受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

スクール情報

(「18年7月号」より転載/18年6月公開)

開成中学校・高等学校 創立147周年記念 開成学園大運動会 5月14日(月)

開会式から閉会式まで丸12時間! 例年にも増して熱かった大運動会

中1の「馬上鉢巻取り」では選手全員にプロテクターの着用が義務付けられているほか、騎乗は手袋をはめることになっています。審判団は騎乗の落下などに備えてマットを手に騎馬の周囲を取り囲み、少しでも危険を感じたら笛を吹いて両者をいったん引き離すなど、選手の安全には万全を期しています

 例年、母の日である5月の第二日曜といえば、開成中・高の大運動会の日。今年は13日がその日だったのですが、午後に降雨の可能性が高まったため、翌日に順延されました。そして迎えた14日。6時台こそ曇り空だったものの、開会式が始まる7時10分には見事な五月晴れとなりました。

 1時間に及ぶ開会式が終わり、まず行われたのは中3の「俵取り」です。これは重さ100キロを超える11個の俵を奪い合い、より多くの俵を自陣に動かした側が勝ちという開成独特の競技です。

 続いて行われたのはまだ初々しさの残る中1の「馬上鉢巻取り」。4〜5人で騎馬を組み、騎乗(騎馬に乗る人)が相手の鉢巻を取れば勝ちというシンプルな競技です。今年は準決勝までに引き分け再試合が三つもあるほど実力が伯仲。うち一つは再試合も引き分けとなり、「即決」というくじ引きによって勝者が決まりました。

「馬上鉢巻取り」の決勝は紫組と黄組で争われ、紫組が優勝!「ウイニングラン」で喜びを爆発させる紫組に対し、桟敷(応援席)の前で土下座をする黄組

 ところで、この大運動会の大きな特徴は、いわば「開成生の、開成生による、開成生のための大運動会」であること。1年前から高2を中心に運動会準備委員会(運準)を組織して生徒だけで準備を進め、先生の手を借りずに自分たちで運営するのです。

 もう一つの特徴は、中1から高3まで学年縦割りの8色(赤、白、青、黄、紫、黒、橙、緑)に分かれて戦い、総合得点で優勝をめざすこと。高校は8クラスのため、クラスごとにそれぞれの色に属しますが、中学は7クラスなので、クラスに関係なく各色に振り分けられます。この色は開成生のアイデンティティーの一つで、大学生や社会人になって見ず知らずの開成出身者に出会うと、「何組?」と尋ねるのがあいさつ代わりとか。

大運動会の花形といえば、高2と高3の「棒倒し」です(写真は高3)。選手は棒を倒す「攻撃」、攻撃を阻止する「遊撃」、棒を守る「迎撃」「サード」に分かれて激しく戦います

 さて、午後の最初の競技は中2の「綱取り」です。これも独特な競技で、長さ10メートルの綱5本を取り合って、より多くを自陣に持ってきた側が勝ちとなります。

 高1の「騎馬戦」を間に挟んで行われたのは中1から中3までの選抜された選手が競う「要領次第」。中1は「ムカデ競走」、中2は「出前競走」、中3は「騎馬風船競走」をリレー形式で行うという競技です。単純なリレーではないため、思いがけないアクシデントで順位が入れ替わる点が見どころです。

早朝から運営をサポートする保護者の方々。桟敷の脇にはテントが張られ、各組の保護者の方が観戦できる席も用意されています

 そして、大運動会もこれが最後という思いを込めて激突する高3の「棒倒し」、中1から高3までの選抜された選手がバトンをつなぐ「全学年リレー」で全競技が終了。今年は白熱した試合が多かったためか、閉会が宣言されたのはすっかり日も暮れた19時10分でした。例年にも増して、当日グラウンドにいたすべての人の記憶に強く残る大運動会になったのではないでしょうか。

中学全学年による「要領次第」。2レース行われ、いずれも各学年から4人ずつ出場します。写真は から中1の「ムカデ競走」、中2の「出前競走」、中3の「騎馬風船競走」
中2の「綱取り」。右側の審判の足元には選手の脱げた靴があることからわかるように、実は激しさを秘めた競技です 「俵取り」(中3)は一見地味に見えますが、戦略が問われる競技で、「戦略の俵取り」と呼ばれています 各組の桟敷の後ろにはチームカラーを基調にして描かれた「アーチ」と呼ばれる巨大な絵が掲げられています。高3がテーマを決め、半年かけて描きます。来場者の投票によって「アーチ賞」を決めますが、最も多くの票を集めたのは写真の緑組でした

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