スクール情報
(「21年1月号」より転載/20年12月公開)
世田谷学園中学校・高等学校 獅子児祭▶ 11月21日(土)・22日(日)
ドローンを駆使した企画など、
オンラインならではの新しい試みに注目
文化祭実行委員が制作した特設サイト。展示やライブ配信などがカテゴリーごとに分けられています
新型コロナウイルス感染症の影響で、オンライン開催となった今年の世田谷学園中学校・高等学校の獅子児祭(文化祭)。生徒たちは工夫をしながら、一丸となって展示の制作に取り組みました。
今年の獅子児祭のテーマは「LIne-ON(ラインオン)」です。実はこのテーマは、新型コロナウイルス感染症が流行する前から考案されていたもの。「一つにつながる」というイメージと、獅子(LION)という単語を合体させたそうです。
獅子児祭の特設サイトには、中学の各学年による企画をはじめ、高校の有志団体・部活動・同好会などによる動画など、80団体以上の作品が公開されました。ライブやパフォーマンスなどは生配信され、リアルタイムでも楽しむことができました。
鉄道研究同好会は、展示室を3Dカメラで360度撮影して模型を紹介。展示物についている目印をクリックすると、詳しい解説が見られます
開催前から特に注目を集めていたのは、文化祭実行委員が中心となって企画した「禅に飛び込む」と、中1展示の「ドローン鬼ごっこ」です。両企画ともドローンを用いた力作で、撮影はプロのドローンレーサー・横田淳さんに協力してもらいながら、生徒自身が企画・編集・構成したものです。両企画では、ドローンに搭載したカメラの映像を見ながら、操縦者が機体を操作できる、「FPV機能」を備えたドローンを使用。一般的な空撮用ドローンよりも、臨場感のある立体映像を撮影できるそうです。
まず、「禅に飛び込む」では、法要や坐禅などをドローンで撮影して、本来は厳かな禅をアクロバティックな雰囲気に仕上げました。また、中1展示の「ドローン鬼ごっこ」では、鬼役のドローンが生徒たちを追跡。スピード感や臨場感が、迫力のある映像とともに伝わってきました。
全国大会優勝経験のある空手道部は、「空手道演武」として団体形や組手を披露。呼吸を合わせて一斉に形を決める姿は、「かっこいい」のひと言!
中2による、学年全体での「リモート全員合唱」も目を引きました。この企画では、生徒が歌う様子を一人ひとり撮影し、担当の生徒が動画を編集。まるで学年全体で、一斉に歌っているかのように動画をつなぎ合わせ、リモート合唱とは思えないほどの、美しいハーモニーを奏でました。
吹奏楽コンクールやアンサンブルコンテストで全国レベルの成績を残す、吹奏楽部も動画を配信しました。ヤン・ヴァンデルロースト作曲「アルセナール」をはじめ3曲を披露し、すばらしい音色を響かせました。物理部は、教育番組をアレンジした、毎年恒例の「セタゴラスイッチ」を配信。風船・定規・ビー玉など、身の回りにある物を使って、動きの連鎖を表現。視聴者を大いに楽しませてくれました。
文化祭最終日には、展示大賞の発表などを行う「グランドフィナーレ」を生配信。最高同時視聴者数は100人に及ぶほど、高い人気を集めました。ほかにも、「獅子児祭RADIO」では、文化祭の裏話や制作秘話を、生放送で披露しました。
生徒会執行部が開催する、オンライン学校ツアーも注目を集めました。さまざまなイラストや、生徒による解説も交えており、小学校低学年でも楽しめるつくりとなっていました。
新しい試みが盛りだくさんだった、今年の獅子児祭。生徒の主体性や協働性を育む、すばらしい機会となりました。
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