受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

スクール情報

(「18年7月号」より転載/18年6月公開)

灘中学校・高等学校 第72回 灘校文化祭 5月2日(水)・3日(木・祝)

多彩かつ圧巻のボリューム!個性豊かな部活展示

初日はあいにくの雨模様でしたが、朝から多くの人が訪れました

 5月2日と3日の両日、今回で72回目となる灘中学校・高等学校の文化祭が開催されました。今年のテーマは「INFINITY」。灘校生が、自分のなかにひそむ無限の可能性を発揮し、来場者がそれを実感できる文化祭にしようという思いが込められています。

 編集部が訪れた初日は、あいにくの雨でしたが、来場者は時間を追うごとに増えていきました。受付で雨天による企画の変更についても案内があり、スムーズに見学することができました。

 最初に向かったのは、クオリティーの高さに定評のある部活の展示です。ある教室をのぞくと、子どもから大人まで、多くの来場者が机に向かって真剣に問題を解いています。数学研究部が作成した「灘中入試模試」にチャレンジしているのです。実際の入試より難度が高く、正答率はかなり低いそうですが、印刷した数千部もの問題用紙が二日ですべてなくなってしまうほどの人気だとか。実際、取材中もどんどん挑戦者が増えていきました。

 その隣の教室では部員による数学講義も行われています。さまざまなテーマが用意されていたなか、このときレクチャーしていたのは「具体例でみるp進力学系」。その内容については正直まったく理解できませんでしたが、次々に数式が黒板に記されていく様子は圧巻でした。

 生物研究部では、イカやカエルの解剖、血球などを観察できる「生研Lab体験」など体験型の展示が人気です。教室内では生物学にまつわるミニ講義も行われており、このときのテーマは「昆虫食」。発表者が実際にさまざまな昆虫を食べた体験を交えつつ、高タンパクで高効率の栄養源である昆虫食のメリットを掘り下げた講義内容は、昆虫が苦手な人にも説得力たっぷりでした。

 一方、化学研究部の展示室には、部員が実験しながら目の前で解説してくれるブースが多数用意されているほか、毎年人気のスライムの配布にも行列ができています。レゴ同好会や、鉄道研究部の力の入った作品展示にも多くの人が集まっていました。

数学研究部の「灘中入試模試」。算数自慢の小学生たちがチャレンジしました 生物研究部の「生研Lab体験」での一コマ。部員の指導で解剖や観察にチャレンジ レゴ同好会の巨大な作品は迫力たっぷり。校舎もレゴで再現されていました

占い、ダンス、お笑いなどお楽しみ企画が盛りだくさん

 エンターテインメント性の高い企画も充実しています。クイズ同好会の早押しクイズ体験、マジカル同好会のテーブルマジック、陸上部のカジノ…、とジャンルも多彩。編集部はラグビー部の「占いの館」にお邪魔したところ、教室内を暗幕で覆ったミステリアスな演出にびっくり。ろうそくの炎がゆらめくブース内でタロットカードを操って、開運のこつを教えてくれました。

中庭ステージのODORIBA。キレのあるダンスに観客は大興奮!

 また、灘校の野球好きが集まって、今年発足したばかりの野球ファンサークル「NBFC」では、プロ野球やメジャーリーグをテーマにした濃厚な研究記事などを中心に、ユニークな展示を展開。視聴覚室では、ドリームチームを作り上げるためのドラフト会議を行う新企画「灘校ドラフト対決」が注目を集めていました。

校舎の外廊下にも、中庭ステージの観客があふれます

 灘校の文化祭で最も盛り上がる催しといえば、華やかなステージイベントです。なかでも中庭ステージは、思い思いの仮装に身を包んだ生徒たちが華やかなダンスバトルを繰り広げる「ODORIBA」、灘校一の美男美女(?)が魅力を競う「Miss&Mr.コンテスト」など、人気企画がめじろ押し。この日は午後から雨が強まったため、プログラムの一部は視聴覚室で行われることになりましたが、雨に負けない熱気で大いに盛り上がりました。

 灘校一おもしろい漫才コンビを決定する「N-1グランプリ」も大勢の観客が詰め掛ける人気企画です。各コンビの登場前には、事前に制作したプロモーションビデオまで上映されるという凝った演出にも驚きます。身近な学校生活をネタにしたテンポの良い漫才で、会場は爆笑に包まれました。

間近で見られるテーブルマジックに、子どもたちもくぎ付け ミステリアスに未来をアドバイスしてくれるラグビー部の「占いの館」 笑いのナンバーワンを決める「N-1グランプリ」には8組のコンビが登場

トークや校内ツアーで灘校生の素顔をキャッチ

 このほか、大講堂ではブラスバンド部の演奏があり、音楽室ではクラシック研究部の演奏とグリー部の合唱が楽しめます。この日はグリー部の合唱を鑑賞しましたが、中学生から高校生までいるため、ボーイソプラノからバスまで見事にカバー。フレッシュで美しいハーモニーが印象に残りました。

 「灘校生をもっと知りたい」という人には、現役生の本音が聞ける多彩なトーク系企画がお勧めです。その名のとおり、灘校生が〝ゆるい会話〟を繰り広げる「ゆるトーク」、灘校に入ったばかりの中1生、新高1生が灘校の印象を語る「新中1×高1企画」など、灘校志望者にとっては校風をリアルに知ることができる興味深い内容が盛り込まれています。

 こうした多彩な展示を効率良く回るための工夫も随所に凝らされています。校内には「道案内」のスタッフが巡回しているほか、現在地をわかりやすく示したパネルを至るところに設置。QRコードをスマートフォンで読み取ると、マップが表示されるという最新の仕掛けまでありました。

 また、文化祭委員が構内をガイドするキャンパスツアーも用意されています。これは、約1時間にわたって構内各所を回りながら、文化祭の見どころなどについてさまざまな角度から紹介してくれるもの。勉強や部活、授業の様子なども気軽に教えてくれるので、学校の素顔を垣間見られる貴重な機会となっています。先輩たちとの会話を通して、あらためて灘校へのあこがれを強めた子どもたちも多かったのではないでしょうか。

美しいハーモニーで観客を魅了したグリー部の合唱 文化祭委員はおそろいのTシャツと仮装で校内を巡回中 校舎内の現在地表示のQRコードを読み取ると、スマートフォンに地図が表示されます

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