受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

School Now

(「20年9月号」より転載/20年8月公開)

市川
中学校・高等学校

オンラインとオンデマンドを併用し
休校期間中も質の高い学びを継続

 市川中学校・高等学校はアクティブ・ラーニングをいち早く導入するとともに、ICT(情報通信技術)環境を整備し、情報機器の活用に積極的に取り組んできました。同校では、新型コロナウイルス感染症の影響による休校期間中、新中1生に対してどのような学習指導が行われたのでしょうか。パソコンやタブレットを活用した授業について、中1学年主任・国語科の高森俊弥先生とサピックス出身の4人の新中1生に話を聞きました。

クラウドサービスの機能を使って
双方向型授業と動画配信を実施

-6月に分散登校を開始するまでの、新中1生への対応について教えてください。

高森 双方向型授業をリアルタイムで配信する「オンライン」と、好きなときに授業動画にアクセスして視聴できる「オンデマンド」を併用しました。生徒同士がまだ顔を合わせていなかったので、ホームルームなどはオンラインで行いました。一方、各教科の学習内容を単元ごとに収録した授業の配信、課題提出、情報の共有などは、オンデマンドを中心に行いました。

殿村 授業の動画や課題が送られてきたので、それを見て学習を進めました。

渡邉 課題を提出すると、先生がコメントをつけて返してくれました。

北野 ぼくは特に歴史の授業動画がおもしろかったです。2人の先生がまるで漫才をやっているかのように、楽しく解説してくれました。

 動画を見るだけではなく、連絡事項や先生への質問などもできました。iPadやパソコンを通じてやり取りしていました。

高森 オンデマンドでは、授業動画や課題、確認テストなどを適宜アップロードして、生徒が自分のペースで学習を進められるよう工夫しました。また、クラウドサービスの機能を活用し、双方向でやり取りをしていましたね。

左から、渡邉さらさん(サピックス西船校OG・中1)、劉馥萌さん(サピックス海浜幕張校OG・中1)、高森俊弥先生(中1学年主任・国語科)、北野陽介くん(サピックス西船校OB・中1)、殿村礼生くん(サピックス茗荷谷校OB・中1)

-情報機器の操作は大丈夫でしたか。

 両親のパソコンを使っていたので、最初はわからないことがあれば聞いていました。

北野 ぼくもそうです。

殿村 最初は通信が途切れるなど、うまくつながらないこともありましたが、改善されるとスムーズにやり取りできるようになりました。

渡邉 音声が聞き取りづらかったときは、YouTubeなどほかの方法で授業が受けられたので、問題はありませんでした。

高森 本校では、中3から生徒全員がiPadを持つのですが、中1・2は情報機器の環境がさまざまなので、学校独自の「なずなネット」や動画サイトを使うなど、複数のアクセス方法を用意していました。

都合の良い時間に何度も視聴可
配信動画ならではのメリットも

-動画で授業を受けてみて、どのような感想を持ちましたか。

 先生が画面上に出した図を示しながら解説をしてくれたり、解説の合間におもしろい話をしてくれたりするのを聞いていると、実際に授業を受けているような感じでした。

渡邉 英語の学習は初めてでしたが、「ここを反復してみましょう」と動きを伴いながらポイントを説明してくれたので頭に入りやすかったです。苦手な社会の動画も臨場感があり、普通に教科書やテキストを読むよりも理解が進んだような気がします。

殿村 動画はリアルタイムではなく、いつでもアクセスできたので、自分のペースで学習できてよかったです。

北野 通常の授業は「その場限り」ですが、動画なら何度でも復習できます。わからないことがあれば、調べてからもう一度見ることができるのも、動画授業の利点だと思います。

高森 勉強以外にも、さまざまな情報を配信しましたよね。

殿村 全員が見られる設定の場所に、それぞれ自己紹介を書いて載せました。

 わたしと同じように読書が好きな子がいて、この子と仲良くなれそうだなと思い、少し安心しました。

渡邉 教室とかグラウンドとか、学校紹介の動画もありましたね。

 クイズのようなコンテンツのほか、家庭科では牛丼やレアチーズケーキのレシピ動画もありました。

-課題のほかに、自主的に進んで取り組んだことはありますか。

殿村 市川学園第三教育センター電子図書館で本を調べ、よく読んでいました。

北野 時間があったので、教科書の、これから学習する分野に目を通しました。

 英語の教科書をインターネット上で見られるようにしてくれたので、未習の単元に先に目を通したり、単語の発音練習をしたりしました。

殿村 ぼくは社会が好きなので、質問ができるメッセージ機能を使って、先生に問題を出していました(笑)。

ICTリテラシーの向上で
学習方法の質の変化にも期待

-情報機器を使った自宅学習が約2か月続きましたが、今回の経験でプラスになったと感じたことはありますか。

 わたしは機械を使うことが得意ではありませんでしたが、今回パソコンの楽しさを体感し、ふだんの学習でも使うようになりました。

渡邉 地理の学習で旅行の計画を立てる課題がありました。選んだ国に行くにはどこで飛行機を乗り継ぐかや、有名な食べ物やお土産にはどんなものがあるかなどを調べるのですが、インターネットを使って調べるうちにいろいろなことがわかっておもしろくなり、びっしり書いてしまいました。今後、何か調べものをするときは、以前よりスムーズにできると思います。

北野 タイピングの練習をするソフトがあると知りました。学ぶ方法もいろいろあるんですね。

殿村 要領がわかって慣れたからか、短い授業動画だと物足りなく感じるようになりました。

高森 中1生全体にいえることですが、情報機器に関するスキルがなくても、積極的にチャレンジして送ろうとしてくれる姿勢が見えて、ICTリテラシーの向上を強く感じました。

-今後の展開についてはいかがですか。

高森 今回、学習効果という観点から、オンラインとオンデマンドの使い分けに頭を悩ませました。今後も、それぞれの利点を考慮しながら、グループワークや、双方向性をさらに生かした新たな取り組みなどを、通常の授業でも行っていくことも含めて、積極的に取り組んでいきたいと思います。

パソコンや情報端末を使っての学習は、テクノロジーを知るうえで良い機会になったものの、「クラスメートと直接顔を合わせながら学ぶほうが楽しい」と話す皆さん

-最後に、これから学校が始まりますが、何がしたいですか。

全員 部活です!

 みんなと直接顔を合わせて、いろいろな話をしたいと思います。

渡邉 画面越しに聞く授業と、クラスのみんなと一緒に受ける授業とでは違うと思うので、授業も楽しみです。

高森 わたしも、皆さんとのこれからの学校生活をとても楽しみにしています。

《学校のプロフィール》

市川中学校・高等学校

所在地
 〒272-0816 千葉県市川市本北方2-38-1
 JR総武線・都営新宿線「本八幡」駅、JR武蔵野線「市川大野」駅よりバスで各11分、「市川学園」下車。JRほか「西船橋」駅より直通バス20分(登下校時のみ運行)。京成本線「鬼越」駅より徒歩20分 TEL 047-339-2681
H P www.ichigaku.ac.jp 別ウィンドウが開きます。

《各種行事日程のお知らせ》

学校説明会(要予約)
10月24日(土)
  ①  9:00~、②11:30~
  ③14:00~
  2月27日(土)10:00~
  〈5年生以下対象〉
※日時や内容が変更になる場合があります。学校ホームページで必ずご確認ください。

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