいと考えている皆さんとともに、新しい学校を作り上げていきましょう。

市橋 本科クラスでは、好きなことを徹底的に探究してほしいと願っています。「昆虫が好き」「歴史が好き」など、漠然としたものでもいいのです。自分の好きなことを熱く深く掘り下げてみたいという皆さんに、ぜひ本校の1期生として新たな1ページを開いていただきたいと思います。

ONE POINT CHECK サピックスのワンポイントチェック

 2023年度の一般入試は2月1日(午前・午後)、2日午後、3日午後、5日午前の計5回を予定。本科とインターナショナル「スタンダード」希望者は、2科・4科入試のほかに、21世紀型入試(思考力問題)または自由選択2科入試にも挑戦できます。インターナショナル「アドバンスト」は英語筆記・英語エッセイ・面接での選考ですが、CEFR B1(英検®2級レベル)以上で英語の筆記試験は免除されます。また、帰国生入試でも本科を含むすべてのクラスに出願が可能です。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

INFORMATION

学校説明会などの情報はこちらよりご確認ください。
https://mirai-compass.net/usr/meguseij/event/evtIndex.jsf

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