受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

スクール情報

(「22年11月号」より転載/22年10月公開)

開成中学校・高等学校 開成祭 9月17日(土)・18日(日)

伝統から進化へ。
新しい時代の開成祭が始まる

 今年で151周年となる伝統の開成学園で、文化祭が行われました。事前申し込みによる招待制で9月17日・18日に開催。編集部が訪問した18日は、あいにくの雨でしたが、来場者の多さに驚きました。そして、3年ぶりに外部から来場者を迎える喜びと、より良い開成祭にしようとする意気込みが、在校生たちから伝わってきました。

 A会場の階段を上り、目に留まったのは美術部の絵画。部員が描いた多数の作品を多くの来場者が鑑賞し、撮影していました。続いて、鉄道研究部の「鉄研の車窓から2022」へ。大ジオラマの展示や、模型の運転体験は小学生たちに大人気でした。レトロな方向幕や案内表示など、鉄道マニア以外の人も楽しめる充実した展示内容でした。野球好き有志による「弱くても勝てます」では、細部まで作り込まれたリアルな巨大野球盤を囲んだ来場者が、「ヒットだ」「ああ残念、アウト」などと、ゲームを楽しむ声が聞こえてきました。一方、「新校舎展」では、新校舎の完成模型、建設が進む様子を撮影した定点観測写真やタイムラプス動画、歴代校舎の史料なども展示され、開成の歴史を感じることもできました。折り紙研究部で出迎えてくれたのは、大きな1枚の紙を切らずに折って作られた、大迫力の巨大なシマフクロウです。ほかにも、繊細な動きを表現した見事な作品の数々が展示されていました。天文気象部による「プラネタリウム/天文気象部」では、星座模型や立体天気図などの展示や、自作ドームと機械を用いたプラネタリウム上映が行われました。来場した小学生は、見慣れない模型の数々に興味津々。開成生たちの説明に熱心に耳を傾けていました。

鉄道研究部による「鉄研の車窓から2022」。模型の運転体験は子どもたちに大人気です。レトロな案内板なども多数展示されていました A会場地下の大体育館で行われたのは、バスケットボール部の招待試合「開成VS麻布」です。校舎の建て替えに伴い、2018年を最後に行われていなかった一戦の復活ということで、多くの人が観戦し、大いに盛り上がりました。試合後は両校の選手が健闘をたたえ合いながら記念撮影。最後に全員で円陣を組み、「開成対麻布を伝統にしていきましょう!」という開成キャプテンの掛け声ですがすがしく締めくくられました。

 B会場で開成管弦楽団の室内楽演奏会を楽しんだ後、グラウンドへの戻り方がわからなくなってしまい、スタッフの生徒に尋ねたところ、はきはきとしたわかりやすい対応で、ていねいに道案内をしてくれました。こんなところにも開成生のホスピタリティーを感じることができます。

 そして、グラウンドで行われた、文化祭準備委員会中後夜祭係による「開成VS筑駒」も盛り上がりました。このイベントは、開成と筑駒の2校による合同企画で、中3から高2の各学年から選ばれた精鋭たちが、難問に挑戦するというもの。「大文字小文字を区別せずに、元素記号の中で最も使われているアルファベットは何か」など、次々と難問が出題され、両校の代表は頭を悩ませていました。ちなみに、10月の筑駒文化祭では、本イベントの第二部が行われるとのこと。どちらが勝利するのか、今からとても楽しみです。この日に出された問題はイベントの公式ホームページに掲載されているので、皆さんもぜひ挑戦してみてください。

天文気象部では星座模型や立体天気図などの展示や、自作ドームと機械を用いたプラネタリウムを上映 たくさんの本で埋め尽くされた、書店さながらの古本市。こちらも大盛況でした
麻布との招待試合を行ったバスケットボール部。試合後には両校の選手が円陣を組み、「開成対麻布を伝統にしていきましょう!」とあいさつしました 美術部では、水彩、油絵、デジタルなど、さまざまな作品を展示。多くの人が足を止めて見ていました 開成と筑駒の合同企画「開成VS筑駒」。雨にもかかわらずグラウンドには多くの観客が集まり、両チームの熱戦を見守りました
トートバッグ、マスク、エプロンなど、使いやすい開成オリジナルグッズの販売コーナーも 新校舎の完成模型。「新校舎展」では、歴代校舎の史料などが展示され、なつかしさも感じさせてくれます 開成管弦楽団が奏でる音色にうっとり。たくさんの曲が演奏されました
オセロ同好会では、来場者同士の対局のほか、部員やオセロAIとの対局も 音ゲー制作団体「NeXUS」では、昨年度版から大幅にアップデートされた音ゲーが登場。小学生が真剣な表情で挑戦していました 折り紙研究部に大迫力の巨大なシマフクロウが出現。1枚の紙を切らずに折って作られています

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