受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

スクール情報

(「18年2月号」より転載/18年1月公開)

神戸女学院中学部 キャンパス見学会 11月18日(土)

自然豊かな景観と
重要文化財指定の校舎群

ヴォーリズ博士が設計した建物は内部の意匠も美しく、参加者から「ハリー・ポッターみたい」という声も上がっていました

 丘陵の地形をそのまま生かした自然豊かな景観と、スパニッシュミッション様式の校舎が調和した、神戸女学院の清楚で美しいキャンパス。その校舎群は、建築家であったウィリアム・メレル・ヴォーリズ博士が設計したもので、国の重要文化財に指定されています。「真に美しい美術的な建築・学習空間は優れた人格を形成する」という博士の理念を形にした美しい学びの場をゆっくり見られる貴重な機会が、このキャンパス見学会です。

 この日は10時から15時まで、生徒が日常的に使っている校舎が開放されます。入試説明会が行われ、個別相談もできるほか、模擬授業や部活動の展示などのプログラムも充実しています。これらは自由に見学できますが、参加人数に制限のあるプログラム(模擬授業、キャンパスツアー、プラネタリウム)は、2回に分けて行われ、抽選や整理券配布で参加者を絞るので、参加希望者は時間を確認して早めに手続きを済ませておく必要があります。この日の見学会はあいにくの雨でしたが、受付開始時刻の9時50分にはすでに長い行列ができているほどの人気ぶりでした。

 見学者はまず、朝の礼拝が行われる講堂へ向かいました。神戸女学院の永久標語「愛神愛隣」の文字が掲げられた正面入り口を入ると、パイプオルガンの音色が響く荘厳な空間が広がります。同校ではキリスト教精神を基盤とした教育を行っており、全校生徒が一堂に集う礼拝で一日を始めるのが創立以来の伝統となっています。

 黙祷の後、讃美歌に声を合わせ、聖書の朗読に耳を傾けると、自然と気持ちが安らぐのがわかります。毎朝のこうした静かなひとときは、自分自身への問い掛けを促す大切な時間です。礼拝に続いて講堂では入試説明会が行われ、部長の林真理子先生が学院の沿革や教育方針などを紹介しました。

開催当日はあいにくの雨でしたが、そんななかでも多くの子どもたちと保護者が足を運びました 講堂での朝の礼拝。荘厳な空間のなかで静かなひとときを過ごします 講堂で行われた入試説明会では、部長の林真理子先生よりお話がありました

中学生活を垣間見られる
キャンパスツアーや模擬授業

ステンドグラスが美しい、広々とした女子用のお手洗い「メインゴフ」

 キャンパスの全体像を知るには、中学部の在校生が見どころをガイドしてくれる「キャンパスツアー」がお薦めです。午前・午後の2回開催され、いずれも先着150人が参加できます。

 この日は雨天のため、庭園やグラウンドなどの屋外のスポットは回れませんでしたが、生徒たちが日々授業を受ける教室や、静かで穏やかなチャペルなど、校内各所を豆知識を交えながら楽しく紹介してくれました。なかでも、参加者から驚きの声が上がった場所が「メインゴフ」です。その正体は女子トイレ。校舎内でいちばん大きな(メインの)お手洗い(ご不浄)という意味でこう呼ばれているのですが、大きなステンドグラスから光が差し込む広々とした清潔な空間は、とてもお手洗いには見えません。中にはベンチまであり、生徒の憩いの場にもなっているそうです。

 ツアーの最後に、ガイド役の生徒さんに、はきはきとした説明がすばらしかったことを伝えると、「探究(総合学習)や礼拝の時間に発表する機会が多いので、人前で話すことが苦手だと思わなくなりました」と笑顔で教えてくれました。

 また、同校の教育を知るうえで見逃せないのが模擬授業です。午前の部では、英語のオーラルとペアティーチング、国語、物理、化学の五つの授業が行われました。

 英語のペアティーチングは、ネイティブ教員と日本人教員とによるリスニングとスピーキングの授業です。英語の先生の指示に従って体を動かしたり、区別しにくい発音を正確に聞き取ったりします。同校のオールイングリッシュの授業を体験できる貴重な内容でした。

 国語では、さまざまな詩歌を題材に、情景を思い浮かべたり、作者の視点がどこにあるのかをじっくりと考えたり…。ことばの表面をなぞるだけでは気づくことのできない、表現を深く味わう方法がていねいに解説されました。

 そして、化学では、「色が消えるスティックのり」「うがい薬」など身近なものを題材に、実験で謎を解き明かしていくテンポの良い授業が行われました。

キャンパスツアーでは、中学部自治会(生徒会)の役員の中3生がガイド役を務めます ネイティブ教員と日本人教員とによるオールイングリッシュの模擬授業 「どうして?」と考えることの大切さが学べる化学の模擬授業

知的好奇心をくすぐる展示に
子どもたちは興味津々

美しいハーモニーを響かせたギター部のミニコンサート

 充実した教育施設のなかでも、特に印象的だったのが図書室です。7万冊もの蔵書がある室内には、「礼拝で紹介された本」「神戸女学院関係資料」など、本をテーマ別に紹介するコーナーもあり、知的好奇心をくすぐる工夫がいっぱいです。大きな窓から見える緑豊かな風景も美しく、まるで森の中にいるような気分が味わえます。この日はしおり作りの体験会が行われました。

 体育館には、教科や行事の特色を詳しく紹介する展示がありました。実際の授業で取り上げられた内容や、総合学習「探究」の優秀作品も展示されており、見応えがあります。

 理科の実験実習用の教室などが集まる校舎「タルカット記念館」は、理系科目が好きな子にとって、特にわくわくする場所だったのではないでしょうか。動物の剥製がずらりと並ぶ廊下を抜けて階段を上がると、天体、恐竜、地層などをテーマにした多彩な展示が楽しめます。

 このほか、ギター部やコーラス部のミニコンサート、ESS部の英語劇、運動系のクラブの公開練習など、部活動の発表も多彩。在校生が生き生きと活躍する様子を間近に見て、多くの子どもたちが受験勉強への意欲を新たにしたことでしょう。

さまざまな切り口で本が紹介されていました 図書館内で開催された「しおり作り」には多くの小学生が参加しました 教科展示コーナーには、学校生活の様子が伝わる詳しい資料が

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