受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

スクール情報

(18年6月公開)

駒場東邦中学校・高等学校 第61回体育祭 5月19日(土)

雨をも吹き飛ばした、生徒たちの熱い思い

開会式での団長握手。互いの健闘を祈って、固い握手を交わします

 5月19日、駒場東邦中学校・高等学校では、第61回体育祭が開催されました。同校の体育祭は、すべての競技が学年縦割りの色別対抗で行われます。生徒は入学後、クラスに関係なく赤・白・青・黄の4色に振り分けられ、6年間を通して同じ色に所属。そのため、所属する“色”への思いは強く、学年を超えて生まれる仲間との絆は、卒業後、社会人になっても続きます。

 8時30分、開会を告げるファンファーレが鳴り響くと、各色の旗を掲げた団長を先頭に選手たちが入場します。生徒たちはこの日のために、熱心に競技や応援の練習を重ねてきただけでなく、会場のテントやベンチの設営も行うなど、本番に向けて全員で準備に取り組んできました。また、当日は前日まで雨予報が続き、順延の可能性もありましたが、朝には雨雲も去り、次第にまぶしい太陽ものぞく絶好のお天気に。校長の平野勲先生のあいさつの後、選手宣誓や団長握手が行われ、いよいよ競技のスタートです。

 午前の部は中学選抜による100m競走から始まり、1人が乗ったタイヤを3人で引っ張る「UFO」(中3)、今まで5年間の種目を組み合わせた「障害物競走」(高3)、重さ30㎏の俵を背中に担いで走る「俵かつぎ」(高1)、綱引き(中1)など、体育祭らしい競技が続きます。

中学全学年による「騎馬戦」。騎手と騎馬の“頭”の部分の生徒は、ヘッドギアを着けて戦いに挑みます

 午前の部の最後を飾ったのは、中学全学年による「騎馬戦」です。トーナメント制で行われるこの競技は、制限時間内にできるだけ多く相手チームの騎馬を崩し、最終的に残った騎馬数で勝敗が決定します。得点が高く、最終順位にも大きく影響するため、高校生や保護者の方の応援にもより一層力が入ります。

 ピストルの音を合図に勢いよく開戦すると、まだ幼さが残る中1生も、果敢に相手の騎馬に向かっていきます。砂煙が舞うなか激しい攻防戦は続き、最終的にこの熱戦を制したのは、28年ぶりの優勝をめざす白組です。この結果、白組が赤・青・黄に大きく差をつけてトップに躍り出ました。

中学・高校の選抜リレー。選び抜かれた精鋭たちが、見事な走りで体育祭を沸かせます 人間ベルトの上を、選手が胴上げの要領で運ばれていく「ベルトコンベアー」(高2)。チームワークも勝利の鍵です 「俵かつぎ」はバランス感覚も重要。重さ30㎏の俵(バトン)を一度落としてしまうと、一人で持ち上げるのは至難の業です

待ちに待った悲願の瞬間! 白組が28年ぶりの優勝を果たす

各色による「エールの交歓」は、観客の投票で順位が決定(加点あり)。今年は青組が見事1位に輝きました

 午後の部は、各色による「エールの交歓」で幕を開けます。これは、各色がそれぞれに合わせた衣装やテーマでパフォーマンスを披露する体育祭の花形です。多彩な演出で観客を楽しませる選手たちの表情も、先ほどまでの戦いが嘘のように華やかなものになります。

 「エールの交歓」に続いては、高1の「棒引き」、中2の「長下駄競走」、高3の「大井川渡し」など、体力や走力に加え、チームプレーが肝となる伝統的な競技が行われます。

 また、印象的なのが、「審判」「用具」「招集」などと書かれたビブスを着て、てきぱきと働く生徒たちの存在です。同校の体育祭はすべてが生徒主体で行われており、特に、陸上部を中心とした「審判団」は全競技でレフェリーを担当するため、その責任は重大。問題が起きた場合には、審判長が審判員を集めて慎重に審議を行っていました。

 こうして一進一退の攻防が続き、残る競技は「東邦連峰」(高校全学年)と「色対抗混合リレー」(中高選抜)の二つになりました。「東邦連峰」では、スタートの合図と同時に選抜選手が腕力と脚力だけで高さ約5mの竹竿をよじ登り、最も速く選手全員が頂点に達したチームが勝利となります。また、高3生にとっては学年全員で参加できる最後の競技。全員が心を一つにして、決戦に挑みます。

 いよいよ競技がスタートし、勢いよく走り出す選手たち。応援席の中学生も、全力でエールを送ります。各色が懸命に竹竿をよじ登り健闘するなか、ここでリードしたのは、勢いに乗る白組です。ほかのチームも必死の形相で後を追いますが、そのまま白組が1着でゴール。総合優勝に王手をかけたこの一勝に、選手たちからは歓喜の叫びが上がります。

 最終競技の「色対抗混合リレー」でも各色が死力を尽くし、すべての競技が終了。結果は、2位の黄組に100点近い差をつけた白組が、1990年以来、28年ぶりに悲願の総合優勝を果たしました。こうして幕を閉じた駒場東邦中学校・高等学校の第61回体育祭。この歴史的瞬間を目の当たりにした受験生たちも、駒東生の熱い思いや絆の強さに、心を打たれたのではないでしょうか。

「いっちに! いっちに!」と掛け声が響く中2の「長下駄競走」。5人1組での息の合った走りが見ものです 中1の「輪抜け競走」。ひもで固定された中央の輪をめがけて四方から各色の選手が走り寄り、輪をくぐり抜ける激しい競技です 勝利に歓声を上げる選手たち。団長をはじめとした高3生が先頭に立ち、下級生の士気を高めます
審判団による審議の様子。今年はルールの改定もあり、より一層の注意力と責任感を持って、役割を果たしました 高3の「東邦連峰」。各色の選抜選手40人が次々に竹竿を登っていく姿は圧巻です 見事、総合優勝に輝いた白組。28年ぶりの快挙に、訪れていた白組OBからも称賛の拍手が送られました

ページトップ このページTopへ