受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

School Now

(「19年7月号」より転載/19年6月公開)

江戸川学園取手
中・高等学校

「心豊かなリーダーの育成」が加速
独自の教育で学力・人間力を鍛える

 茨城県初の小中高12か年一貫教育校として独自の教育方針を貫く、江戸川学園取手中・高等学校。今年4月、付属の小学校から初めて新入生を迎え、同校のめざす教育がいよいよ完成形に近づきつつあります。同校独自のさまざまな教育プログラムについて、校長の竹澤賢司先生にお話を伺いました。

付属小学校からの新入生を迎え
生徒の学力と意欲が格段に向上

校長 竹澤 賢司 先生

 茨城県の内外を問わず、「江戸取(えどとり)」の愛称で広く親しまれている江戸川学園取手中・高等学校。1978年の設立以来、40年以上にわたって、「規律ある進学校」としての実績を着実に積み重ねてきました。

 そんな同校が小学校を併設し、茨城県初の小中高12か年一貫教育校となったのは2014年。そして今年4月、同校中等部は付属小学校の卒業生を初めて新入生として迎え入れました。校長の竹澤賢司先生によれば、その「効果」はすでに校内の雰囲気に表れていると言います。

 「中等部の新入生303名のうち、『一貫生』と呼ばれる付属小出身者は63名。彼らは、『心豊かなリーダーの育成』という本学園の教育理念の下で小学校教育を受けてきており、中学生になった今、自然とリーダーシップを発揮しています。何事にも主体的に動く彼らに刺激されて、1年生全体が今、きわめて活性の高い状態で切磋琢磨しながら、勉強や行事に取り組んでくれています」

 江戸取といえば、東京大学や医学部への高い合格実績で知られていますが、そのベースとなっているのが中等部からの3コース制。生徒の志望と学力に応じて、「医科ジュニアコース」「東大ジュニアコース」「難関大ジュニアコース」の3コースに分けられ、早くから将来を見据えた学習に取り組みます。

 今年度から、この3コース制にも変化が見られました。医科ジュニアも東大ジュニアも、一定以上の学力がなければ入れないため、1学年8クラスの編成はこれまで、医科・東大・難関大が1:1:6でした。ところが、一貫生の入学で基礎学力の高い生徒が増えたため、クラス編成が2:2:4へと変化したのです。

 「来年度以降、医科ジュニアコースや東大ジュニアコースへの転籍をめざしている生徒も多く、今年の中1生はレベルも学習意欲も格段に高まっています。彼らが大学受験に挑む6年後が、今から楽しみです」と、竹澤先生は笑顔を見せます。

とりで産業まつりでは、ゴミの分別を訴え、SDGsへの取り組みをPRしました

カンボジア・ベトナムへのSDGsスタディツアーで孤児院を訪問したときのひとコマ

江戸取・教育改革2年目の
スローガンは「深化と挑戦」

TGC(Tokyo Global Gatewey)にて、プログラムを受講。「SDGsの17の課題」についてネイティブの先生と討論しました

東京大学「五月祭」に中学1年生153名が参加

 わが国の教育は今、大きな変革期を迎えています。それを受けて同校でも、昨年から「NEW江戸取」といわれる大胆な教育改革に乗り出しました。改革2年目にあたる今年度は、「深化と挑戦」をスローガンに、さらに改革を加速・充実させています。

 その一例が「探究学習」。従来のような知識偏重型の学習ではなく、みずから課題を発見し、考え、他者と協働しながら答えを作り出していくプロセスを重視する、アクティブラーニング型の学習です。大テーマは「SDGs」。2015年に国連が採択した、「貧困をなくそう」「飢餓をゼロに」など持続可能な開発目標17ゴールを念頭に、生徒みずからがテーマを設定。総合学習の時間を活用して研究・考察に取り組み、最終的には学年末の発表会での成果発表につなげます。「早い時期から世界に視野を広げ、グローバルな視点で問題を抽出し、仲間とその解決法を探っていく。その一つひとつのプロセスが、生徒たちの国際性を育む一助になれば」と、竹澤先生は考えています。

 また、昨年度から「アフタースクール」という取り組みも始めています。生徒に予習・復習を徹底させることで、授業を1コマ50分から45分に短縮。その分、長くなった放課後に自由選択制の多様な講座を開講しています。今年度は講座がさらに拡充し、大学受験対策に有効な学習系110講座をはじめ、英語4技能系15講座、実験系9講座など、合計157講座に。生徒たちはみずからの興味、学力、将来の目標、部活スケジュールなどに応じて講座を選択できます。

 「ネイティブと英会話ができる『オンラインスピーキング』、地理+世界史+家庭科の『世界の朝食をつくろう』、公民+英語の『英語で学ぶ基礎ミクロ経済学』など、大学や民間企業の協力も得て多彩な講座を用意しています。生徒たちは将来を見据え、みずから講座を選ぶことで、個性を伸ばしつつ主体性や積極性を養っていきます」(竹澤先生)

心の教育を重視。道徳の授業で
生徒の人間力を育む

 学習指導とともに同校が力を入れているのが「心の教育」です。創立以来、同校が実践してきたのが、心力・学力・体力をバランス良く育てる三位一体の教育であり、特に心の教育は、生徒の人間力を高めるうえで欠かせないもの。竹澤先生も次のように力説します。

 「わたしは、教育は『人づくり』だと考えています。グローバルな時代に他者と協力してたくましく生きていくには、やはり人間力が大切。その人間力を大きく育むのが、本校の心の教育です」

 心の教育で大きなウェイトを占めているのが道徳の授業です。道徳は70分授業で、前半35分が教師による講話、次の30分が生徒同士のディスカッション、最後の5分で総括を行い、生徒は感想を道徳ノートにまとめて提出。教師は全員にコメントを書いて戻します。そうやって6年間、教師と心のキャッチボールを交わすことで、生徒は国際化時代に通用する品性と品格を養い、真のリーダーへと成長していきます。

 最後に、受験生に向けて、竹澤先生からメッセージをいただきました。

 「これからの時代を担う世界型人材に求められるのは、広い視野で全体を俯瞰する『鳥の目』と、自分の足もとをしっかり見つめる『虫の目』、そして時代に流されない『魚の目』です。本校では、生徒一人ひとりがこの三つの目を持ちながら人格形成に邁進できるよう、最大限のサポートを惜しみません。自分の好きなものを大切にしながら、どうか勉強に励んでください。好きなものを勉強していれば、いつか嫌いなものも好きになります。失敗を恐れずチャレンジする生徒を、わたしたちはいつでも応援しています」

《学校のプロフィール》

江戸川学園取手中・高等学校

所在地
 〒302-0025 茨城県取手市西1-37-1
 JR常磐線「取手」駅より徒歩25分・バス5分、関東鉄道常総線「寺原」駅より徒歩20分、つくばエクスプレス「守谷」駅よりスクールバス20分 TEL 0297-74-8771
H P www.e-t.ed.jp/ 別ウィンドウが開きます。

《各種行事日程のお知らせ》

中等部入試説明会
  9月  7日(土)9:30〜
10月19日(土)9:30〜
11月16日(土)9:30〜
オープンスクール(要予約)
  7月  6日(土)9:00〜14:00
紫峰祭(文化祭)
10月12日(土)9:00〜16:00
10月13日(日)9:00〜15:30

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