受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

スクール情報

(「17年7月号」より転載/17年6月公開)

開成中学校・高等学校 第95回 記念祭
4月29日(土・祝)・
4月30日(日)

弾ける情熱! グラウンド上で繰り広げられる“歓喜”と“号泣”

観客席の保護者の方からも盛んに声援が送られる中1の「馬上鉢巻取り」。防具を持った審判団が落下に備えます  毎年5月の第2日曜日に開催される開成中・高の運動会は、中1から高3までを8チーム(色)に分け、学年ごとに組対抗の団体戦を中心に競技を行い、総合得点で優勝を争います。人工芝が敷かれたグラウンドで初めて行われる今年の運動会。午前中の注目競技は、入学間もない中1生による「馬上鉢巻取り」です。

 この「馬上鉢巻取り」は、4人あるいは5人で騎馬を組み、騎乗者の鉢巻を奪い合う競技。中1の生徒たちは4月の入学後すぐに、高3の先輩たちから競技について熱心な指導を受けます。一列に並んだどの騎馬からも開成生としての誇りが伝わってくるのも、先輩たちの指導のたまものなのでしょう。

 この「馬上鉢巻取り」は、指導に当たる高3生にとっても思い入れの強い競技です。というのも、高3が中心になって運営するこの運動会において、翌年に中1を教える係になった当時高2の生徒たちは、その年の運動会が終わった翌日から話し合いを重ね、戦略を練り、勝つための策を後輩たちに授けるのです。新入生たちは、その先輩たちの熱い思いをしっかり受け止め、勝利をめざします。

高3の「棒倒し」。「攻撃」「守備」の激しいせめぎ合いは迫力があります 号砲を合図に2チームの騎馬が一斉に相手めがけて突進し、グラウンド中央で激突しました。体が小さい中1生ということもあって、競技者全員にプロテクターの着用が義務付けられています。審判団が騎馬を取り囲み、少しでも危険を感じたら笛を吹き、いったん両者を引き離します。激しさで知られる開成の運動会ですが、こうした安全面での細かな配慮があってこそ実施可能となるのでしょう。

 多くの競技は8チームによるトーナメント形式で行われます。負けたチームはがっくりと肩を落とし、自分たちの桟敷(応援席)に戻ってきます。まだあどけなさを残す顔が、悔しさで今にも泣き出しそうに歪みます。

勝利が告げられると、選手たちは拳を振り上げながら全身で喜びを表します  土下座をする中1生たちに対して、桟敷からは健闘をたたえるエールが送られます。悔しさをかみしめ、来年こそはとの意を強くした生徒も多かったことでしょう。一方、優勝した組は喜びを爆発させながらウイニングランでグラウンドを1周し、歓喜に包まれた桟敷に向かって応援への感謝を込めて頭を下げます。

 そして、この日一番の花形競技は、高2と高3の「棒倒し」です。特に最後の運動会となる高3の「棒倒し」は、見ている者にも彼らの熱い思いが伝わってくるような激しさです。体格も良く、大人びて見える高3が負けて声を上げて泣いている姿を見ると、運動会への思いの強さがわかります。

 東大など難関大学への合格実績で取り上げられることの多い同校ですが、学業面とはまた違った魅力を感じることができるイベントがこの運動会です。

敗れた選手たちは桟敷の前で土下座をします。泣き崩れ、なかなか立ち上がれない選手も 「棒倒し」には事前に戦い方を徹底的に研究して臨みます。本番前、相手の特徴も考えて各自の動きを最終チェック 高1の「騎馬戦」。相手の騎乗者の体が地面に触れるか、騎馬をフィールド外に押し出すかすれば勝利です
リレー競技もあります。特に精鋭を集めた最終種目の「全学年リレー」は、組優勝が決まる場合もあり、盛り上がります 競技の進行状況と各組の得点を表示したボード。担当するのは準備委員会内に10もある係の一つ、「得点係」の生徒たちです 戦い終えて──。成績発表や各賞の表彰が行われ、全員で声高らかに校歌を斉唱して運動会は幕を閉じます

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